オープンセミナー(公開講座)

2025年度前期オープンセミナーの申込受付は、
西宮上ケ原キャンパス講座、神戸三田キャンパス講座ともに、募集定員に達したため、終了いたしました。

2025年度 前期オープンセミナー ≪受講料無料≫  申込み:3月26日(水)10:00~

後期オープンセミナー

関西学院大学のオープンセミナーは、広く学外の一般市民の皆様を対象として、毎年春と秋に実施されている無料公開講座です。この歴史あるセミナーは、全国の大学の公開講座の中でも古くから開講しており、1970年にまでさかのぼります。大学の開放的な視点から、広く市民の皆様を迎え入れ、共に学ぶことを目的として、生涯学習プログラムの先駆けとしてスタートしました。
現在は、前期と後期ごとに「西宮上ケ原キャンパス講座」と「神戸三田キャンパス講座」として開催されており、多くの市民の方々にご受講いただいています。2025年度も昨年度に引き続き、全面対面講座として開催されます。ひとつのシリーズにつき3回の講座(テーマ)が実施され、テーマについてご理解をより深めていただくため、原則3回ともご受講いただくことを推奨しております。
定員になり次第、受付を終了いたしますのでお早めにお申込みください。
※チラシはクリックすると拡大します。

 

 西宮上ケ原キャンパス講座 [西宮市、宝塚市教育委員会 後援]

Ⅰ. シリーズ名:関学で地球をカガクする-地球惑星科学研究の最前線-
 □定員400名 ※定員になり次第締め切ります(先着順)

開催日時

テーマ・講師

場所
5月17日(土)
10:00~12:00

化学の目からみた宇宙と地球の物質循環
〇講師:谷水 雅治(生命環境学部教授)

関西学院大学
西宮上ケ原キャンパス
[B号館(予定)]
6月7日(土)
10:00~12:00

岩石と鉱物の世界
〇講師:下岡 和也(生命環境学部助教)

7月19日(土)
10:00~12:00
応用地球科学(環境と防災)
〇講師:壷井 基裕(生命環境学部教授)
※講義概要・講師プロフィールの詳細はクリックしてください。
〇 谷水 雅治 講師(化学の目からみた宇宙と地球の物質循環)  ■講義概要・プロフィール■

○講義概要
 私たちの体を含め、この宇宙を構成するすべての物質は、周期律表に描かれた元素により構成されています。エネルギーという視点に立つと、これらの元素の宇宙や地球での存在度や循環を非常にうまく説明することができます。さらに、元素の視点から同位体の視点に目を移すと、いろいろな地球表層での元素循環の仕組みが詳細にみえてきます。自然科学の根底に流れる、自然現象をシンプルな法則で説明するその美しさを地球化学の視点から、一緒に楽しみましょう。

○参考文献
・地球のしくみを理解する 第7.1章 「鉛同位体と環境地球化学(谷水雅治」分担執筆、広島大学理学部地球惑星システム学科 編 広島大学出版会 2015年 https://www.hiroshima-u.ac.jp/press/publication/34
・同位体環境学がえがく世界2023年版 pp158-162 「直下型地震に伴う地下水の流れの変化を同位体で追う」谷水雅治, 細野高啓、総合地球環境学研究所 2023年 https://www.environmentalisotope.jp/download/
・自然界における同位体変動と原子量の不確かさ. 谷水雅治、ぶんせき, 2024年6月, 203-204 , 2024年.

〇谷水 雅治(たにみず まさはる)
関西学院大学生命環境学部教授。
名古屋大学大学院にて博士(理学)取得後、日本学術振興会PD研究員を経て、海洋研究開発機構に11年半勤務し、同位体を用いた地球環境の把握に関する研究に従事しました。現職では、地球表層(大気-水圏-土壌)のあいだで、さまざまな元素がどのくらいの濃度で、どのような化学種で、どれぐらいの時間とどまっているのか、を正確に把握するために、いろいろな環境試料(河川水や地下水、エアロゾルや降雨、土壌や植物など)を野外調査により採取し、化学分析しています。さらに、近年の人類の工業活動は地球環境に影響を与えるほど大きな因子となっており、地球がもともと持っている元素循環のサイクルに、どのように影響を及ぼしているのかについての把握を試みており、そのために、新たな高感度質量分析法の確立も行っています。

〇 下岡 和也 講師(岩石と鉱物の世界)            ■講義概要・プロフィール■   

○講義概要
 我々人類は様々な技術の開発により,はるか上空の情報を簡単に知ることができるようになりました。では,我々の足元には何があって何が起こっているのでしょうか?実は人類はわずか数キロ地下の情報も容易には手に入れることができません。本セミナーでは,この“宙よりも遠い”大地の形成について,形態観察や様々な化学分析の結果をもとに鉱物や岩石が記録した情報を紐解くことで,その謎を明らかにしたいと思います。

○参考文献
西本昌司(2020)「観察を楽しむ 特徴がわかる 岩石図鑑」, ナツメ社
堤之恭(2021)「新版 絵でわかる日本列島の誕生」, 講談社
下岡和也, 小北康弘, 齊藤哲(2024), 活動的大陸縁深部地殻における花崗岩質岩再溶融の記載岩石学的証拠: 西南日本愛媛県梶島に分布する花崗岩類の例. 岩石鉱物科学, 53, gkk.231106

〇下岡 和也(しもおか かずや)
関西学院大学生命環境学部助教。
1996年愛媛県生まれ。日本学術振興会特別研究員として愛媛大学大学院で博士(理学)を取得後,現職に着任。大陸地殻を構成する花崗岩がどのようにして形成されるのかを野外調査や化学分析を行うことで研究しています。テレビ放送では,日本や世界の奇岩を調査し,その成り立ちを調査しました。

〇 壷井 基裕 講師(応用地球科学(環境と防災))        ■講義概要・プロフィール■

○講義概要
 武庫川をはじめとした我々の身近にある河川は、小川から大きな川まで人体の血管のように地表を隈なく流れています。河川の底に溜まる砂や泥などの「河川堆積物」は、川が流れ削ってきた流域の環境情報を持っています。(1)関学の研究グループでは兵庫県を中心に河川堆積物の分析から流域の化学情報マップである「地球化学図」を作成し環境評価を行ってきました。また、この河川堆積物の原材料は地下深くで作られた岩石が地表に露出し、「風化変質」することによって作られます。(2)どのようなメカニズムで岩石が風化変質するかを研究することは土砂災害とも関連し、防災的な側面からも重要な研究テーマです。さらに、河川堆積物が海まで運ばれ堆積すると、地層を形成します。地層の中には生物遺骸が取り込まれ「化石」となります。(3)生物遺骸(生き物)がどのように化石(岩石)に変化していくか、そのプロセスについて世界中で研究が行われています。我々は関学のお家芸である「分光学」を駆使してこの問題にアタックしました。これら3つのテーマについて「関学で行われている最先端の研究」を中心にご紹介します。

○参考文献
(プレスリリース)
関西学院大学【世界初】ラマン分析で巨大球状コンクリーションから約1000万年前の有機物を確認
https://www.kwansei.ac.jp/news/detail/5079
(論文 オープンアクセス ダウンロード可)
Visualization and identification of components in a gigantic spherical dolomite concretion by Raman imaging in combination with MCR or CLS methods, Ryosuke Kitanaka, Motohiro Tsuboi, Tomoko Numata, Yusuke Muramiya, Hidekazu Yoshida & Yukihiro Ozaki, Scientific Reports volume 14, Article number: 749 (2024)
https://www.nature.com/articles/s41598-024-51147-y

Biogenic apatite in carbonate concretions with and without fossils investigated in situ by micro-Raman spectroscopy, Ryosuke Kitanaka, Motohiro Tsuboi & Yukihiro Ozaki, Scientific Reports volume 13, Article number: 9714 (2023)
https://www.nature.com/articles/s41598-023-36566-7

〇壷井 基裕(つぼい もとひろ)
関西学院大学生命環境学部教授。
1976年和歌山県生まれ。名古屋大学大学院環境学研究科にて博士(理学)取得後、2005年より関西学院大学理工学部化学科専任講師、准教授を経て2015年環境・応用化学科教授、2021年より生命環境学部環境応用化学科教授。専門は地質学・岩石学・分析化学で、岩石の化学分析や年代測定、顕微ラマン分光分析法を用いた化石の形成過程について研究を行っている。


 ※定員になり次第、受付を終了いたします(先着順)。
 ※申込画面の「受講にあたって」をご一読のうえ、申込専用ページよりお申込みください。

▶注意事項
 ・社会状況に鑑み、定員の増減や、急遽、講座を中止・休講とすることがあります。

<ご案内>
西宮上ケ原キャンパスへのアクセス
住所:西宮市上ケ原一番町1-155

電車の場合:阪急神戸線「西宮北口駅」で今津線に乗り換え「甲東園駅」下車、徒歩12分またはバス5分。
                              「仁川駅」下車、徒歩12分。

 神戸三田キャンパス講座 [三田市 共催] 

Ⅱ. ヴォーリズ建築の世界-その魅力と未来-
 □定員180名 ※定員になり次第締め切ります(先着順)

開催日時

テーマ・講師

場所
5月24日(土)
10:30~12:30

ヴォーリズの建築-その特色と魅力-
講師:山形 政昭(関西学院大学フェロー、大阪芸術大学名誉教授)

三田キッピ―モール6F
三田市まちづくり協働センター
多目的ホール

6月14日(土)
10:30~12:30

ヴォーリズ建築のルーツと同時代の建築                                    
〇講師:山根 周(建築学部教授)

7月5日(土)
10:30~12:30
ヴォーリズ建築の継承と近代建築の未来
〇講師:角野 幸博(関西学院大学名誉教授、元建築学部教授)
※講義概要・講師プロフィールの詳細はクリックしてください。
〇 山形 政昭 講師(ヴォーリズの建築-その特色と魅力-)    ■講義概要・プロフィール■

○講義概要
 間もなく100年を迎える関西学院西宮キャンパス、そして近在の神戸女学院の建築群はヴォーリズの設計した代表的建築として広く知られている。その緑に映えるキャンパスは伝統的デザインでもあり、またモダンな建築でもあります。数多くあるヴォーリズ建築の特色を見いだし、解説します。 また、熱心なクリスチャンのヴォーリズが英語教師として来日後、近江八幡を拠点に展開した種々の活動を視野に入れ、ヴォーリズが建築に込めた理念についても考えます。

○参考文献
・『ウィリアム・メレル・ヴォーリズ-失意も恵み-』(ミネルヴァ日本評伝選)

○山形 政昭(やまがた まさあき)
1949年大阪生まれ。京都工芸繊維大学建築学科卒業、同大学院修士課程修了。東京大学にて学位取得、工学博士。大阪芸術大学名誉教授、関西学院大学国内客員教授。専門分野は建築歴史および建築計画学で日本の近代建築及び和洋の住宅建築に関心があり、とりわけ米国人建築家W.M.ヴォーリズの建築に関して研究を行う。また社会活動では大阪市中央公会堂、大阪教会など歴史的建築の調査、保存活用に関わることも多い。

〇 山根 周 講師(ヴォーリズ建築のルーツと同時代の建築)    ■講義概要・プロフィール■

○講義概要
 ヴォーリズの建築スタイルは多岐にわたっています。よく知られるのは関西学院大学や神戸女学院などの建築に見られるスパニッシュ・ミッション・スタイルと呼ばれる建築スタイルです。このスタイルのルーツは実は彼の出身国であるアメリカのカリフォルニアにあります。一方でヴォーリズが活躍した時代、日本では歴史様式によるスタイルからモダニズムと呼ばれる装飾を排したデザインへと建築デザインの動向が大きく移り変わっていきました。本講義では、ヴォーリズの建築スタイルとそのルーツとの関係や、ヴォーリズ建築と同時代の建築との比較から、ヴォーリズの建築デザインコンセプトについて考えてみたいと思います。

○参考文献
・W・M・ヴォーリズ 著 / 一粒社ヴォーリズ建築事務所 監修 / 公益財団法人 近江兄弟社 協力『ヴォーリズ著作集1 吾家の設計』(復刻版)、創元社、2017
・W・M・ヴォーリズ 著 / 一粒社ヴォーリズ建築事務所 監修 / 公益財団法人 近江兄弟社 協力『ヴォーリズ著作集2 吾家の設備』(復刻版)、創元社、2017
・石田潤一郎監修『関西のモダニズム建築 : 1920年代-60年代、空間にあらわれた合理・抽象・改革』淡交社、2014

〇山根 周(やまね しゅう)
関西学院大学建築学部教授。
京都大学大学院にて博士(工学)学位取得後、滋賀県立大学を経て2012年より関西学院大学に勤務。専門は建築計画、地域生活空間計画で、アジアの住居、建築、都市空間に関する調査研究を継続している。同時に関西学院大学建築学部ヴォーリズ研究センターの一員としてヴォーリズの学校建築、キャンパス計画などに関する研究も進めている。

〇 角野 幸博 講師(ヴォーリズ建築の継承と近代建築の未来)   ■講義概要・プロフィール■

○講義概要
 関西学院上ヶ原キャンパスをはじめ、数多くの建築設計を手掛けてきたW.M.ヴォーリズ。彼の作品は今も多くの人々に愛され、100を超える建物が各地に遺されています。しかしながら、その保存・活用の実態は、建物の種類や管理運営者によって大きく異なります。また建物の老朽化などに伴い、存続が危うくなっている建物も少なくありません。本講義では、ヴォーリズ建築の魅力を再確認しながら、用途や管理運営者による保存活用方策の違いを紹介します。さらに、ヴォーリズ建築を手掛かりにして、まちづくりにおける近代建築の保存、継承、活用の可能性と課題について一緒に考えます。

○参考文献
・山形政昭『ウィリアム・メレル・ヴォーリズの建築』創元社 2018
・山形政昭、吉田与志也『ウィリアム・メレル・ヴォーリズー失意も恵みー』ミネルヴァ書房 2021
・玉岡かおる『負けんとき 上・下』新潮文庫 2014

〇角野 幸博(かどの ゆきひろ)
関西学院大学名誉教授、建築学部ヴォーリズ研究センター長
専門は都市計画・都市デザイン。工学博士、一級建築士。1955年京都府生まれ。京都大学工学部建築学科卒業、同大学院工学研究科修士課程修了、大阪大学大学院工学研究科博士課程修了。武庫川女子大学教授、関西学院大学総合政策学教授、同建築学部長などを経て、2024年名誉教授。教育研究の傍ら、現在も国内各地のまちづくりのお手伝いを続けています。


 ※定員になり次第、受付を終了いたします(先着順)。
 ※申込画面の「受講にあたって」をご一読のうえ、申込専用ページよりお申込みください。

▶注意事項
 ・社会状況に鑑み、定員の増減や、急遽、講座を中止・休講とすることがあります。

<ご案内>
三田KIPPY MALL(キッピ―モール)へのアクセス
*住所:三田市駅前町2番1号

*電車の場合:JR福知山線「三田駅」または神戸電鉄三田線・公園都市線「三田駅」徒歩1分
*車の場合:中国自動車道・六甲北有料道路神戸三田ICより約10分

過去のオープンセミナー

以下より過去に実施されたオープンセミナーをご確認いただけます。

お問い合わせ

教務機構事務部 生涯学習課
西宮上ケ原キャンパス(G号館1階)
〒662-8501 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155
TEL: 0798-54-6180