器官形成学(西脇)研究室

西脇 清二 (にしわき きよじ) 教授

器官形成学(西脇)研究室

研究分野:
器官形成、細胞移動制御、サイズ制御
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研究テーマ

体長1mmの線虫から器官形成に働く遺伝子のしくみを解明し、ヒトの器官形成や疾患のメカニズムに迫ります!
線虫C. エレガンスをモデルとして、動物の器官形成の分子メカニズムを研究しています。C. エレガンスは体長1mmほどの土壌線虫であり、受精卵から成虫に至る959個の細胞系譜が完全に解明されており、器官形成を個々の細胞のレベルで研究することができます。遺伝学的な解析に優れており、突然変異体の研究から器官形成を調節する遺伝子を同定することが可能です。当研究室でのこれまでの研究から、様々な器官形成遺伝子を同定していますが、これらのほとんどが哺乳類にも相同遺伝子が存在し、進化的に保存された分子メカニズムが明らかになってきました。興味深いことにこれらの遺伝子の多くが、ヒトの器官形成異常を生じる病気の原因遺伝子であることが知られています。私たちは、たった959個の細胞しか持たないこの小さな動物から器官形成の秘密を学び、ヒトの発生や器官形成の仕組みとその破綻による疾患の発症機構を理解するヒントを得たいと考えています。

具体的な研究活動

細胞はどうやって動くんだろう?
動物が卵から親になる過程を発生と呼びます。受精卵は一個の細胞ですが、これが分裂を繰り返し、多数の細胞からなる体ができあがります。この発生の過程で、細胞はしばしば分裂によって生じた場所から移動し、決まった場所に到達して組織や器官を作ります。例えば血管の内皮細胞が増殖・移動して血管が伸びていったりします。このような細胞移動は遺伝子により正確に調節されていますが、この機構が異常になるとガンなどの病気の原因となります。私達は線虫を用いて細胞移動の仕組みを研究しています。

動物の体や器官のサイズはどのように決まるのだろう?
動物がもつ様々な器官のサイズはどのような分子機構で決定されるのでしょうか。たとえば、犬には様々な犬種があり体のサイズに大きな違いがあります。また体のサイズに比較して、足の短いもの、耳の長いもの、鼻が短いものなどがいますが、この原因はよくわかっていません。器官のサイズは基本的には細胞の数や大きさによって決まると考えられますが、その制御機構の解明は発生生物学に残された重要な課題です。私達は線虫を用いてサイズ制御機構の研究を行っています。

研究室の雰囲気

先輩からのメッセージ
器官の形成は人類が誕生する最初のステップです。人類誕生という壮大なテーマに携わる研究がしたくて、西脇研究室に入りました。現在は器官が形成される過程での細胞移動を調するメカニズムを研究しています。注目しているのはrpl-20という名前の遺伝子です。ここから作られるタンパク質を蛍光で標識して、移動している細胞がどのような働きをしているかを調べています。  西脇研究室は雰囲気がとても良く、メンバーも仲良しです。先生は学生の意見を尊重してくれるので、自主的に考えて行動する人におすすめの研究室です。将来は大学院で学んだ研究が生かせる企業に就職したいです。(近藤祥平)