組織分化制御学(平井)研究室

平井 洋平 (ひらい ようへい) 教授

組織分化制御学(平井)研究室

研究分野:
皮膚科学 組織形成機構 細胞間相互作用
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 我々の体は様々な組織から構成されていますが、各組織は種々の細胞から、各細胞は種々の細胞小器官から、そして各細胞小器官は種々の生体分子から構成された「社会」を形成し、全ての構成要素がそれぞれの社会で役割分担しながら有機的に連携し、それが円滑な生命活動を可能にしています。本研究室では、主に組織や細胞レベルでの社会形成に着目し、それらの構成因子である生体分子群の連携プレーの実体について研究しています。特に、ES/iPS/EC細胞や表皮/乳腺等の未分化幹細胞に着目し、それらの分化・組織形成プロセスがどのように制御されているのかについて分子レベルで解析しています。より具体的には、遺伝子操作技術で特定の生体分子を直接細胞内で加工することで疾患モデル細胞/組織を作製したり、設計した人工組換えタンパク質を大腸菌に作らせ細胞挙動に与える影響を様々な培養条件下で解析したりしています。本研究室では流行の研究を追随するのではなく誰もが知らないことを自身で見つけ出すこと(つまり、オリジナリティーですね)を何より大切にしているため、多くの実験では予想外の結果に辿り着くことになります。しかし、研究室内はいつもとてもいい雰囲気で、メンバーたちはあらゆる実験結果を共有しながら議論・考察を深め、そこから導き出される新たな実験の計画・遂行を繰り返し、結果として楽しみながら真実を見つけ出す力を身につけていきます。研究を通して得たその力はそのまま新たな分野を開拓する力となり、新薬開発や皮膚の挙動制御を目指す製薬・化粧品企業などで存分に生かされることになります。   

研究室の風景