2024.08.05.
社会福祉学科・安藤ゼミがシニア大生と諏訪スタディツアーを実施
社会福祉学科の安藤 幸ゼミは今年度、地域づくりにおける関係人口の役割や地域資源の活用について学んでおり、ゼミ生がグループに分かれて長野県諏訪地域を訪問しています。
今回のスタディツアーは7月29日(月)から30日(火)の日程で、諏訪地域の自然資源をテーマに、地域の資源を保護、維持、継承していくための取組について学び、地域理解を深めることを目的としました。ゼミ生は、長野県長寿社会開発センター・シニア大学諏訪学部の学生(以下、シニア大生)や地域の住民と交流しました。
29日は、シニア大生、諏訪市社会福祉協議会の職員とともに、長野県諏訪湖環境研究センターを訪問しました。同センターは、諏訪湖を中心とする水環境の調査を行うために今年度開設され、諏訪湖を取り巻く環境の歴史、現在の状況、環境保全や保護の取組についての展示がなされています。専門職員から説明を受けながら、創意工夫に富んだ展示を見てまわりました。地域にとってかけがえのない資源である諏訪湖を、次の世代にどのように引き継いでいくかを考えるきっかけとなりました。
また、長野県政による出張講座を開催していただき、県職員から「諏訪湖創生ビジョン」について教えていただきました。諏訪湖創生ビジョンは、「水質保全」、「生態系保全」、「湖辺面活用・まちづくり」の三本柱からなります。環境への取り組みは、現在から未来にむけたまちづくりそのものであることを学びました。
諏訪湖では近年、ヒシの大量繁茂が課題となっています。ヒシそのものには水質浄化の効果があるものの、増えすぎることによる生態系への影響も懸念されています。ゼミ生は、シニア大生とともにヒシ取り船に乗船させていただき、諏訪湖のヒシ除去作業を体験しました。
30日には、諏訪シニア賛助会の皆さんにご案内いただきながら、霧ヶ峰をハイキングしました。霧ヶ峰の自然や、特有の地形からグライダーの聖地となったこと、むかしから人々の暮らしとともにあったことなどについても知ることができました。霧ヶ峰は標高1,500メートル以上あり、平地からは約5~6度も気温が下がります。ゼミ生は、同じ地域の中にさまざまな違いがあることに驚いていました。
ゼミ生からは、諏訪湖が地域の住民をつないでいること、環境を守るために地域が一丸となって取り組んでいること、環境保全の取組にはメリットとデメリットが隣り合わせで存在していることに気付いたという意見が聞かれました。また、シニア大生や地域の皆さんがとても親切に関わってくれることに感謝し、地域についての学びにさらに関心が広がったようでした。
異なる時期やテーマで諏訪を訪れたゼミ生は、ゼミの中で、地域の資源についてそれぞれの視点を共有し、多角的に地域の理解を深めています。今後も引き続き、ゼミの活動を通して、地域についての学びを進めていきます。
【謝辞】
本事業は、令和5〜6年度社会福祉法人黎明会福祉開発援助事業助成金の一部を活用して実施しました。また、スタディツアーの学びをいつも支えてくださっている諏訪地域の皆さま、長野県長寿社会開発センター・シニア大学諏訪学部の皆さまにお礼を申し上げます。
【関連リンク】
前回のスタディツアーについては、
こちら
をご覧ください。