[ 商学部 ]理念・目的・教育目標

理念

商学部の教育は、その前身の高等学部商科の時代、当時の学部長であった C. J. L. ベーツ博士(後の第4代院長)が学生に対して行った講演会で示した教えで、後に学院全体のスクールモットーとなる "Mastery for Service(奉仕のための練達)" の精神を土台としている。「主とならんと欲するものは仕えるものとなれ」という聖書の教えと通じるものであり、知識を修得しそれを社会への奉仕に生かすよう求めるものである。

商学とは、現代社会の中で企業などの果たす役割、その行動原理と仕組み、そこで用いられる政策や管理技法、これら政策や管理技法の与える影響、企業などの社会的責任・倫理の重要性などを体系的に把握・分析し、これからのビジネスの在り方を追究するものである。どのような経済活動も、人が人のために行う営みでなければならない。それゆえに経済活動が単なる個人や企業の営為に終始するのではなく、社会への義務や責任を負うものであるという認識の重要性を、ベーツ博士は示唆されたものである。

商学部ではこれを具現化するため、急速に変化する社会に迎合することなく常に問題の本質を問い、論理的考察力と多面的な視点をもって物事を的確に判断する能力を養うことに力点を置いている。営利、非営利を問わず、 経済活動に関わるすべての主体がおかれている現実と向かうべき方向に対する認識を深めつつ、同時に広範な人間生活や環境との関わりの中で、その役割を見極める能力と主体性をもった人材、すなわち、「真に創造的な能力を有するビジネスパーソンの育成(Fostering Creative Minds for Business)」を教育理念としている。

目的

高度な専門知識と管理の技法、そしてグローバルに展開する現代経済・社会の理解に不可欠な総合的教養の修得、歴史的洞察力の涵養、言語やIT、企画・提案など幅広い分野にわたるコミュニケーション能力や意思決定能力の高度化を具体的な教育目的として掲げる。

また、理論と実践との関連性を重視したカリキュラムの編成、さらに産業界との密接な連携の中で常に最新かつ高度な情報を提供することにより、ビジネスの第一線で活躍しうる人材、会計・税務など商学関連分野の専門職者を輩出することを目指している。

めざす学生像

商学部教育がめざす学生像は、関西学院のスクールモットー“Mastery for Service(奉仕のための練達)” のもと、「真に創造的な能力を有するビジネスパーソン(Fostering Creative Minds for Business)」として、次の能力等を有する学生である。

基本的意識と姿勢

・知識を修得する意欲と、それを社会への奉仕に生かそうとする意識と積極的な姿勢を有する。

基本的思考と判断

・現代社会のなかで企業などの経済主体が果たす役割、その行動原理と仕組み、そこで用いられる政策や管理方法とそれらが社会に及ぼす影響、経済主体の社会的責任・倫理の重要性などを体系的に把握・分析・理解する能力を有する。
・問題を発見し、問題の本質を問い、論理的考察と多面的総合的視点から社会的現象を的確に判断し行動する能力を有する。

知識と技能

・商学についての基礎知識と専門知識、総合的教養を修得し、高いコミュニケーション能力を有し、多元的社会のなかで機能や文化を異にする他の多くの主体との共生を図ろうとする意識と積極的な姿勢を有する。

教育目標

高度な能力を有するビジネスパーソンの養成

・高度な専門知識と管理の技法、そしてグローバルに展開する現代経済・社会の理解に不可欠な総合的教養の修得

国際化時代・情報化時代におけるグローバル人材の育成

・言語やIT、企画・提案など幅広い分野にわたるコミュニケーション能力や意思決定能力の高度化