2024.06.10.
社会福祉学科・安藤ゼミが諏訪市でインターゼミ・スタディツアーを実施
社会福祉学科の安藤ゼミが、6月8日(土)から9日(日)の日程で長野県諏訪市において、創価大学の西川ゼミとのインターゼミ・スタディツアーを行いました。安藤ゼミは、地域づくりにおける関係人口の役割や地域資源の活用について学んでおり、今年は長野県諏訪地域をフィールドにしています。
安藤幸准教授と創価大学文学部社会福祉専修の西川ハンナ准教授は、「地域資源の統合化モデルの開発〜歴史・文化を基盤に人と場所をつなぐ〜」をテーマに、共同で実践および研究を進めています。今回のインターゼミでは、安藤准教授と西川准教授のそれぞれのゼミ生が参加し、上諏訪周辺の地域資源の発見・理解を目的に町歩きをしました。
8日はまず、諏訪市末広エリアで居場所づくりを行なっている特定非営利活動法人末広プロジェクト「みんなの居場所ゆめひろ」を訪問。当日は、ゆめひろプレイパーク「ピザ窯でピザを焼いてみよう」が行われており、参加していた地元の子どもたちと交流しました。
その後、末広エリアを歩いてまわり地元の人々からお話を聞きながら、地域に根付く伝統や文化の中に新しいものが生み出されている様子を視察しました。その後、ふりかえりを行い、地域の資源だと感じたことを書き出し、地図に貼りながら可視化していきました。
9日には、諏訪湖温泉旅館協会組合の協力のもと、上諏訪温泉旅館・ホテルにおけるユニバーサル対応を視察しました。ゼミ生は、シニア大学諏訪学部(長野県長寿社会開発センター)の学生および卒業生、諏訪市社会福祉協議会の職員らとともに、ホテル紅やと上諏訪温泉しんゆの担当者から説明を受けながら、それぞれのホテル・旅館のバリアフリー化された客室や、車椅子のまま入浴できる浴場や浴槽、施設などを見学しました。その後、ユニバーサル・サポートすわの協力で、誰もが楽しめる電動ミニカーにも試乗しました。
ユニバーサル対応は、車椅子を利用する人、高齢の人、小さな子どものいる人、外国から来た人など、一部の人たちのためのものではなく、誰にとっても使いやすく快適に過ごせるためのものです。ホテル・旅館担当者によると、施設をユニバーサル対応にしたことで、高齢や障がいのある家族を連れて地元の住民が温泉を楽しみに来てくれるようになったとのことでした。観光資源は、外から来た人たちだけが活用するものではなく、地元の人々も活用できるものであることを学びました。
ゼミ生からは、諏訪地域は「みんなの街は、みんなでつくる」意識が強く、「地元の人々が大切にしてきたものごとを、次の世代が大切につないでいる」ことに気付いたという意見が聞かれました。また、ゼミ生は、「歩くことで見えるもの、気付くこと」があり、諏訪地域の特徴として「地元の人と外から来た人それぞれが見ている地域の魅力が融合され生かされている」ことや、「そと者もあたたかく包み込んでくれる」地域の包容力、地域の「子どもから大人までが笑顔で生き生きとしている」ことが魅力であることを実感したようでした。
インターゼミ・スタディツアーを通して、地域の資源を発見・確認でき、よい地域づくりのヒントを得ることができました。今後も引き続き、ゼミの活動を通して、たのしい地域づくり、その取り組みに大学生が関わることについて検討していきます。
【謝辞】
本事業は、令和5〜6年度社会福祉法人黎明会福祉開発援助事業助成金の一部を活用して実施しました。
【参考】
「まち歩きの魅力発信 諏訪今昔絵双六作成へ」(2024.2.29)『長野日報』
「上諏訪温泉のユニバーサル対応 絵すごろくで発信へ 」(2024.6.12)『長野日報』