オープンセミナー(公開講座)

2022年度 秋季オープンセミナー

秋季オープンセミナー

関西学院大学オープンセミナーは、広く学外の一般市民の皆様を対象として、毎年春と秋に実施している公開講座です。
全国の大学の公開講座の中でもその歴史は古く、1970年にまでさかのぼります。大学の開放という観点から広く市民の皆様を迎え入れ共に学ぶという趣旨のもと、生涯学習プログラムの先駆けとしてスタートしました。
現在は春季・秋季ごとに、「西宮上ケ原キャンパス」、「神戸三田キャンパス」にて開講し、多くの市民の皆様にご参加いただいております。2022年度秋季オープンセミナーは、西宮上ケ原キャンパス講座は対面講座として、神戸三田キャンパス講座はオンライン講座として開催いたします。
※チラシはクリックすると拡大します。

 

《対面開催講座》西宮上ケ原キャンパス講座 [西宮市・宝塚市教育委員会 後援]

  Ⅰ.シリーズ名:東西の肖像画をよむ    定員400名(予定) ※定員になり次第締め切ります(先着順)。

開催日時

テーマ・講師

場所
10月1日(土)
10:00~12:00

伝「源頼朝像」はいったい誰なのか? 
講師:下原 美保(文学部教授)

西宮上ヶ原キャンパス
第5別館 3号教室(予定)

11月12日(土)
10:00~12:00

「グリム童話集」の扉絵-語り手の〈農婦〉の肖像
講師:村山 功光(文学部教授)

11月26日(土)
10:00~12:00
エゴン・シーレと家族の肖像画
講師:古川 真宏(文学部准教授)
※講義概要・講師プロフィールの詳細はクリックしてください。
下原 美保講師(伝「源頼朝像」はいったい誰なのか?)          講義概要・プロフィール

○講義概要
 源頼朝といえば、束帯姿で笏をもった神護寺の肖像画を思い浮かべる人が多いでしょう。キリリとした眼差しに引き締まった口元は、いかにも武家
 政権の確立者たる風貌です。肖像画の大きさも縦143.0cm、横112.8cmというほぼ等身大の大きさで、見る人を圧する力があります。
 本像は、ある年代まで、鎌倉時代に制作された源頼朝像として日本史の教科書などに掲載されてきました。本像がこのように考えられていた根拠は、
 『神護寺略記』(14世紀に書写)の記事にあります。ここでは、神護寺に源頼朝像などの肖像画があり、これらを手掛けたのが鎌倉時代の似絵の
 名手・藤原隆信であったと記されています。また、大英博物館所蔵の源頼朝像とされる像が本像と似ていることもその一因と考えられてきました。
 しかしながら、大英博物館の像と本像との直接的な関係は見出されず、本像のような等身大の世俗の人物像が鎌倉時代に描かれることは稀でした。
 また、肖像画の作風が鎌倉時代のものとは異なるとの見方もあり、本像の像主や制作年代には疑問が呈され、現在でもその論争は続いています。その
 ため、本像の表記は、源頼朝像から伝源頼朝像が主流となってきました。
 今回の講演では、伝源頼朝像の像主や制作年代に迫る諸説とその根拠を考察しながら、肖像画の制作背景やその見方についてご紹介したいと思います。

○参考文献
 米倉迪夫『絵は語る4 源頼朝像−沈黙の肖像画』(平凡社 1995年)
 黒田日出男『国宝神護寺三像とは何か』(角川学芸出版〈角川選書〉 2012年)ほか

○下原美保(しもはらみほ)
 関西学院大学文学部文化歴史学科教授、博士(芸術学)、福岡市博物館学芸員、鹿児島大学教育学部教授を歴任。
 研究の専門分野は江戸絵画。特に、伝統的な日本の絵画であるやまと絵が専門である。近年は海外から見た日本美術コレクション
 についても注目している。
 著書:『住吉派研究』(藝華書院 2017年)、『近世やまと絵再考−日・英・米それぞれの視点から』(ブリュッケ 2013年)
    『別冊太陽 やまと絵』(平凡社 2012年)

村山 功光講師(「グリム童話集」の扉絵-語り手の<農夫>の肖像)    講義概要・プロフィール

○講義概要
 世界中で有名な『グリム童話集』(1812/15)は、文学の歴史を探るための民間伝承資料としての学術色の強い地味な本として出版されましたが、
 第2版(1819)で学術色を払拭し、挿絵が付されて〈家庭の児童書〉に変身しました。扉には〈農婦〉の半身像が著者肖像のように誇らしく掲げら
 れ、収録された170話のすべてがこの女性の声で語られたかのような印象を与えています。実際は、複数の語り手の中からグリム兄弟がこの女性を選ん
 で〈理想の語り手〉に仕立て上げ、文章で彼女の容貌・記憶力・語り術・境涯を称揚し顕彰するとともに、画家である末弟にその肖像を3回描かせて
 います。そこには、グリム兄弟と末弟との間で行われた、言説とその図像化の緊密な協働の過程が見て取れます。1800年期の民間伝承ブーム、近代
 批判的意識からの素朴な民衆の美化、国民アイデンティティの渇望、近代核家族の家庭観、女性の神秘化などの問題が渦巻いています。日本の近代化の
 過程にも思いを馳せつつ、〈自然〉を憧憬する思考の可能性と問題点を考えてみます。

○参考文献
 村山功光「グリム童話の〈理想の語り手〉の造形におけるテクストと図像の協働 ― ルートヴィヒ・エーミール・グリムによるドロテーア・フィーマン
  の肖像」『人文論究』関西学院大学人文学会、第70巻第1号(2020)141-167ページ
 村山功光「自然メタファーの有効性とその限界 ― グリム兄弟のポエジー概念とゲーテの形態学」『思想』岩波書店(2006)58-76ページ
 村山功光「グリム兄弟の〈母乳メタファー〉― 近代市民社会におけるメールヒェンの受容をめぐって」『人文論究』関西学院大学人文学会(2021)
  19-41ページ
 ハインツ・レレケ(小澤俊夫訳)『グリム兄弟のメルヒェン』岩波書店 1990年

〇村山 功光(むらやま いさみつ)
 関西学院大学文学部文学言語学科ドイツ文学ドイツ語学専修教授。Dr. phil.(哲学博士/フランクフルト・ゲーテ大学)。
 専門は18・19世紀ドイツ文学。グリム兄弟の思想の研究を中心に、関心を1800年・1900年期の西洋美術・思想、文化学、ドイ
 ツ児童文学・伝承文学に広げている。
 著書:Poesie – Natur – Kind. Die Brüder Grimm und ihre Idee einer ‘natürlichen
    Bildung’in den “Kinder- und Hausmärchen“ (2005)など。

古川 真宏講師(エゴン・シーレと家族の肖像科画)            講義概要・プロフィール

○講義概要
 28歳でこの世を去った夭逝の画家エゴン・シーレは、非常に多くの自画像を描いた。同じく世紀末ウィーンで活躍したグスタフ・クリムトがほとんど
 自画像を描かなかったのとは対照的である。一般的には、シーレの自画像には彼の強い自意識や、家族に対する感情の葛藤が反映しており、彼は自画像
 の制作を通じて自己のアイデンティティーを探し求めたと言われている。だが、果たして自画像とは画家自身の内面を忠実に映し出す鏡のようなものな
 のだろうか。画家の生と自画像とを直結させることは、作者に対しても作品に対しても紋切り型の見方しか促さないきらいもある。そこで、精神分析の
 理論を交えながら、画家と自画像の関係を掘り下げて考えてみたい。

○参考文献
 Danielle Knafo, Egon Schiele: A Self Creation - A Psychoanalytic Study of The Artist’s Self-Portraits, Fairleigh Dickinson
  UP, London, 1993.
 ヴォルフガング・ゲオルク・フィッシャー『エゴン・シーレ 1890-1918——欲望の無言劇 はかない幻想』タッシェン、2005年
 岡田温司『ミメーシスを超えて——美術史の無意識を問う』勁草書房、2000年

○古川真宏(こがわ まさひろ)
 関西学院大学文学部准教授。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程終了。博士(人間・環境学)。
 専門は、世紀末ウィーンをはじめとした西洋美術史・美学。京都芸術大学、大阪成蹊大学、甲南大学、
 京都精華大学等での非常勤講師を経て2022年4月より現職。
 著書:『芸術家と医師たちの世紀末ウィーン——美術と精神医学の交差』(みすず書房、2021)
 共著:『西洋近代の都市と芸術4 ウィーン——総合芸術に宿る夢』(竹林舎、2016)
    『芸術理論古典文献アンソロジー西洋篇』(芸術学舎、2014)

▶注意事項
 ・社会状況に鑑み、急遽、定員の削減、講座の中止・休講とすることがあります。
 ・後日の録画配信はございません。上記の日程にご出席いただく必要があります。
 ・参加の際は、感染症拡大防止対策へのご協力をお願いします。詳細は受講生へお知らせいたします。

▶申込期間:2022年8月22日(月)10:00~9月28日(水)24:00
 ※定員になり次第受付を終了いたします(先着順)
 ※定員に達していない場合は、追加募集いたします。
 ※申込画面の「受講にあたって」をご一読のうえ、お申込みをお願いします。

《オンライン開催講座》神戸三田キャンパス講座[三田市 共催] 動画配信(YouTube視聴)

  Ⅱ.シリーズ名:家族とは?―国際家族法と日本における家族法の比較   定員400名 ※定員になり次第締め切ります(先着順)。

視聴期間

テーマ・講師

詳細のご案内
2022年10月20日(木)
~11月30日(水)

日本の家族法―結婚、離婚、子の奪取
講師:山口 亮子(法学部教授)

国際家族法―国際結婚、国際離婚、子の奪取など ~前編~
講師:岡野 祐子(名誉教授:元法学部教授)

国際家族法―国際結婚、国際離婚、子の奪取など ~後編~
講師:岡野 祐子(名誉教授:元法学部教授)

※講義概要・講師プロフィールの詳細はクリックしてください。
山口 亮子講師(日本の家族法- 結婚、離婚、子の奪取)              講義概要・プロフィール

○講義概要
 日本の家族は多様化しています。もはや、成人男女のほとんどが結婚し、子どもを産み育て、どちらか配偶者の死亡により婚姻が解消するという人生が
 スタンダードなものではなくなりました。婚姻に対する離婚の割合は、約35%となっており、なかでも事件が増えているのは、夫婦間での子どもの奪
 い合い、別居・離婚後の親子の面会交流、および養育費取決めとその執行です。日本では、離婚後は共同親権が認められていないため、単独親権とな
 り、一人の親が子を養育しています。しかし、扶養義務は親権にかかわらず両親にあり、また、子と別れて暮らす親は、子どもと会う権利があり、子ど
 もも親の別居・離婚にかかわらず、両親から養育される権利と利益があります。本セミナーでは、このような事件の法的問題、および今後の法改正の可
 能性等について講義します。

○参考文献
 山口亮子『日米親権法の比較研究』(日本加除出版、2020年)

○山口亮子(やまぐちりょうこ)
  関西学院大学法学部教授。上智大学法学研究科博士後期課程満期退学、博士(法学)、ペンシルベニア大学ロースクール、
  フロリダ大学ロースクール客員研究員
  専門は家族法。

岡野 祐子講師(国際家族法-国際結婚、国際離婚、子の奪取など~前・後編)    講義概要・プロフィール

○講義概要
 婚姻や離婚などの家族に関する法は、各国の歴史、風習、文化を反映するものであり、その内容は国によって異なります。そのため、複数の国が関わる
 国際結婚、国際離婚においては、夫あるいは妻のいずれの国の法に従うのかが問題となります。国際結婚では、婚姻年齢や、婚姻後に称する氏の問題
 などが出てきます。
 離婚についても各国の法制度は様々です。例えばフィリピン法は原則として夫婦の離婚を認めません。他方でイスラム法国では、夫が妻に対し「タラー
 ク」と3回唱えることで離婚が成立する「タラーク離婚」が認められています。これらの国の当事者が関わる国際離婚が日本で裁判となり、これらの
 法の適用が審理されています。また日本で多く行われる協議離婚も、裁判離婚の方法が一般に取られる国では手続面が問題とされます。イギリスの
 裁判所では、日本人妻が日本で行った協議離婚が「手続により得られた離婚」として認められるかが争われました。
 国際離婚に絡んだ問題としてはさらに、夫婦間での子の奪い合いの結果、子が国境を越えて連れ去られるケースがあります。この問題への対応としは、
 締約国間の協力体制を定めた「ハーグ子奪取条約」があり、約100か国が締約国となっています。同条約は日本においても2014年4月1日から発効し
 成果を上げていますが、それでもなお残された問題もあります。
 このように複数の国が関わる家族の問題を対象とするのが「国際家族法」です。本セミナーでは裁判例なども挙げながら、これらの問題についてお話し
 したいと思います。

○参考文献
 松岡博編『国際関係私法入門[第4版補訂]』有斐閣(2021年)、第10章「家族法の基本原則」、第11章「婚姻・離婚」、第12章「親子」172頁~
  226頁(岡野祐子 執筆)  
 岡野祐子『EU国際裁判管轄規則―外なる視点からの検討』関西学院大学出版会(2021年)、第6章「イングランドにおける国際離婚裁判に関する手続
  的問題」第Ⅴ節 「イングランドにおける外国離婚裁判の承認」242頁~258頁

〇岡野 祐子(おかのゆうこ)
 関関西学院大学名誉教授(元法学部教授)。博士(法学)大阪大学。
 専門は、国際私法(国際財産法、国際家族法)、国際民事手続法。
 所属学会:国際私法学会(同学会理事)、国際法学会、International Law Association。

・YouTube「関西学院大学 生涯学習プログラム」チャンネルにて限定公開します。
・URLをご存知の方のみオープンセミナー動画を視聴できます。

▶申込期間:2022年8月22日(月)10:00~9月28日(水)24:00
 ※定員になり次第受付を終了いたします(先着順)
 ※定員に達していない場合は、追加募集いたします。
 ※申込画面の「受講にあたって」をご一読のうえ、お申込みをお願いします。
 

2022年度 春季オープンセミナー

2022年度春季オープンセミナーチラシ

オンライン講座(Zoomによるリアルタイム配信) 後日録画動画配信いたします。※募集終了

  Ⅰ.アフター・コロナの人生と意思決定    定員300名 ※先着順で定員になり次第締め切ります。

オンライン受講にあたってをご確認いただき、ご自身で受講環境を整えてください★
「オンライン受講にあたって」

Zoomアプリダウンロード方法について

開催日時

テーマ・講師

詳細のご案内
6月11日(土)
10:00~12:00

幸福に繋がるサービスの創造
経営戦略研究科教授 山本 昭二

山本昭二講師プロフィール・講義概要・参考文献

【レジュメ】6月11日(土)「幸福に繋がるサービスの創造」

7月30日(土)
10:00~12:00

混迷と不合理を打破する創造的な問題解決の処方箋
経営戦略研究科教授 徳崎 進

徳崎進講師プロフィール・講義概要・参考文献

【レジュメ】7月30日(土)「混迷と不合理を打破する創造的問題解決の処方箋」

8月6日(土)
10:00~12:00

市役所を利用してもっと豊かな人生に
経営戦略研究科教授 石原 俊彦

石原俊彦講師プロフィール・講義概要・参考文献

【レジュメ】8月6日(土)「市役所を利用してもっと豊かな人生に」

神戸三田キャンパス講座【三田市 共催】 会場:KIPPY MALL(キッピ―モール)6階多目的ホール

  Ⅱ.パラダイムシフト下の今の社会を考える    定員90名 ※先着順で定員になり次第締め切ります。

開催日時

テーマ・講師

詳細のご案内
7月2日(土)
10:30~12:30

なぜ、男女共同参画、DX、企業不祥事は改善
できないのか~意識改革と是正措置の視点から~
社会学部教授 野瀬 正治

野瀬正治講師プロフィール・講義概要・参考文献
7月9日(土)
10:30~12:30

仕事と生活の関係が変わる
~温故知新 ジェンダーとワークインライフの視点から~
大阪経済法科大学教授 荒木 康代

荒木康代講師プロフィール・講義概要・参考文献
8月27日(土)
10:30~12:30

コロナ時代における社会経済の変化
~自律化と多様性の観点から~
大和大学准教授 河野 俊明

河野俊明講師プロフィール・講義概要・参考文献

▶申込期間:2022年5月9日(月)10:00~ ※追加募集中
 ※定員になり次第受付を終了いたします(先着順)
  ※申込画面の「受講にあたって」をご一読のうえ、お申込みをお願いします。  

<ご案内>
KIPPY MALL(キッピ―モール)へのアクセス
住所:三田市駅前町2番1号

電車の場合:JR福知山線「三田駅」または神戸電鉄公園都市線「三田駅」徒歩1分
車の場合:中国自動車道・六甲北有料道路神戸三田ICより約10分

お問い合わせ

教務機構事務部 オープンセミナー係
西宮上ケ原キャンパス(G号館1階)
〒662-8501 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155
TEL: 0798-54-6900