2023.07.04.
【新刊紹介】橋本真紀教授『詳解 地域子育て支援拠点ガイドラインの手引 第4版:子ども家庭福祉の制度・実践をふまえて』(中央法規出版)

橋本真紀教授が『詳解 地域子育て支援拠点ガイドラインの手引 第4版:子ども家庭福祉の制度・実践をふまえて』(中央法規出版)を2023年1月23日に出版しました。

 本書は、実践者や学生を対象として、なぜ今乳幼児の育ちとその親の子育てを支える必要があるのか、子育て支援における基本的視点、地域子育て支援拠点事業の概要と成り立ち、地域子育て支援拠点事業における課題、実践例がわかりやすく解説されています。地域子育て支援拠点事業は、少子化等の進行を背景として、子育て家庭の孤立感や不安感、地域における子育て支援機能の低下に対応するため、乳幼児期の子どもと親が気軽につどい、子育てにかかわる情報や経験を分かち合う場として、日本全国に7,856か所(2021年度)設置されています。日本では、1990年代から同様の機能を有する事業が複数創設され、2007年に地域子育て支援拠点事業として再編されました。 
 本書のタイトルは「ガイドラインの手引き」ですが、内容には地域子育て支援拠点事業やその他地域の子育て支援に関わるうえで手がかりになる「考え方」が示されています。例えば、地域子育て支援拠点事業を来訪する親と関係を育むことは職員の重要な役割ですが、その関係構築において「受容」「自己決定の尊重」「守秘義務」がどのように機能するのかなどが解説されています。つまり、親との関係構築においては、親にどのように働きかけるのかという技術を理解するのみではなく、親や親の態度をどのように捉えるのか、その観点を体得する必要性が示されています。 
 地域子育て支援拠点事業は、事業が創設されて30年ほどが経過したところです。その仕事は、保育所や幼稚園等のような安定した職業といえる段階には至っていません。保育や幼児教育の専門性と比較しても、その専門性の体系化は端緒に着いたばかりです。これからも地域子育て支援拠点事業の実践者の皆様と共に、その専門性の体系化を試みたいと考えています。そして、地域子育て支援が保育所保育士や幼稚園教諭、保育教諭のような仕事として、多くの学生が目指す仕事になる日が来ることを願っています。

『詳解 地域子育て支援拠点ガイドラインの手引 第4版:子ども家庭福祉の制度・実践をふまえて』(中央法規出版,2023年1月23日発行)渡辺顕一郎/橋本真紀編著

・著書プロフィール

橋本 真紀(はしもと・まき) 博士(学術)

関西学院大学教育学部教授。専門:子ども家庭支援論、地域を基盤とした子育て支援、保育の専門性を基盤とした子育て支援。単著に『地域を基盤とした子育て支援の専門的機能』(ミネルヴァ書房、2015年)、共編著に『地域子育て支援拠点ガイドラインの手引 第3版』(中央法規出版、2018年)、『子ども家庭支援』(中央法規出版、2020年)、『よくわかる子ども家庭支援論』(ミネルヴァ書房、2021年)等がある。