2023.12.15.
国連・外交インターンシップ報告:纐纈 響七(JICA(独立行政法人国際協力機構)関西センター)

 
Koketsu_Internship Photo 1

纐纈 響七(コウケツ キョウナ)
総合政策研究科 博士課程前期課程 1年
関西学院大学 総合政策学部 卒業
実習機関:JICA(独立行政法人国際協力機構)関西センター(兵庫県神戸市)
実習期間:2023.8.18~2023.11.10

Kyona KOKETSU
1st year of Graduate School of Policy Studies
B.A. (School of Policy Studies, Kwansei Gakuin University)
Internship institution: JICA Kansai Center (Kobe, Hyogo, Japan)
Internship duration: 2023.8.18~2023.11.10

●Details of your internship / インターンシップの内容
JICA関西センター 市民参加協力課に配属され、下記の業務に従事しました。
[草の根協力事業] 
日本のNGO、大学、地方自治体及び公益法人の団体等がこれまでに培ってきた経験や技術を活かして企画した途上国への協力活動をJICAが支援し、共同で実施する事業で、進行中のプロジェクトの概要スライド作成、草の根事業のコンサルテーションに参加し、企画のブラッシュアップを行う会議の議事録を作成。

[国際ボランティア関連業務] 
JICA海外協力隊員の野球イベントのサポート・インタビュー・記事作成、表敬訪問の資料作成を担当。

[開発教育に関する業務] 
訪問プログラムのサポート、教師海外研修の事後研修の記事を作成。
・訪問プログラム:教育機関や学生団体、市民団体などがJICA関西を訪問し、JICA事業やODA(政府開発援助)を学習できるプログラム。
・教師海外研修:開発教育・国際理解教育に関心を持つ教員が実際に開発途上国へ渡航し、開発途上国が置かれている現状や国際協力の現場への理解、また、開発途上国と日本との関係に対する理解を深めることで、次代を担う児童・生徒の教育に役立てる機会を提供することを目的として実施。

[多文化共生促進・支援に関する業務]
外国人防災リーダー育成研修では、在住外国人が防災知識を身につけ、防災リーダーを中心に災害時に適切に対処できる人材の育成を目指しており、この研修のサポート・記事作成、三田市における多文化共生ブックレットの報告会の記事作成を担当。

[大阪万博関連業務] 
万博に向けたブレインストーミング、大阪大学との連携のための会議に参加。
JICAは、ひょうごフィールドパビリオンの一環として大阪万博に関わっている。ひょうごフィールドパビリオンとは県内各地で行われているさまざまな持続可能な取り組みの魅力を地域の人々が自ら発信するプログラムで、活動現場(フィールド)を訪れ、見て、学べる、新しい体験を届けることを目的としている。JICAは、大阪万博との連携として「私の未来宣言」を実施し、「住みたい未来の世界」そして「そのために私ができること」について考える機会を提供している。


● What you learned from the internship program / インターンシップでの学び
未来を担うグローバル人材を育成する開発教育に携わり、教育を通した国際理解の重要性を認識しました。開発教育の一環として、高校生の訪問プログラムのサポートを担当した際、参加した生徒が「お互いを知ることが大切」と振り返りに記載していました。この振り返りから、国際協力においてお互いを理解することの大切さを理解し、生徒が多様性の重要性も認識していると感じました。教育を通したアプローチによって、多様な生徒が国際的な視野を広く持つだけでなく、相手を理解することができれば、多文化共生社会の創造にも貢献できると感じました。


●The linkage between the internship program and UNFA Course contents / 国連・外交コース授業での学びとインターンシップ
JICAの業務を通して、幅広いパートナーシップの重要性を再認識することができました。国連・外交コースの授業で世界の課題解決のためには国連だけでプロジェクトを行うのではなく、企業、NGO・NPO、市民社会と連携していくことで、より幅広く対象を広げてアプローチできることを学びました。草の根事業では、NGO・NPOとの連携に加えて、多様な視点やノウハウを持つ地方自治体も共にプロジェクトを行うことで、強固な信頼関係の元に、効率的かつ効果的な支援を行うことができるのだと感じました。また、国連・外交コースの"Seminar in Global Communication"の授業で学習した「コミュニケーションにおけるタクティクス」を意識することで、多様なアクターとの対話を円滑にし、パートナーシップの構築に寄与できることを実践の場でも学びました。JICAという公的機関が中心となり多様なパートナーシップを形成することで、より強固な連携を作ることができることを理解できました。


●Future career plan / 将来の目標、キャリアプラン
私は大学院卒業後、教員になり、インターンシップでの経験やこれまでの経験を生かし、生徒に対して、多角的・多面的な視点で物事を考えられる教育を実践したいです。実務経験を積んだのち、JICAの現職職員特別参加制度に応募し教員として国際協力に貢献したいと考えています。教育を通して、生徒の多様性の理解を向上させる教育を実践し、多文化共生社会の創造をサポートすることが目標です。


●What you thought after the internship / インターンシップに参加しての感想
JICAのインターンシップでは、業務体験の貴重な機会を得られたことに加え、職員の方々のご厚意でたくさんの方々と繋がりを持つことができました。JICA関西センターで職員の方と食事に行ったり、他の団体の職員の方を紹介していただいたりしたことは、普段の学生生活では得難い機会で、特に研究やキャリアについての質問や相談に何度も快く応じていただき、感謝しています。多様なキャリア経験豊富な方々から、様々な視点や角度から意見をいただき、自分自身の将来について深く考える機会をいただきました。

Sugimoto Internship Photo 2
JICA関西でのインターンシップにて
◆関西学院大学大学院副専攻「国連・外交コース」2024年度生 出願について◆
「国連・外交コース」は、主専攻の研究科(博士前期課程)に所属しながら副専攻として履修する国連・国際機関などの職員養成に特化したプログラムです。
国連職員はもとより、外交分野や国際公共分野のリーダーなど、世界の様々な課題を解決するプロフェッショナルな人材を養成することを目的としています。

詳しくは下記Webページをご覧ください。
https://www.kwansei.ac.jp/unfa/graduate