[ 総合政策学部 ]学部長メッセージ

総合政策学部学部長 池側 隆之

総合政策学部長

 総合政策学部は、ますます複雑化する様々な社会の問題・課題を、一つの学問分野を超えて多面的・複合的に理解し、その解決策を探ることを目指す学部です。学生たちは、自分の関心に合わせて社会的課題を見出し、それに必要な専門知識、分析手法、さらには提案・実装技法を組み合わせ、政策の立案・提言に繋がる能力を養っていきます。


 ここでいう政策とは、政府や自治体等の行政機関が公的な課題に対応するために定める方針という意味だけではなく、今日においては、社会成員としての個人や、何らかの属性を有する個人の集合体であるコミュニティが抱える課題に対して関係者がアイデアを出し合いながら、解決に繋がる計画を精緻に検討・立案し、それを実践するまでの流れと捉えることが可能です。そこでは、多様な専門性を持つ者との協働作業を行いながら総合的に解決する資質や姿勢が重要になります。このような社会状況の変化を見据えた学際的な学びの場として、総合政策学部は1995年に設立され今年30年目を迎えます。 


 総合政策学部では学年進行に合わせて専門性を身に付けられる教育を提供しています。その専門性を支えるのは1、2年生の時期を中心に学修した幅広い知識であることは言うまでもありません。そういった知識の獲得によってもたらされるのは、多様な学問に対する理解力だけではなく、少なくとも未知の領域を分かろうとする姿勢や態度、すなわち共感力に他なりません。共感力に裏打ちされた見識は社会の様々な場面において今後も重要な役割を担っていくことになるでしょう。そのような社会と向き合いながら総合政策学部30年の歴史に新しいページを加える作業を学生の皆さんと行っていきたいと考えています。