2025.03.26.
地道ゼミ「経営科学系研究部会連合協議会データ解析コンペティション」成果報告会(本選)で「日本ソーシャルデータサイエンス学会研究奨励賞」を受賞
1994年(平成6年)より「共通の実データを元に、参加者が分析を競う」ことを目的として「データ解析コンペティション」が経営科学系研究部会連合協議会によって主催され、30年以上にわたって開催されてきました。今年度は、83チーム、延べ530名がエントリーしてコンペティションが実施されました。
各地域で2025年2月下旬頃に最終報告会(地域予選)が開かれ、地道ゼミ9名のチーム“MJソリューションズ”がエントリーした関西予選の最終報告会は、2月28日(金)に同志社大学今出川キャンパスにて開催されました。地道ゼミ(MJソリューションズ)は「探索的レシートデータ解析 --主成分分析と地理的加重回帰による地域別消費傾向の探索--」という演題で発表し、審査結果として「最優秀賞」を受賞したことによって、令和6年度データ解析コンペティション全体の成果報告会 (本選) へ進出することとなりました。本選は3月14日 (金) に中央大学後楽園キャンパスにて開催され、研究者や院生を中心とした非常に強力なチームが出場し、情報科学の分野に関する成果共有が多く見受けられる中で、データサイエンス (データ解析) を真正面から行った結果が評価され、「日本ソーシャルデータサイエンス学会研究奨励賞」を受賞しました。
本年度のコンペティションでは、Research and Innovation 社のアプリ“CODE” による「買いログ®」の生鮮・惣菜データ (全データ容量55GBのCSVファイル)が提供されました。このデータは、全国のコンビニエンスストアとスーパーマーケットで販売されている「生鮮」、「惣菜」カテゴリの購買に関してアプリユーザが入力したレシートにもとづく売上に関連するものであり、通常は入手が難しい貴重なデータでした。データのサイズに対する処理やデータの特性による問題など幾つか困難がありましたが、それらを様々なアイデア (最新のデータベース環境の導入やデータの可視化による精査) によって克服し、データの解析に努めました。なお、本発表では、主成分分析 (Principal Component Analysis: PCA)と地理的加重回帰 (Geographically Weighted Regression: GWR) という手法を用いることによって、 惣菜消費額の空間的異質性を可視化して地域における消費特性の解釈を試み、得られた結果から、スーパーマーケットの今後の地域戦略における「買いログ®」データの活用可能性について施策立案を行いました。
写真上: 発表スライド
写真下: (結果発表と授賞式を兼ねた) ネットワーキングにおける写真