2023.03.31.
林直也ゼミがスポーツを通して「防災」について学ぶ、「今やらずにいつやるの?~走って、つないで!まな防災!~」を開催

 3月27日、社会起業学科の林直也ゼミの3年生が、学童保育じゃんぷ甲子園南クラブ(西宮市甲子園九番町)とコラボし、災害発生時に必要な知識や行動について、スポーツを通して学ぶ企画、「今やらずにいつやるの?~走って、つないで!まな防災!~」を開催しました。
 防災活動の重要性は理解しつつも、地域で行われる防災訓練には人が集まらず、学校で行われる防災訓練は画一化、形骸化。このような課題が近年指摘されています。
そこで、できるだけ早い段階で自然災害に関する知識や防災に必要な行動を理解してもらおうと、小学生を対象とした大学生ならではのユニークな企画を考えました。
林ゼミはこれまで、西宮市内の小学校を対象に様々な企画を行ってきましたが、今回は、「学童保育員の不足とそれによる保育員の負担増」という問題に着目し、防災教育への貢献だけでなく、学童保育が抱える問題にも貢献したいという思いでミーティングを重ねてきました。
 内容は、講義と実技の2本立て。
 講義では、学生が教師役を務め、自然災害に関する知識や災害時に必要な行動などを児童へ伝えました。学生による一方的な講義にならぬよう、児童への語りかけを意識したり、児童同士で考える時間、児童による発表の時間などを織り交ぜるなど、随所に工夫が見られました。
実技では、一輪車を使って重たい荷物を運ぶ訓練、水の入ったバケツを目的の場所まで素早く運ぶ訓練、担架に見立てたブルーシートを使って児童を安全に運搬する訓練、障害物を跳び越えたり、下をくぐったりする訓練などを行い、災害時に必要な行動をスポーツの要素を取り入れながら楽しく体験してもらいました。
今回の企画を通して、災害には普段からの準備が大切であること、仲間と協力したり、身近な物を使って工夫することが自らの命や家族、友人の命を守ることにつながることを伝えることができたと思います。
 本企画のタイトルに、「つないで」という言葉があります。災害時には人と人とのつながりや協力が不可欠という意味に加え、知識や適切な行動を家族や友人につないでいく(共有していく)、という意味が込められています。
そのため、会の最後に、「非常用持ち物」のチェックリストを手渡し、「自分で持ち物をそろえてほしい。そして、今日学んだことを家族や友人に伝えてほしい」というメッセージを送りました。
 スポーツを使った社会貢献。これは、アイディアや発想次第でまだまだ大きな可能性を秘めています。大学生によるユニークで素敵なスポーツの使い方に今後も大注目です。