ナノバイオ計測研究室

田和 圭子

田和 圭子 (たわ けいこ) 教授

ナノバイオ計測研究室

研究分野:
プラズモン、蛍光、分光法、表面
研究室サイト
名和 靖矩

名和 靖矩 (なわ やすのり) 専任講師

研究分野:
計測工学

研究テーマ

蛍光計測においてプラスチック基板やガラス基板の上での試料計測をプラズモニックチップ上に変更すると、「蛍光を明るくする」ことができます。我々の研究室ではプラズモニックチップによる明るい蛍光を利用した高感度な抗原検査チップ(イムノセンサー)の開発を進めています。

具体的な研究活動

 既存のイムノセンサーを超えるセンサーとしてプラズモニックチップを用いた高感度検出を行っています。例えば、肝臓癌の指標となるタンパク質αフェトプロテインの計測結果においては、50fM(照射スポット内に分子が数個~数十個結合)まで定量的な検出を行うことができました。これは同じ試料をガラス基板上で計測した結果より4桁以上高感度な検出です。また、プラズモニックチップを用いた乳癌細胞や細胞から放出される細胞外小胞エクソソームの蛍光顕微鏡観察を行っています。ガラス基板上では見ることが難しい膜タンパク質の細胞内分布の観察や単一エクソソーム検出ができました。

研究活動の様子1
研究活動の様子2
研究活動の様子3
研究活動の様子4

研究室の雰囲気

 試料調製は共通装置や機器を用いて行いますが、計測についてはほぼ学生ごとに異なる装置や計測法を利用して研究をしています。それぞれの学生が自ら研究計画をたてて実験を進め、実験の方法や結果の解釈は教員とあるいは研究室のグループ内で議論を行い、一人で煮詰まらないようにしています。目標をもって研究すること、学生どうしが情報共有できること、学会や卒研の発表練習では発表がよくなるように上下関係なくフラットに意見を言い合える環境を大事にしています。

そのほかPRしたい点
大学、国研、企業との共同研究や学会発表を通して、大学の外でいろいろな人とつながることの重要さを学んでほしいと思っています。