そうせいTIMES 第8号 新たな文化を創り出すには「総合する力」が必要だ(2014/03/31 発信)

[ 編集者:総合政策学部・総合政策研究科 2015年8月11日 更新 ]

ネットワークインフラが、私たちの生活に及ぼした影響とは。

デキキス教授

デキキス教授

ネットワークインフラが普及したことで、これまで言語が語り継いできた先人の文化や想いが身近に、かつ現在のことのように感じられる時代になりました。アイヌ語や琉球民族の言葉など、消滅の危機に瀕している言語もネットワークを繋げばすぐに辞書を引けますし、日本古来の伝統的な文化や技術も気軽に学べます。さらには香りの出るSmell languageが開発されて、共有するものの幅も広がっています。

窪田准教授

窪田准教授

日本人が作ったもので凄いなぁと思うのは「ニコニコ動画」ですね。動画を見ている時聞が違っても、まるで多くの人達と一緒に見ている感覚を得られるコメント機能は秀逸だと思います。
人類が培ってきた文化に寄与するためには、新たな文明を上手に使いこなせるセンスが必要です。もともとコンピュータは「ピー」という単純なエラー音しか出せなかったけれど、スティーブ・ジョブズはマッキントッシュを開発する際、人間の感性に訴えかけるために高度なサウンド機能を取り入れた。さらに、文字を美しく見せる機能の実現には、学生時代に潜り込んだカリグラフィーの講義の知識が役立ったといいます。

デキキス教授

デキキス教授

文化は英語でHow to think、テクノロジーはHow to doと表されます。ネットワークインフラは文化とテクノロジーのコーポレーションといえるでしょう。総政では異なる分野同士がお互いを生かし合える学びと、スクールモットーであるMastery for Serviceを実現するための基礎カも大切にしています。

窪田准教授

窪田准教授

スマホやタブレットがあれば大抵のことはできてしまうけれど、高度な情報処理にはコンピュータが有用ですから、総政ではコンピュータ演習を必修にしています。またシスコネットワーキングアカデミープログラム(※4ページ目を参照)という世界水準の教育プログラムを活用することで、文字や言葉で伝えるのが難しいネットワークの動きなども分かりやすく学べるようになっています。

デキキス教授

デキキス教授

ネットワーク技術の発展で消えていくものがある一方で、身近になったものも多いですよね。ただ、失われていくように見えるものも世界のどこかで大切に思う人たちがいる限り、小さなポケットの中で受け継がれていく。ネットワークはその可能性をより高めて
くれる存在だと感じています。