そうせいTIMES 第2号 ポスト3.11 エネルギーシフトと国際経済~フクシマ原発事故を世界はどうみるか~(2011/10/11 発信)

[ 編集者:総合政策学部・総合政策研究科 2015年6月11日 更新 ]

総政の学びのキーワードは「多様性」

加藤教授

加藤教授

今、社会では本当の意味での多様性が必要とされていますが、総政は多様性を認めるという強みを持つ学部です。
例えばエネルギー問題一つをとっても、単なる技術だけでクリアできる問題ではありません。最初は石炭や石油を中心としたエネルギーでしたが、環境問題を見据えた上での多様化としての原発の推進。ここには、現代社会における選択の在り様や経済的・政策的な問題など、あらゆる問題が組み合わさっています。

総政には、あらゆる専門分野を学び、多様性を持った人間を育てる環境が整っています。社会のスタート地点に立つ際には、あらゆる物事を俯瞰して見られるようになっているでしょう。

園田教授

園田教授

現代社会では、多くの重要課題の解決に、国際協力が不可欠です。例えば、原発政策は各国の国内問題であると同時に、世界の経済、環境や安全保障にかかわる国際問題でもあります。日本の事故を教訓として、国連、IAEAやEUなどが現在、安全性の向上を目指しています。

総政では創設当初より、専門分野を超えた学際的な学びを通して、地球規模での多角的な視点から「なぜ」を考え、身近な問題から理論を実践に移す、 "Think Globally, Act Locally" の理念を大切にしてきました。充実した専門教育と語学教育により、国内外を問わずグローバルな視野で活躍する人材の育成が期待されます。

鎌田教授

鎌田教授

総政にはさまざまな領域の研究者たちが集まっているため、あらゆる知の営みの多様性が存在しています。多様性というキーワードをベースに、既成の学のシステムを超えるようなポテンシャルを備えているといえます。
多様性という言葉は無責任とも捉えられがちですが、総政は「責任を持った多様性」を育てる場です。多様性を保持することで、自分自身の理解だけではなく他の視点から物事を見ることができ、意見の異なる人たちと議論したとしても、許容し合うことが可能になります。
学生たちにはそうした研究観、大学観、学問観を持って欲しいと願っています。また総政とは、確固とした知というものを与える使命を有する学部だと考えています。

井上准教授

井上准教授

世界を取り巻く問題は、国際、国内、経済、環境問題などさまざまな要素が組み合わされ、複雑化する一方です。広い教養を横軸に、深い専門性を縦軸にした“T”字型の学びの重要性を指摘されていますが、最近では、縦軸がもう一本増えたギリシャ文字の“π(パイ)字型の学び”が求められています。
その上で、随時それをアップデートしていくことが要求される時代なのです。 総政で多様な学びと専門性を兼ね備えた知識を習得し、複雑化する現代社会に雄飛してもらいたいものです。