[ 法学部 ] 企業法務に特化した授業ビジネスと法

現役弁護士が体験談を語る
ビジネスの基礎を学ぶ導入科目

法は社会のルールです。7人の現役弁護士(実務家)が講師となり、自身が取り扱った事件等を題材として、生の事件に実務家がどのように対応しているのか、体験談を交えて講義します。1年生、2年生の段階から実務を認識してもらう事を目的としています。実務家の講義を聞き、法律がより身近に感じる事で、法律家を目指すきっかけとなるような講義を行います。

授業の特長

どんな学びや成長ができる?
まずは法律の基本を理解します。さらに、講義によって紹介された判例等に興味を持ち、自らで内容を深め探求し、実務家を目指すきっかけとなることが到達目標です。
履修基準年度・担当教員
履修基準年度:1年生
担当教員(2024年度):三村 雅一、金 啓彦、坂本 圭一郎、田村 晋志、中島 裕一、西村 美紀、向井 義博
キーワード
弁護士 実務家の体験談 事件から法律問題を考える 民法 会社法 労働法 ベンチャー コンプライアンス 消費者 許認可・届出

授業計画

授業計画
第1回 日常生活やビジネスにおいて、時効を意識することは非常に大切である。本講義では、できるだけ受講者が実生活での取引をイメージできるように具体例を挙げながら、時効制度の基本となる部分の講義を行う。
第2回 実は受講者も利用している代理。ビジネスでも代理行為を活用した取引は非常に多い。本講義では、出来る限り条文に触れながら、代理行為の要件や効果など代理制度の基本となる部分の講義を行う。
第3回 「契約法」
「契約」の基本、すなわち契約とは何か、契約は何のためにするのか、契約を守らないとどういうことになるのか、契約を守らない相手にはどのような対処法があるのかといったことを学習し、さらにビジネスの場における契約の意義・重要性についても学ぶ。
第4回 「会社法」
会社法の基本、会社とは何か、会社の存在意義等について学んだうえで、主に株式会社における基本的特質について理解を深める。さらに、株式会社を構成する各機関の意義と役割についても学ぶ。
第5回 「不法行為」
日常生活のみならずビジネスにおいても、不法行為により損害を被ることや、逆に(意図せずとも)不法行為を行ってしまうことがあり得る。具体例に即して、どのような場合に不法行為が問題となるのかや、それにより生じる責任等について学ぶ。

第6回

「債権の保全と回収」
ビジネスにおいて行われる様々な取引の中では,ときとして本来されるべき支払いが滞ることもあり得る。そのような場合を想定して回収の可能性を高める事前の工夫(債権の保全)や、実際に支払いが滞った場合の対応策(債権の回収)等について学ぶ。
第7回 「ベンチャー企業の法務1」
具体的な日本、世界のベンチャー企業を通じて、「ベンチャー企業とは何か」について学ぶ。その上で、ベンチャー企業の誕生からExitまでのステージ及びステージに応じた法律問題についてその概要を学ぶ。
第8回 「ベンチャー企業の法務2」
前回学んだ各ステージにおける法律問題について具体的に学び、ベンチャー企業が成長していく過程において特に問題となる法律問題に関する理解を深める。
第9回 「取締役の監視義務・内部統制・株主代表訴訟」
株式会社がコンプライアンスを実現するために会社法がいかなる制度を定めているのか、具体的には、取締役の監視義務、内部統制、株主代表訴訟について解説する。
第10回 「MBOをめぐる諸問題について」
株式譲渡に関連する会社法の制度を解説すると共に、実際に問題となった事例を踏まえてMBOの問題点を考える。
第11回 「労働法」分野の概略や定義等について、実際に条文に触れながら解説をする。その後、実際に労働関係が成立する場面において労働法がどのような役割を果たしているのかを学ぶ。
第12回 第11回の講義に引き続き、実際に労働関係が成立する場面における労働法の役割に触れた後、「解雇」を中心に労働関係が終了する場面において労働法がどのような役割を果たしているのかを学ぶ。
第13回 ビジネスにおいては、経営者において、常に新しいことに着目し、新規事業を立ち上げたり、既存の事業・サービスをブラッシュアップしていくことが求められている。しかしその反面、許認可・届出が求められ、行政の指導に服する業態が数多く存在する。また、いわゆるBtoCの業態においては、消費者を保護する各種法規制が存在する。 第13回目は、主に消費者を保護する各種法規制に関するケースを紹介する。
第14回 ビジネスと法規制の関係に対する理解を深めるべく、具体的なケースを紹介しながら、ビジネスと関連する各種法規制を紹介する。 第14回目は、主に行政の許認可・届出に関するケースを紹介する。