2016.05.18.
災害対応ハンドブック

このたび、「災害対応ハンドブック」が法律文化社から刊行されました。

地震大国日本において、不可避の災害被害。過去の体験をふまえ、災害そのものの特性を理解する。被災者と被災地の苦しみを和らげるための災害対応のあり方を災害直後、避難期、復興期、防災という4つのフェーズごとにシナリオを提示して具体的に問いなおす。第一線で活躍する専門家によって編まれた必読の一冊。
監修
室﨑益輝(兵庫県立大学防災教育研究 センター長)
岡田憲夫(関西学院大学災害復興制度研究所 前所長、京都大学 名誉教授)
中林一樹(明治大学大学院政治経済学研究科 特任教授)


野呂雅之(関西学院大学災害復興制度研究所 教授)
津久井進(弁護士:兵庫弁護士会)
山崎栄一(関西大学社会安全学部 教授)

○書籍
出版年月日 2016年5月 ISBN 978-4-589-03731-2 判型・ページ数 A5・222ページ 定価 本体2,400円+税

○目次
第Ⅰ部 災害直後の課題

1 [被災者]災害が起きたときに:あなたならどうする
避難の方法/災害とメディア/避難所/高齢者・障がい者
2 [行政]災害に対応するために:行政職員の行動リスト
災害対策本部の役割/自治体間連携/災害発生時における国の役割/災害情報
3 [支援者]あなたが力になるために:災害ボランティア
初心者ボランティアのために/支援物資/義援金/専門ボランティア
4 [研究]命を救うために考えること:残された研究課題
災害時医療/災害時におけるロジスティック/原発避難

第Ⅱ部 避難期の課題
5 [被災者]被災者になったあなたに:災害直後の支援メニュー
避難生活(災害救助法等)/被災者生活再建支援/災害弔慰金・災害障 害見舞金・災害援護資金貸付
6 [行政]復旧期にやるべきこと:行政の取り組み課題
仮設住宅/みなし仮設住宅制度の実態と課題/災害時の個人情報の共有 をめぐる実態と課題/災害関連死の判定とその問題点
7 [支援者]被災者にどう寄り添う:被災者支援ボランティア
長期ボランティア・中間支援基地/避難者支援(広域避難)/原発避難 者支援
8 [研究]総合的な支援のあり方:今後の研究課題
地域復興/避難期=復興準備期における課題

第Ⅲ部 復興期の課題
9 [被災者]知っておきたい制度と仕組み:「人間の復興」に向けて
災害復興における合意形成/被災ローンと二重ローン/地震保険・共済 /中小企業・自営業と地域の復興
10[行政]誰のための復興なのか:「復興災害」を防ぐ手立て
復興政策/復興計画のあり方/住宅復興政策/復興基金
11[支援者]あなたのことを忘れていない:復興における第三者の視点
復興情報/「災害孤独死」を防ぐ/災害時の専門士業の連携の到達点と 課題/「まちづくり協議会」の役割
12[研究]復興策の策定:復興の本質論
人間復興/私権の保護/福島復興問題の基本視点 第Ⅳ部 防災の課題
13[被災者]「あすはわが身」で取り組もう:市民主体の防災活動
帰宅困難者対策/地区防災計画/BCPの意義、作成方法/防災教育
14[行政]地域の声をどう生かすか:行政と地域でつくる防災計画
地域防災計画/財政
15[支援者]これからの大災害に備えて:地域コミュニティの役割
NPO・NGOの役割と課題/中間支援組織/自主防災組織の運営
16[研究]教訓に向き合っているか:研究者の視座の転換
災害文化/国際的支援/災害と緊急事態条項(国家緊急権)
エピローグ
残された課題/おわりに

○参考
法律文化社Webサイト
http://www.hou-bun.com/cgi-bin/search/detail.cgi?c=ISBN978-4-589-03731-2