脳神経イメージング(矢尾)研究室

鳥山 道則 (とりやま みちのり) 専任講師

脳神経イメージング(矢尾)研究室

研究分野:
神経科学、細胞生物学、栄養シグナル
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脳・神経系の正常な発達を制御する分子機構の解明

 発生時期の脳では膨大な数の神経細胞が生み出され、それらが正しく回路を作ることで記憶、学習、運動などが可能になります。一方で、遺伝子変異や環境要因による神経回路網の形成異常は脳機能の低下や認知症の発症にも関係することが知られてきました。正常な神経細胞の回路形成には、さまざまな分子が正しい時期に正しい場所で働くことが必要とされます。私たちはそのなかでも、細胞外に存在する不飽和脂肪酸の一つであるドコサヘキサエン酸(DHA)に注目した研究を進めています。ドコサヘキサエン酸の積極的な摂取は記憶・学習能力の向上や、アルツハイマー病などの認知症の発症予防に効果があることが解りつつありますが、生理的役割や作用機構については未だ解明されていない点が多く残されています。そこで、私たちの研究室では分子、細胞、個体レベルでのアプローチから研究を進め、記憶・学習能力の向上を司る分子機構や認知症の発症予防の理解を目指します。

ドコサヘキサエン酸の新規作用機構に関する研究

 私たちのこれまでの研究から、ドコサヘキサエン酸は神経細胞の細胞内シグナル伝達の活性化と遺伝子発現の変化、そして樹状突起スパインや一次繊毛などの細胞小器官の形成を促進する新しい分子機構を見出してきました。特にドコサヘキサエン酸により発現量が増大する遺伝子を発見しており、これらの遺伝子に注目した新規シグナル伝達機構の解析、神経細胞間の情報伝達の変化について、培養神経細胞やマウス個体を用いた実験を行っています。