野波 寛 教授(1)
[ 編集者:社会学部・社会学研究科 2015年5月7日 更新 ]
ある本との出会いから社会心理の道へ
社会心理学との出会いはどのようなものでしたか?
ジークムント・フロイトの『夢判断』という本がきっかけでした。
高校3年生の秋、大学への進学は決めていたものの何を学びたいのかが分からずに迷っていたとき、古本屋の片隅でフロイトの『夢判断』とめぐり合い、ハマったことが心理学との出会いです。
心理学という学問に興味をもった私は、大学でさまざまな心理学について学び、その中に社会心理学という分野があることを知りました。大学に入るまでは社会心理学について何も知らなかったんですよ。
学生時代をどのように過ごされていましたか?
一度ハマったら深く追求するタイプだったので、1年生のときから心理学を中心に勉強していました。
一般教養科目としての心理学や、ほかにも心理学に役立ちそうな統計に関する授業などを受講して、1年生が終わるころには大学院に行きたい、将来は研究者になりたいという気持ちを持つようになりました。
フィギアスケート部に入部していたので、社会心理学とフィギアスケートの2つだけに没頭した学生時代でしたよ。
今から振り返ると、色恋沙汰のない大学生だったんだな、と思います(笑)
恩師と呼べるような先生との出会いはありましたか?
社会心理学者への道筋をつけてくれた方が2人います。
箕浦康子先生には社会心理学のイロハを教えていただきました。授業中に最前列で居眠りをするような学生でしたが、大学院を紹介いただくなど大変お世話になりました。
もう一人は大学院生の堀尾さんです。研究会に誘ってもらい、フィリップ・ジンバルドの『心理学原論』を参加者で分担して読む機会をいただきました。それを通じてはじめて、社会心理学を体系的に学ぶことができたと思います。
野波教授のインタビューは(2)まで続きます!
(2)では現在担当している授業などについて伺います。