2015年5月18日 (月)〜2015年7月18日 (土)
愛新覚羅家の人びと—相依為命(あいよっていのちをなす)—

展示概要

関西学院大学(博物館開設準備室)は、2013年10月に西宮市在住の福永嫮生さんより愛新覚羅溥傑家に関する手紙や写真、書画などの貴重な資料を受贈しました。愛新覚羅溥傑(1907−94)は、中国・清朝最後の皇帝溥儀の実弟で、「満州国」軍人となり、昭和天皇の遠縁にあたる嵯峨浩(1914−87)と結婚し、二女に恵まれました。嫮生さんはその次女です。
 日本の敗戦後、溥傑はソ連・中国に収監され、嫮生さんは母とともに中国大陸を流転した末に日本へ引き揚げました。それから16年が経った1961年に、ようやく父との再会を果たしました。
 今回の展覧会では、時代の波に翻弄されながらも、日中友好に尽力した一家の物語を二つのテーマのもとにご覧いただきます。
 一つは「愛新覚羅家のあゆみ」。溥傑一家が過ごしてきた日々は、戦中・戦後という激動の時代でした。政治目的で画策された溥傑と浩の結婚、日本と満州という「国際」結婚であったが故に訪れた敗戦後の「流転」の日々、離れ離れになった家族の再会、そして日中国交正常化…。そうした状況のなかで愛を育んできた家族の想いを展示資料からうかがいます。
 もう一つは「愛新覚羅家の人びと」。溥傑・浩夫妻、二人の子である慧生(1938−57)・嫮生(1940− )それぞれの活動に焦点を当て、ゆかりの品々を紹介します。4人の活動は、時には離れ離れになった家族の交流を生み、時には日本と中国のかけ橋となりました。
 副題の「相依為命(あいよっていのちをなす)」は、溥傑がよく口にした言葉で「時代は変わっても、相手を思いやる気持ちがあれば生きていける」という意味が込められています。本展覧会がさまざまな人びとを思いやる機会になれば幸いです。

展覧会名
愛新覚羅家の人びと—相依為命(あいよっていのちをなす)—
会期
2015年5月18日 (月)〜2015年7月18日 (土)
会場
関西学院大学博物館(時計台2階展示室)
休館日
日曜
入館料
無料

見どころ

新京溥傑邸で過ごす溥傑一家(1938年)

横浜市日吉で過ごす浩母娘(1948年頃)

図録のご案内

完売しました

開催記念講演会(事前申込要)

①朗読講演「流転の子 最後の皇女・愛新覚羅嫮生 −語り継ぐ歴史」

講師: 本岡 典子 氏(ノンフィクション作家)

2015年5月30日土13:30-15:00
②講演会「愛新覚羅家の人びと」

語り手: 福永 嫮生 氏
聞き手: 本岡 典子 氏

2015年6月20日土13:30-15:00

会場  西宮上ケ原キャンパス 社会学部101号教室
定員  各回300名(定員を超えた場合、抽選で受講者を決定、当落に関わらずご通知をお送りします。)

無料