2023.11.10.
国連・外交インターンシップ報告:福田 有花(特定非営利活動法人 神戸定住外国人支援センター)

Fukuda_Internship Photo 1
日本語学習者用教室「ふたば国際プラザ」前にて

福田 有花(フクダ ユウカ)
国際学研究科 博士課程前期課程1年
関西学院大学 国際学部卒業
実習機関:特定非営利活動法人 神戸定住外国人支援センター(KFC)
実習期間:2023.7.16~2023.10.31

Yuka FUKUDA
1st year of Graduate School of International Studies
B.A. (School of International Studies, Kwansei Gakuin University)
Internship institution: Kobe Foreigners Friendship Center (NPO, Japan) 
Internship duration: 2023.7.16~2023.10.31

●Details of your internship / インターンシップの内容
神戸定住外国人支援センター(以下、「KFC」と表記)の活動内容は主に、外国にルーツを持つ高齢者支援、定住外国人の子ども支援、それから私が主に関わった日本語学習支援です。日本語学習支援は、定住外国人が日本語のコミュニケーション能力を身につけることで、安心・安全に暮らせることを目標としています。その中でも私は、外国人の日本語学習指導、初心者向けグループディスカッションのファシリテーター、ボランティア活動に興味がある方々を対象とした「共生社会に向けたボランティア養成講座」運営スタッフを主に行っていました。


● What you learned from the internship program / インターンシップでの学び
日本語学習は、日本の文化や背景を踏まえた表現ができるようになることも重要だと学びました。 日本での就職を目標にしていた学習者と、「休みを上司にお願いする」というテーマで学習をしていました。学習者は「風邪をひいているから仕事ができない」というのが当たり前なのに、「風邪をひいているから仕事をお休みさせていただけない?」という聞き方は日本的だと驚いていました。言語能力を高くするだけでは、外国人が定住していく上で求められる日本語学習として不十分だと気付かされました。


●The linkage between the internship program and UNFA Course contents / 国連・外交コース授業での学びとインターンシップ
NPOのローカルコネクテッドネスについて学びを深めることができました。国連・外交コースの授業で、国際機関だけで社会を動かすことはできず、各政府や地元に密着したNGOやNPOと協力することの大切さについて学びました。KFCでは地域のお祭りに参加し、各国の料理を提供する屋台を出店したり事務所にスタンプラリーを設置したりして、在住外国人と地域の人々の交流の場を作っていました。NPOという地域により近い機関だからこそ、ホスト側が存在を認識し外国人が居場所を感じられる「共生」社会を実現するための支援だと感じました。国際機関や日本政府が作る外国人受け入れ政策をローカルレベルで実践する機関の役割の重要性を改めて学びました。


●Future career plan / 将来の目標、キャリアプラン
私は大学院卒業後、民間企業で働いて実務経験を積みながら、教育者になるのか国際機関に挑戦するのか考えたいと思っています。このインターンシップを通して、日本の外国人生活支援について実践的に学び、「誰もが住みやすい社会にすること」を軸にキャリアプランを形成したいという思いが強くなりました。


●What you thought after the Internship / インターンシップに参加しての感想
インターンシップで印象的だったことは、職員の方のプロ意識です。私は先生として学習者と話すときに、「やさしい日本語」や英語を使うと、スムーズな会話はできるが勉強にはならないのではないかと疑問に思ったことがありました。それを相談すると職員の方から、学習者が使っている教科書の単語を参考にすればよいとアドバイスいただきました。KFCでは学習者がそれぞれ好きな参考書を持参するので、様々な教科書がどのような単語を使用しているのか把握していらっしゃることにとても驚きました。UN Core Values(国連職員に求められる資質)にもあるように、職務遂行における専門的能力を最大限に発揮することを職員の方から学ばせていただきました。

 
◆関西学院大学大学院副専攻「国連・外交コース」2024年度生 出願について◆
「国連・外交コース」は、主専攻の研究科(博士前期課程)に所属しながら副専攻として履修する国連・国際機関などの職員養成に特化したプログラムです。
国連職員はもとより、外交分野や国際公共分野のリーダーなど、世界の様々な課題を解決するプロフェッショナルな人材を養成することを目的としています。

詳しくは下記Webページをご覧ください。
https://www.kwansei.ac.jp/unfa/graduate