微生物生化学

藤原 伸介 (ふじわら しんすけ) 教授

微生物生化学研究室

研究分野:
原始生命、アーキア、高度好熱菌、食品微生物、酵素工学、微生物利用学
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微生物の持つ大きな力

 皆さんは微生物というとどんなイメージをお持ちになるでしょうか?新型コロナウイルスが猛威をふるったり、食中毒菌が健康を蝕んだりするとどうしても悪い印象を持たれると思います。ところが、私達の腸内で健康を整えているのも微生物です。環境中の微生物は多くの有害物質を分解無毒化していきます。地球環境は微生物によって支えられていると言っても言い過ぎではありません。私達の研究室では微生物の持つ大きな力に注目して研究を行っています。美味しそうな香りを発する微生物から、異臭を出すものまで、実験室では様々な微生物が学生たちと一緒に暮らしています。

原始生命は超好熱菌?

 海底火山のような熱水坑床では、高温で活発に生育する高度好熱菌が生息しています。これら微生物は超好熱菌ともよばれ、原始生命に最も近い現存生物と考えられています。超好熱菌の生命活動の仕組みを研究することで、生命誕生の謎がわかるのではないかと期待しています。また、超好熱菌の生産する酵素は100℃でも活性を失わないスーパー触媒です。PCR法ではDNAを増幅するために超好熱菌のDNA合成酵素が使われていますが、私達は遺伝子工学の手法でRNAからもDNA合成が可能な酵素を設計しました。遺伝子診断や感染分析にも使えるよう更に改良を進めています。超好熱菌の酵素には様々な応用の可能性があります。

健康長寿を支える微生物

 日本は世界でも屈指の健康長寿国です。それは日常的に多くの発酵食品を食べることで実現しているといわれています。麹菌や納豆菌などの生産する機能性物質の合成能を高めることで、健康増強効果が期待できます。特に麹菌は日本国の国菌にも認定され、糀菌とも記されます。私達の研究室では糀菌が生産する特殊なポリアミンの機能に注目しています。