マルチメディア&映像表現

[ 編集者:総合政策学部・総合政策研究科       2015年3月30日   更新  ]

1.学びの概要

学生による映像表現

マルチメディアな時代はパーソナル・コンピューター(PC)が普及した1980年代から本格的に始まりました。
これまで専門分野ごとに使う道具が異なっていた生活や活動に、個人的なPCを持つことで共通の土俵(=プラットフォーム)ができたのです。

数学・ゲノム解析・統計・経理事務・文書・図表・手紙(メール)・画像・映像・音声・音楽など、これまで個別のものとして扱われていたメディアが、あらゆる分野、国と地域、世代で同じPCを使って計算・仕事・学習・伝達をすることになりました。これは、産業革命に匹敵する大きな出来事(IT革命)でした。

PCによる大きな変革期、その真っ只中に現代人は生きています。便利で平等な時代ともいえますが、このPCを使いこなす人々は地球人口の富裕層と新興中流階級を合わせた約13億人の人々に過ぎません。

低所得者(BOP)と言われる約40億人の人々はPCとは無縁の生活をしています。(スチュアート・L・ハート「未来をつくる資本主義」より)。情報格差(デジタル・デバイド)により、貧富の差は世界的にますます広がっています。

メディア・リテラシーと映像・ラジオ番組の制作と発信

現代に生きる私たちは、自分から世界に発信できるPCという道具を手にしました。PCの普及と同様にビデオカメラが近年20年で一般家庭に普及しました。
また携帯電話の機能を使って誰もがすぐに動画を撮影し、世界中に配信することができます。ICレコーダーによってデジタル化した音声・音楽を即座に配信することもできます。

PCとこれら周辺機器はフィールドワークに持ち込むことによって、「考える道具」として利用することもできます。自由な発想でこれらのツールを活用し、自分の考えていることを社会に発信することができるのです。
メディア情報学科では、PCプラットフォーム上にあるすべてのプログラムに精通することをめざし、グローバル時代におけるネット上の映像表現やラジオ表現の多様な可能性を体得します。

このようにメディアは今や私たちの暮らしに欠かせないものですが、ナチスの宣伝事業に代表されるように、権力者が一方的に人々を監視・統制・経済的に搾取するためにメディアを悪用し、自由や人権を脅かしてきた歴史と現実があります。

市民一人ひとりがマルチメディアの功罪をよく知り、適正に使いこなす力(メディア・リテラシー)を身につけることが必要です。講義とともに、ビデオレポートやネットでのラジオ・映像番組の制作、そして、電波やインターネットを活用しての発信という実践を通して、国境や世代を超えた共通のメディア・リテラシーを身につけます。

2.学生の研究テーマ例

*テレビ技術とリアリティ〜ドキュメンタリーからみるリアリティー〜
*食の情報と自己選択力の必要性-私とアレルギーの関係から見えること-(映像作品付)
*ラジオ番組制作「明日への扉〜児童養護施設に集う幾千の思い〜」制作ドキュメント
*NPOと社会をつなぐWebコミュニケーション-CMS(ContentsManagementSystem)を用いた実践と今後の課題-

メディア情報学科の関連リンク

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