関西教育学会第71回大会公開シンポジウム開催について

日時:
2019年11月16日(土) 14時00分 ~ 2019年11月16日(土) 16時50分
場所:
関西学院大学西宮上ケ原キャンパスG号館202教室

来る11月16日(土)の関西教育学会第71回大会の公開シンポジウムを下記の要領で開催いたします。
テーマは、大学教育の問題とも繋がっていますので、ご関心のある関係の皆様のご参加をお待ち申し上げます。

関西教育学会第71回大会 公開シンポジウム
〈人を育てる人〉を育てる ―いま、改めて大学における教育学教育の意味を考える―

【概要】
いま、大学の教職課程の「現場」は、外からの要請をただ受け入れることを強いられ、大学教育としての内側からの主体的提言ができないでいます。そのような中、「大変な」教職・保育職を回避し、一般就職を選ぶ学生が増えています。またその一方で、進路指導上、早くから敷かれたレール上を歩むことに何の問いも抱かずに教員になってしまう学生も目立ち、採用後長続きするのかと心配になります。
教員養成を目的とした大学の教育学教育は、ともすれば、教職の世界への適応(社会化と資格化)のみに関心が向きがちであり、多角的に問い学ぶこと(学問)を通して「〈人を育てる人〉になること」の意味を各自で発見させる、あるいはよりよき人類社会の在り方と次世代の育成を自分の課題として考えさせるといった「主体化」を支える役割を薄めてきているといえないでしょうか。そもそも「大学」が問いながら学ぶ経験(考えながら行為し、行為しながら考える経験)を磨く「現場」だとすれば、ここで「〈人を育てる人〉を育てる」ことの積極的な意味があるはずです。21世紀の今、学問としての教育学(広義)は、その原点に立ち返り、改めて問うてみることが大切でしょう。近年、大学教育への社会の不信を背景に内部質保障の必要が声高に叫ばれ、教職課程にもコアカリキュラムの設定など、行政によるいわば「質の標準化の強制」が進んでいます。今こそ、教員養成の単なる制度上の議論やイデオロギー上の立場を超えて本質的に問い直すことは必要だと思えるのです。本大会では、3名のシンポジアストを迎え、各専門分野やご経験からのご提案をいただきながら、共に議論を深める機会にできればと思います。
                        
シンポジアスト
◆ 内田  良:名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授(教育社会学)
◆ 鮫島 京一:奈良女子大学附属中等教育学校教諭/福井大学・奈良女子大学・岐阜聖徳大学 連合教職大学院准教授(教師教育学、臨床教育学)
◆ 松下 良平:武庫川女子大学教育学部教授(教育哲学、教育思想)

コメンテーター : 白銀 夏樹(関西学院大学教職教育研究センター教授)
  司  会 : 岡本 哲雄(関西学院大学教育学部教授)

日 時:2019年(令和元年)11月16日(土) 14:00 ~ 16:50
場 所 :関西学院大学上ヶ原キャンパス G号館2階 202教室
参加費:無 料     
問い合わせ先:関西教育学会第71回大会 大会実行委員会事務局
          Email; jimukyoku2019[*]kwansei.ac.jp
※お問い合わせの際は、*を@としてお送りください。

本シンポジウムは、関西学院大学の学術集会開催補助を受けております。