2023.04.07.
【特集】留学生として総政で学ぶ~留学生座談会③~

多くの留学生が所属する総合政策学部。今回は留学生の目線で総合政策学部の学び、また大学生活について語ってもらう座談会を開催しました。

なぜ日本に?総合政策学部ではどんな学びを?普段の生活は?などなど、留学生のリアルな話を、全3回にわけてお届けします!

進行役は総合政策学部での留学生サポート委員として、多くの留学生の学びを支えている牲川准教授です。

(出席者)※学年は取材当時
・ゲン アンチー 都市政策学科3年
・キム スンジェ 総合政策学科3年
・シンディ タン 国際政策学科4年
・牲川 波都季  准教授

part1はこちら

part2はこちら

Part③ いま取り組んでいること、将来やりたいこと

授業以外の活動でやってきたことや、今取り組んでいることを教えてください。

【ゲン】最近はアルバイトに取り組んでいます。飲食店でのバイトは初めてで、キッチン用語や接客用語について全然分からない状態で始めました。最初はやはり少し大変でしたが、日本語やキッチン用語を勉強しながら、これからも続けていきたいです。


アルバイトはどうやって見つけましたか?

【ゲン】アプリで、家の近くのアルバイトを検索しました。その前はコンビニで1年ぐらいアルバイトをしていたので、今回は違う場所でしてみたくて、飲食店を選びました。面接では応募した理由などを答えました。一番難しいのは日本語力です。飲食店では接客以外に電話での問い合わせや予約も来ますが、どんな言葉が来るか分からなくて、毎回電話出るのも緊張します。でもうまくいったら達成感もありますね。

【スンジェ】私は韓国語に関心がある関学生に韓国語を教えるナルシャというサークルに所属していて、お互いに言語交換をしています。ナルシャは韓国の昔の言葉です。僕は韓国語の基礎や簡単な挨拶などを教えています。韓国語だけの挨拶や、韓国語のメディア、映画、K-POPを見ながら、翻訳された日本語が少しおかしい時、正しく訳すにはどのようにすればいいかなど、いろいろ話しながら文化の交流をしています。


参加メンバーは、総政の韓国出身留学生と、総政の日本人学生たちですね。参加希望者は結構いますか。

【スンジェ】初めは結構希望者がいましたが、今の様子は分かりません。


立ち上げの時に関わったんですね。シンディさんはいかがでしょう。

【シンディ】私は1年生から神戸の防災施設でアテンダントスタッフとしてアルバイトをして、2年生からは神戸新聞の災害ボランティアに参加しています。防災施設では、日本語でのアナウンスやMC、展示物の紹介、新フロアで避難体験プログラムのプレゼンテーションなどをしています。


観光客や海外出身の方が来た時は何語で?

【シンディ】中国人には中国語、海外の人には共通言語の英語で対応しました。海外の方は今年、特に最近かなり増えてきて、英語を活用する機会が増えました。1年目は日本語力が低かったので、なぜ合格できたのかよく分かりませんが、そこで日本語がかなり上達しました。


神戸新聞の災害ボランティアというのはどういったものですか?

【シンディ】小学校での防災授業や、被災地訪問プロジェクトを企画しています。いくつかの学校の災害ボランティアに興味がある学生たちが集まって活動をしています。最初は、防災施設の先輩に連れて行ってもらいました。日本に来てサークルに参加していなかったので、課外活動として参加しました。私自身災害に関して興味があり、友達もでき、いろんな人と話をして、小学生とも一緒に活動できるということで参加しました。


今後のこと、将来の計画など教えてください。

【ゲン】現時点では大学院に進学しようと思っています。大学で勉強した基礎知識をもう少し活かしたいので。卒論のテーマはまだ決まっていませんが、いろいろなことに興味があって、どこに絞ろうか迷っています。


もう少し研究や勉強を続けたい理由は?

【ゲン】就職も、勉強できる場所としてはすごくいいのですが、就職してからまた学校に入るのは難しいと思ったので、大学院で学んでから就職しようと考えました。


大学院は日本国内の予定ですか。

【ゲン】はい。関学の研究科も考えてます。

【スンジェ】私は、日本の環境関連の企業に就職するつもりです。説明会へも行っていますが、留学生は留学先でも本国でも就職できるので、選択肢が広いです。とりあえず決めたのは日本の環境関連企業での就職ですが、本国での就職も含めて幅広く考えています。


今の段階で、日本で環境系の専門を活かした就職はできそうですか。

【スンジェ】できそうですが、ビザの問題もあります。会社でビザが出るかどうかなど、総合的に考えながら就活する必要があります。


もう少し具体的に、ビザについて不安なことを教えてください。

【スンジェ】小さな会社はビザが出にくいと言われています。規模は関係ないとも聞きますが、起業して1年しか経っておらず実績がない会社は難しいなど、いろいろ考える必要があります。専攻を活かして入社しても会社が小さかったり、いろいろなことと関わっている会社だったりするとビザは出にくいので、もう少し規模の大きい会社を探しています。ネットやSNSを使って、先輩の意見を聞きながら調べています。


実際に4年生の先輩からの助言などありますか?

【スンジェ】環境関連に限定して就職した先輩は、少し探しにくかったそうです。先輩からは、すぐに就職するよりもインターンシップなどを紹介してもらい、経験してからの方がいいと助言されました。


シンディさんは日本での就職が決まっていますが、就活や就職先について教えてください。

【シンディ】私はIT企業に就職します。就職活動は3年生の夏頃に始まって、3年生の冬から4年生の春休みに 、内定をいただきました。卒業論文で労働者人権について研究したのですが、労働者が楽しく働くことを理念としている企業で、私も楽しく働くことを重要視しているので、この会社に決めました。


その会社で働くことが楽しいのか、会社で目指している労働者の環境整備に興味があるのか、どちらですか?

【シンディ】労働者の環境整備を目指し、理念を広げることに興味があります。


3年生の夏から就活を始めるというのは、留学生としては早い方ですが、なぜそんなに早く始めたんですか?

【シンディ】2年生と3年生の春にほとんどの単位を取っていて、最初から3年生の夏から秋頃に就活を始めようと思っていました。早く始めた先輩の様子を見て、私も3年生の夏頃に授業が少なくなったので、両立して始めました。


先輩とは総合政策学部の先輩ですか?

【シンディ】アルバイトの先輩で、他の大学の方です。コロナで学校にはあまり来られなかったので。


就活で面接もあったと思いますが、大変だったことや工夫したことを教えてください。

【シンディ】電話とメールのやりとりが一番難しかったです。電話とメールはカタチ的に面接よりも硬いと思います。面接はもちろんマナーは必要ですが、話し始めるとあまり緊張しなくなり、気楽に話すことができます。でもメールや特に電話は、顔を見られない中、言いたいことを全部素直に言ってしまうのも良くないので、一番苦労しました。


よく電話で企業とやりとりしましたか?

【シンディ】メールで悩み相談をしていましたが、電話でのやりとりもありました。私は面接の方がうまくいくと思います。


大学のキャリアセンターはどのように使いましたか?

【シンディ】他の会社で1週間後に内定の返事を求められた際、キャリアセンターに相談しました。


納得できる答えでしたか?

【シンディ】はい。大変優しくて、責任感を持って親切にアドバイスいただきました。


コロナ禍で大変だったこと、苦労したことを教えてください。

【シンディ】2年生の時は完全にオンラインリモートで、時間に余裕がありました。単位をきちんと取りたかったので、1限から5限までほとんど毎日、オンライン授業を受けました。2年生からグループワークが多かったので、5限後にメンバーと集まったり、LINEやZoomで集まったりして頑張りました。

【スンジェ】私は昨年コロナにかかった時、韓国にいました。休みで帰国した時にコロナにかかって、治っても体の中に死んだウイルスが残っていて、検査結果が陽性なので、飛行機に乗れませんでした。授業をしている中で事務室や授業担当の約13人の先生一人ひとりにメールで事情を説明しました。先生たちも配慮をしてくれましたが、原則は対面授業だったので、僕一人のために講義はできず、録音したファイルを送っていただき、授業についていくことができました。でも現場で聞くことと、録音で聞くことは違いがあるし、体は大丈夫なのにずっと陽性のままで検査費はかかるし、飛行機の予約とキャンセルを繰り返すなど、いろいろと苦労しました。でも先生全員が私ひとりのために授業を録音するなど、いろいろと配慮していただくことで頑張ることができました。


一昨年の秋。あの時は対面原則の授業もあったから、帰国した留学生がなかなか日本に戻ってこられず苦労しているというのは知っていました。自分からは言いにくかったと思いますが、「こういう状況だから助けて」と言ってくれたら、何かできたかなという気はします。ゲンさんどうですか。

【ゲン】最初は不安な気持ちがありました。授業の不安より、海外で一人生活しているので、コロナにかかることへの不安がありました。特に2020年です。


帰国しなかったのはなぜですか?

【ゲン】2020年は航空便も少なくてチケットもすごく高かったし、帰っても隔離期間が2~3週間かかる時もあったので日本で過ごしました。でも日常生活で消毒や手洗いをちゃんとして、周りの友達や先生も気遣ってくれたので、不安な気持ちはどんどんなくなりました。


関学は2022年度の春からほぼ全面対面に戻って、特に総合政策学部は対面で授業をする方針になったので、スタートは遅れましたが、このキャンパスをぜひ楽しんでほしいなと思います。

最後に、受験生へのメッセージをお願いします。

【ゲン】大学4年間はあっという間ですけれども、関学に入っていろんなことにチャレンジすることもできるし、自分は本当に関学に入ってよかったと思いますので、皆さんはぜひ頑張ってください。応援しています。

【スンジェ】明日のために走っている受験生の皆さん、努力して苦労する分、きっと良い結果があると思います。皆さんなら総合政策学部に進んで、もっと良い世の中を作っていくことができると思います。各自が考える政策が世の中に出てくることを期待しています。

【シンディ】努力は報われるから、ぜひ受験に尽力して、ぜひ楽しむ気持ちで頑張ってください。応援しています。

【3人】関学で、待っています!

総合政策学部で学びたい!と思ったあなた

日本に留学して関西学院大学、そして総合政策学部への入学をお考えの場合は 国際教育協力センター(CIEC)の外国人留学生入学試験のページをご覧ください。