[ 神学部 ]学部・コース概要

学部概要

神学部イメージ

神学部は1889年、関西学院の創立とともに開設された本学で最も古い歴史ある学部です。開設以来“キリスト教の伝道に従事”する人材の育成(学院創立時の「憲法」第二款「目的」)を理念の根幹としつつ、「学問としての神学」を探究することを目的に信仰のあるなしに関わらずすべての学生が、異なる価値観を尊重しながら学んでいます。キリスト教を切り口に、思想・文化、社会、人間そのものについて深く考えます。卒業生は、教会、学校、一般企業、社会福祉法人など、幅広い分野で活躍しています。

コース概要

「キリスト教伝道者」および「キリスト教思想・文化」の2コースを設置。1年生ではキリスト教神学の基礎を学修し、2年生より幅広い専門科目から深く学んでいきます。

キリスト教伝道者コース
キリスト教の伝道者として必要な深い知識と実践力の修得を目的に、カリキュラムを編成。必修科目として新約聖書が書かれた言語であるギリシャ語を履修。さらにヒブル語やラテン語などに加え、日々の礼拝や教会での活動などの具体的な方法論も学習します。
キリスト教思想・文化コース
聖書などを通してキリスト教という世界的な思想の核心に迫り、現代社会におけるキリスト教の役割や可能性を考察。学問の領域を越え、文化やメディア、政治、経済など、現代社会のさまざまな事象・課題をキリスト教の視点から解明します。

学びの領域

神学部は、「キリスト教の伝道に従事すべく選ばれた者を鍛錬する」(関西学院創立時制定の「憲法」第二款「目的」)ことを理念とし、神学研究の発展に努め、また伝道者の育成ならびに広くキリスト教の思想および文化の理解を求めて、キリスト教神学の基礎と専門領域双方において教育を行います。その目標とするところは、人間を自然と社会との関わりにおいて考察し、そこにある問題を探り出し、キリストの福音に照らして今日における生の意味やその規範を模索しつつ、そこで見出したものを他者に伝え、社会に仕える人材を育成することにあります。

神学部の専門領域は、伝統的なキリスト教神学と、これらと密接な関連をもつ学際的研究領域から成り立っています。現在、本学部ではキリスト教神学を聖書学、歴史神学、組織神学、実践神学の4分野に構成しています。

「キリスト教伝道者コース」は「伝道者養成」という神学教育の伝統を受け継ぐものであり、学術的な研究を深めると共に、より実践的なカリキュラムを通して、キリスト教の伝道者としての深い専門知識を身につけることを目指しています。本コース並びに大学院を修了したものは、本学部に教職養成を委嘱している日本基督教団の補教師検定試験における一部試験免除を受けることができます。

「キリスト教思想・文化コース」は、「生きたキリスト教」の中でキリスト教を思想や文化といった切り口で学ぶ可能性を提供し、学生の多様な関心に応えています。総合大学の利点を生かし、学問領域の枠を越えて、キリスト教と他の分野との対話がなされるカリキュラムも用意されています。

2つのコースのいずれも、少人数教育による基礎教育を重視しています。第1・2学年にしっかりとしたキリスト教の基礎知識を身につけることにより、第3学年以降はそれぞれの関心に従ったテーマについて研究を進めていくことができます。フィールドワークを通して、社会の実情に触れることによって、キリスト教との対話の中で実践的課題を深く追求できます。また、ギリシャ語、聖書ヒブル語、ラテン語などの古典語の授業も充実しており、これらの言語を通して古代の社会と出会うことができます。徹底した少人数教育を通して、学生の個性を重んじ、全人的教育による対話能力の育成を目指して、教員と学生が互いに刺激を与えあう教育と研究の機会を提供しています。

神学部で学ぶみなさんがキリスト教に関する知識をしっかりと身につけると共に、関心のあるテーマの研究を深めることによって、将来歩むべき道における一つの視座を獲得し、自分らしい生き方を見いだしてくれることを願っています。

神学部授業

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