[ 神学部 ] 嶋野 陽菜さん(キリスト教思想・文化コース)
ミュージカルを通してキリスト教に興味を持ち始めました。ミュージカルは西洋からの輸入作品が多いため、登場する人物やストーリーの背景にキリスト教の文化が関わっている作品が多くあります。私は高校生になるまで、日本で暮らしていて宗教や信仰について意識する機会があまりありませんでした。ですが、キリスト教主義の高校に入学し、キリスト教が多くの国や人々にとって、生活の一部となって顕在化していることを、礼拝や学びの中で知りました。そして、信仰は西洋社会において人間の生き方そのものであると感じたため、キリスト教について専門的に学んでみたいと思い受験を決めました。
Q2.現在神学部で興味を持って学んでいることは?
「死に憑かれた都」と呼ばれるウィーンの死生観に興味を持ち、ミュージカル『エリザベート』を題材に研究を進めています。この作品には、「死、それは偉大なる愛」というテーマが設定されているのですが、日本で生まれ育った私には「死」と「愛」は一見正反対のように感じます。その矛盾する二つの要素の繋がりについて、作品の背景にある19世紀ウィーンの死生観とキリスト教文化という二つの視点から分析をしています。
Q3.将来の夢や目標は何ですか?
現在はミュージカルの制作に興味を持っています。キリスト教の歴史や信仰のあり方を役者が知ることで演技にもその知識が表れてくるはずなので、神学部での学びを生かし、輸入作品の制作やお稽古の場でキリスト教の歴史や文化、思想などの指導をしたいと考えています。ただ演劇界にキリスト教の指導に特化した専門的な職はないので、どのようにこの目標にアプローチしていくのか模索中です。
Q4.神学部生、神学部入学を目指している受験生に対してメッセージをお願いします。
学部生、受験生の皆さんに共通してお伝えしたいことは、素直でいて欲しいということです。神学部にはクリスチャンではない学生、クリスチャンであっても様々な信仰を持った学生が集まるため、新しい価値観に出会うことも少なくありません。しかし、「この人は自分とは違っていると」壁を作ってしまうのではなく、視野を広げて、様々な価値観を素直に自分の中に取り込んで欲しいと願っています。また、受験生の皆さんは進路の選択に迷い、勉強が辛くなってしまうこともあるかもしれません。心が弱ってしまった時に私自身が大切にしていることは、自分の弱さを認め、素直に友人や先生方に頼ることです。皆さんが辛い時には誰かに頼り、励まし合いながら受験を乗り越えられるよう祈っています。共に支え合い、高め合える仲間になれることを楽しみに待っています!
※本ページの内容は2024年11月現在のものです。