[ 人間福祉学部 ]森重 裕子(もりしげ ゆうこ)助教

森重裕子助教

■研究分野のキーワード
 エンパワーメント、フェアトレード、国際保健

研究内容

 女性と子どもの社会参加とエンパワーメント、そして彼らの問題の「予防」に関心があり、研究と開発事業とビジネスを繋げて活動してきました。関学社会学部を卒業後、百貨店勤務を経て、再び関学大学院でソーシャルワークを学び、京都大学大学院でHIV予防や行動変容、疫学について学びました。途中、留学したネパールではストリートチルドレンや人身売買サバイバーの女性たちと活動し、青年海外協力隊として派遣されたブルキナファソでは地方市役所や保健所で活動し、短期隊員としても国連と政府のHIV/AIDS対策共同プログラムで活動しました。 日本の厚生労働省研究プロジェクトへの参加や、ブルキナファソでの独身若者の性行動連続横断調査といったHIV/AIDS疫学研究を積み重ねていたところ、女性の高い脆弱性と彼女たちを取り巻く社会/コミュニティとの関連が顕著であったことから、持続的な社会課題解決方法としての社会起業、特にフェアトレードやコミュニティトレードに関心を持ち、自分で起業するに至りました。また、2014年からはコミュニティーエンパワーメントを目指した住民参加型道路整備NGOでも専門家として実践を重ねてきました。
 今、アフリカ、そして世界が急速に変化してゆく中で、人々のリアリティを研究に反映させ、研究成果としてのエビデンスを実践の中で人々に還元してゆくことの重要性が、ますます高まっているように思います。人々と対話を重ねて共に活動することを大切にして、研究と実践を丁寧に編みすすめ、さらにその成果を教育活動に活かしてゆくことを目指します。