PICK UP! 法学部生 福水 湧大さん

[  2018年8月10日   更新  ]

画像

陸上自衛隊から関学法学部へ入学

【名  前】福水 湧大(フクミズ ヨウタ)
【出身高校】桃山学院高等学校
【人物紹介】
大阪市阿倍野区出身。
高校卒業後、約2年間陸上自衛隊として活動し、2015年度AO入試で法学部法律学科に入学。
法学部で民法や国際関係問題を勉強する一方、現在も「即応予備自衛官」として、年間30日間、陸上自衛隊の訓練に参加。
2018年7月に発生した豪雨災害の際も、約10日間、広島県呉市で復興支援に従事した。

陸上自衛隊 第13旅団 第13偵察隊として活動

ハラスメントを受けたとき

写真はイメージ

高校卒業後約2年間、陸上自衛隊として出雲駐屯地にある第13旅団 第13偵察隊で活動しました。戦車や大型バイクを操り、最前線で情報収集を行うのが偵察隊の任務で、少数精鋭部隊として日夜訓練に励みました。
高校時代も一度大学を受験したのですが、志望する大学に合格できませんでした。そのとき、周りに合わせて進む必要はないと思い、敢えてそれまでの自分の世界観から遠い存在にあった自衛隊の道を選びました。

関学法学部へ進学した理由

ハラスメントを受けたとき

陸上自衛隊の仲間(写真中央が福水さん)

陸上自衛隊で学ぶことはたくさんありましたし、普通味わえない経験を積むこともできました。
自分にとって生まれて初めて取得した免許は、原付バイクでも自動車でもなく、戦車でしたから。
自衛隊でこれだけ多くを学べるなら、大学という外の世界に出れば更に学べるのではないか、平和や安全保障について違った見方で勉強できるのではないかと思い、受験を決意しました。
まさに自衛隊そのものが法の下に存在し、普段から法律を意識することが多かったため、迷わず法学部を選択しました。

大学4年間を振り返って

ハラスメントを受けたとき

関西学院大学の仲間(写真中央が福水さん)

世の中は勉強する環境に溢れていて、勉強は何歳になってもできるものだと改めて実感しました。
自衛隊の経験があったからこそ、大学では何のために勉強するのか、最終的に自分はどうなりたいのかを考えて過ごすことができました。
自分が所属する国際法政コースでは、国際関係や安全保障の問題について広く学ぶことができましたし、瀧 久範先生のゼミでは、私たちの暮らしにおいて身近な民法について研究しました。

2018年7月豪雨被害の災害派遣

ハラスメントを受けたとき

防衛省 Twitterから(写真は航空自衛隊のもの)

2018年6月下旬から7月上旬にかけて、広い範囲で記録された台風7号や梅雨前線による集中豪雨の影響で、西日本は甚大な土砂災害や洪水被害に見舞われました。
私は関学法学部に入学してからも「即応予備自衛官」として自衛隊に所属していましたので、今回の大規模災害では、部隊の一員として約10日間、広島県呉市で給水支援や行方不明者の捜索、土砂の撤去といった活動に当たりました。
今回の招集によって春学期の定期試験は受けることができず、追試験を申請しました。

即応予備自衛官とは

非常勤の特別職国家公務員で、普段はそれぞれの職業に従事しながら、年間30日間の自衛隊訓練に応じます。
そして、有事の場合に出頭し防衛招集、国民保護等招集あるいは治安招集に応じます。また、大規模な災害等が発生した場合は、災害派遣等に派遣されます。

今後の抱負、目標

大学卒業後は民間企業に勤めて、自衛隊から離れて社会を見たいと思っています。
そして、少し飛躍した目標かもしれませんが、これまでの人生で得たすべての経験、学んだことをいかし、将来は議員になって「国防」に携わりたいと思っています。そのためには、まだまだこの先も勉強を続けて、さまざまな経験を積む必要があります。

受験生へメッセージ

大学進学が自分の人生でどれほど重要なことで、どのような意味を持つのか、受験のタイミングで一度立ち止まり、「自分は何がしたいのか」を真剣に考えることが大切です。
周りの流れに沿って大学へ進学するのも決して悪くありませんが、大学は高校までとはまったく異なる環境であり、世界が広がるタイミングでもあります。だからこそ、その前に自分との対話が大きな意味を持ちます。

私は高校時代に一度大学受験に失敗しました。そのことが将来を真剣に考えるきっかけになり、周りに流されず、自らの意志で自衛隊の道へ進みました。
そして2年後、最初の受験とは異なる心境で、本心で大学で勉強がしたくて関学法学部を受験しました。その道のりは一見遠回りかもしれませんが、自分にとって「先」を見据えた結果が、この道のりだったのです。

大学受験は自分の生き方を考える、とても貴重な時間だと思います。

渡邊ゼミ