2022.02.28.
人間福祉学部生が性暴力防止ハンドブックを制作
人間福祉学部の学生3名が、性暴力防止や性的同意の大切さを訴えるハンドブックを作成し、またその内容がNHKに取り上げられました。
「あなたが望まない性的な行為はすべて性暴力です。」
社会起業学科3年生の岡本きららさん、山下彩理さん、山中彗司さんの3名は、武田丈教授のゼミでジェンダーに関する諸問題について学んでおり、同世代の人たちに対して性暴力の被害の実態や性的同意の大切さを広く知ってもらおうと、学内134人に対するアンケート結果をまじえて「PREVENTING SEXUAL VIOLENCE」を制作しました。
同冊子では、「身体的特徴への言葉の嫌がらせ」や「同意のないボディタッチ」、「痴漢」など性暴力を受けた経験がある人の割合調査や、大人数での飲み会や先輩に2人で飲もうと誘われた時など実際の大学生活で起こり得るシチュエーションにおいて自分を守る方法のほか、避妊や中絶に関する情報も記載されています。
岡本さんはNHKの取材の中で「大学生、若い年代の方がそれだけ被害を受けているということがとてもショッキング。これから改善していく余地があると感じた。ハンドブックを通して、大学内外に相談場所があることを発信していきたい」と話しました。
以下、制作にあたった学生3名のコメントです。
岡本 きららさん
「"性暴力"という言葉を聞くと、自分に身近な問題ではないと感じる学生も多いと思います。しかし、私たちが普段嫌だと思いながらも受け流している「言葉」や「ボディタッチ」も立派な性暴力です。だからこそ、全ての学生が性暴力の被害者にも加害者にもなる可能性があると思っています。このハンドブックをきっかけに、少しでも性暴力の減少に繋がれば嬉しいです。」
山下 彩理さん
「性暴力や性的同意について知ることはもちろんですが、自分や他人の身体や心のことについても、きちんと大切にする気持ちを持って欲しいと思っています。このハンドブックを悩んでいる人や困っている人をはじめ、1人でも多くの方の心に届けることができたら嬉しいです。」
山中 彗司さん
「性暴力とは非常に定義が曖昧で、人によっては、冗談や些細なボディタッチでも性暴力になりえます。自分の性的同意のラインは決して、相手と同じであるとは限りません。大学生は今までと比べ、性に関わる機会が多いと思います。このハンドブックで、被害から身を守り、加害者になることを防げる方が、少しでも多く増えることを願っています。」
ハンドブックのデータはこちら「
PREVENTING SEXUAL VIOLENCE
」
≪関連記事(外部リンク)≫
NHK兵庫NEWS WEB:性暴力による被害なくそうと関学の学生グループが冊子作成
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20220214/2020017142.html?cid=bk-top
大学ホームページ:「性的同意」を知ってほしい!~アンケートもとに学生が「性暴力防止ハンドブック」作成
https://www.kwansei.ac.jp/news/detail/4582