そうせいTIMES 第6号 どんな日本にしたいのか、その政治的構想を総政で学ぼう!(2012/12/15 発信)
前号では建築と言語に潜む共通の観点を通し、良好な「景観作り」のあり方を探りながら、総政の学びについて触れてきた。今回は都市政策学科の北原鉄也教授と国際政策学科の柴山太教授との対談から、「政治」を総政で学ぶ意義を探る
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◆教員のステータス、担当授業科目は、2012年12月15日発行時点。
実はこんなにも身近な「政治」
北原教授
政治学ってとてもフランクな学問ですよね。身構えて授業を受けにくる学生が多いのですが、どうも高校の政治経済の授業などで硬いイメージを持ってしまっているようです。
柴山教授
政治が私たちの生活と深く繋がっていることや、それについてのきちんとした学問があることはあまり知られていないですね。一方で学生は、日本の政治リーダーが毎年のように目まぐるしく変わる現実をニュースなどで見聞きし、日本の政治について、考えても無駄、と思い込んでしまっています。
北原教授
政治とは簡単にいえば社会の統御で、つまり私たちの社会をコントロールすることですから、本当はとても身近な分野と言えます。ワイドショーで目にするのは地方よりも国家レベルの政治の話が多いですから、なおさら「自分にはあまり関係ないこと」と政治を見てしまいがちになります。
柴山教授
そこが、政治のもつ一番の問題ですね。憲法だ、政党だ、政策だと言うと余計に難しく感じてしまうのでしょう。政治とは決して教科書やテレビの向こう側のものではなく、私たちの生活のそばにあるものです。
政治に限らず言えることですが、日常で「難しい」と感じていることでも、少し自分が見方を変えてみるだけで、身近に感じられるかも知れません。国際政治も実は我々の日常と直接的に関わっています。貿易や金融機関を通じて、我々の衣食住はいまや世界中に依存しています。また本学部の多くの卒業生も、就職先の企業をはじめ社会の中で国際機関を通じた活動を行っています。日本は海外で富を得ないと、大国としての豊かな生活も海外支援もできないのが現状です。