2015年10月19日(月)〜2015年12月12日(土)蔵書票(本を彩る版画)を愛した男ー蒐集家原野賢吉の軌跡ー
展示概要
蔵書票は、書物が誰のものであるかを示すために本に貼られる名札のような紙片です。名札といっても単に名前や雅号を書いた紙ではなく、時には所有者の好きな言葉やモットーが添えられ、また趣向を凝らした絵柄で装飾するなど美術的側面が強く、「EX LIBRIS(エクスリブリス)」と呼ばれて世界的に親しまれています。本展覧会ではそのような蔵書票を愛した男、原野賢吉氏が長年かけて集めたコレクションを紹介します。
原野氏が蔵書票を愛好し始めたきっかけは版画でした。小さな版画を収載し、詩や文章などを添えた版画本の蒐集を始めたことから本と版画が密接に関わる蔵書票の世界へと興味を募らせます。原野氏は版画作家たちに自らの蔵書票を二十余年にわたって多数注文し、愛好家たちとの交流を通してコレクションを充実させていきました。また現代の蔵書票に関するものだけでなく、その歴史の探究にも情熱を燃やし、資料を蒐集しました。こうして集めたコレクションは「芥舟(かいしゅう)文庫」と名付けられ、資料点数は膨大な数に上ります。今回の展示では第一部を「蔵書票を愛した男」とし、原野氏が愛好した蔵書票の世界、そこに残した足跡を辿ります。蒐集家としてだけでなく、蔵書票関連の書籍目録をまとめあげた編纂者として知られる原野氏の蔵書票コレクションをご覧ください。
第二部「蒐集家の書斎 芥舟文庫」は、原野コレクションの概要を紹介する展示です。資料点数から言えば蔵書票がコレクションの大部分を占めますが、原野氏の関心は版画作品や豆本、推理小説など多岐にわたっています。しかしいずれも紙を使用した刷物で、趣向を凝らしたものや美的なものである点に共通点が見られます。蒐集家の書斎、そこは主が趣味の世界に浸る場所です。皆さんも展示室で原野氏が愛したモノの世界に触れてみてください。
- 展覧会名
- 蔵書票(本を彩る版画)を愛した男ー蒐集家原野賢吉の軌跡ー
- 会期
- 2015年10月19日(月)〜2015年12月12日(土)
- 会場
- 関西学院大学博物館(時計台2階展示室)
- 休館日
- 日曜日、11月3日
- 入館料
- 入館無料
- 後援
- 西宮市
見どころ
図録のご案内
ギャラリートークのお知らせ
《ギャラリートーク》
第1回 2015年10月29日(木)14:00
第2回 2015年11月17日(火)14:00
第3回 2015年12月 2日(水)14:00
参加無料、申し込み不要