学部長メッセージ

[ 編集者:法学部・法学研究科       2019年4月1日   更新  ]

関西学院大学 法学部長 内山 衛次

ハラスメントを受けたとき


関西学院大学法学部は、1934年の法文学部の開設に始まり、1946年に法文学部から分離・独立、1948年に新制大学制度に基づく法学部へと移行し今日に至っています。本学法学は、“Mastery for Service(奉仕のための練達)”のスクールモットーとともに、「ソーシャル・アプローチ」という教育・研究の理念を一貫して掲げつづけてきました。

それは、(ア)官僚養成という目的に偏ってきた日本の法学教育に対して、民間の自由な精神に基づく教育・研究を目指し、(イ)資格試験の準備や狭い意味での法解釈学に止まらず、広く深い社会的視野と教養を重視すること、そして、(ウ)社会への貢献、社会的弱者に目を向けさせる視点を重視することだとされています。つまり、「民間の自由な精神」、「広く深い社会的視野」、「社会への貢献」という3つの要素を大切にする教育・研究を進めていこうというものです。


初代法文学部長であったウッズウォース博士は、「ソーシャル・アプローチ」の理念を口癖のように、ことあるごとに強調していたと言われます。本学法学部の特色ある学風を形成するため設立者たちの慎重な議論の上に建てられたこの理念は、その後80年に渡って脈々と継承され、誇るべき伝統的学風となってきたのです。

もちろん、こうした理念は現実に即して、日々の実践に生かされていかなければなりません。本学法学部では、1、2年生での基本の学びを重視し、基幹科目を充実させています。そして、より能動的に学びに取り組むことができるよう、少人数制の演習科目を数多く用意しています。また従来からの進路に対応したコース制を発展させ、「司法特修コース」を新たに設置することとなりました。
「司法特修コース」では、司法研究科(ロースクール)との提携関係を一層強め、“Mastery for Service”と「ソーシャル・アプローチ」の理念を活かした法曹教育への新たなチャレンジに乗り出そうとしています。
 
本学法学部の卒業生は、弁護士や裁判官などの法曹や司法書士、行政書士、企業法務職などの法職はもちろん、実業界からの本学全体に対する高い評判にも支えられて、金融、マスコミをはじめ幅広いビジネス分野で活躍し、さらに近年は非営利団体(NGO・NPO)にも活躍の幅を広げています。また、グローバル人材・世界市民育成を掲げる本学の全学を挙げての取り組みの一翼を担い、「国際法政コース」を中心に、国際機関や国際NGOなど国際的な舞台で活躍する人材の育成にも本格的に取り組もうとしています。

急速なグローバル化が進行しつつあると同時に、地球環境問題や原発問題をはじめ文明論的な転換が問われているこの時代において、本学法学部が、その歴史的伝統を大切にしつつも、時代の要請に応える有意な研究・教育に邁進していく上では、社会の各分野で活躍されている多くの皆様との連携・協働をいっそう発展させていくことが不可欠であろうと存じます。皆様のいっそうのご支援を心よりお願いする次第です。そして何よりも、しなやかな感性と強い意思を持ち、ともに学び究めようとの志ある若い学生諸君が、本学法学部の学び舎に集われることを強く期待するものです。