2023.12.20.
現役陸上自衛官(1佐)が語る国防の最前線-放送メディア論(小西美穂特別客員教授)-

総合政策学部は、12/7(木)2限の「放送メディア論(担当:小西美穂特別客員教授)」に、防衛省大臣官房広報課防衛白書事務室・陸上自衛官(1佐)の平将実氏をゲスト講師としてお招きし、「現役自衛官が国防の最前線を語る」をテーマに講義を行いました。
 

現在、防衛省の年次報告書にあたる『防衛白書』の編集に従事している平氏は、制服姿でご登壇。現在の国際情勢について、米国・中国等の各国の陸上・海上・航空の兵力比較、中国の国防費の推移と日本の防衛関係費との比較等を含めて説明されました。さらには、現在日本が取り組んでいる対応の方向性、防衛目標を達成するための3つのアプローチ(「我が国自身の防衛体制の強化」、「日米同盟の抑止力と対処力の強化」、「同志国等との連携の強化」)等について、ご自身のこれまでのご経験も交えて解説されました。

また、学生からの、日本が他国から侵略された場合の米軍による支援の有無に関する質問に対しては、同盟に基づき支援はあるだろうが、日本が自分の国を守るという意思を持っていることが前提であるということを、ロシアによるウクライナへの侵攻におけるウクライナの抵抗と国際社会の支援を例に回答されました。

さらに、自衛隊の国際協力の在り方について、憲法との兼ね合いを考慮すると、人的支援よりも物資や財政的な支援を行えば良いのではないかとの質問に対しては、湾岸戦争の時は、多国籍軍が派遣される中、日本は多額の財政支援を行ったが国際社会から評価されなかったことについて解説されたほか、ご自身の経験を踏まえ、自衛隊による国際支援の在り方についても解説されました。