2023.06.01.
西立野修平ゼミが大阪府のカーボンニュートラルに向けた政策を学ぶため大阪府庁を訪問

6月29日、総合政策学部・西立野修平ゼミが大阪府のカーボンニュートラルに向けた政策を学ぶため大阪府庁を訪問しました。
当日は、政策担当者から「大阪府の脱炭素に向けた取組み」、「モビリティの脱炭素化の取組み」および「大阪府におけるFCV普及や水素ステーション導入促進の取組み」について説明を受け、その後、学生が現在取組んでいる研究テーマ「水素社会の実現に向けて:水素ステーションは燃料電池自動車の普及にどれほど寄与するのか」についてプレゼンテーションを行いました。今回の大阪府庁訪問では政策担当者と直接対話をする機会を得られ、課題の発見、学習意欲の向上や研究の促進に繋がる有意義な機会となりました。
 

参加者のコメント

【緒方 萌恵さん】 私たちは「燃料電池自動車の普及」をテーマに現状分析を進めている段階であり、水素の利活用と燃料電池自動車について学び、自分たちなりにテーマに関する現状やその課題を理解していました。しかし今回、大阪府庁に訪問して実際に政策の現場で働いている方々のお話を聞き、またこれまで抱えていた疑問に答えていただき、自分が知らなかったことをたくさん知ることができました。また現状分析に関するプレゼンテーションをさせていただいた際にも、これから研究を進めていく上で非常に有益なご意見やアドバイスをいただくことができました。今回のフィールドワークで学んだことを活かして、今後の論文執筆活動により力を入れて進めていきたいと思います。

【茶屋 武さん 】今回の大坂府庁の訪問で、書籍や政府が示す水素に関するロードマップからは得られないような現場のリアルな意見をお聞きでき、とても勉強になりました。論文作成において詰めていかないといけないところや新たに考えないといけないことが明らかとなり、方向性が定まる良いきっかけになったと思います。また、今回お話を伺った皆さんはそれぞれ水素の中でも担当分野が異なり、役割分担をした上で発表を行い、全員で補い合っているように感じ、チームプレーの大事さを感じました。なので、私たちもしっかりと役割分担をして、分からないところをお互いに補い合いながら論文作成に励んでいきたいと思いました。

【岡 桃杏さん】 大阪府庁で働いておられる方々から実際に今取り組んでいる事業について教えていただけることというのはなかなかないため、非常に有益な機会でした。環境問題に政策立案という側面から従事する方々の中にも多種多様な部署や政策課があり、それぞれが最善策を尽くそうと真剣に取り組んでいるのが重々伝わってきました。今までの授業の中で、水素車の普及の現状や日本政府の目標などは学んできましたが、各都道府県単位で見たときにどういう政策をとっているのかというのはよくわかっていなかったため、その具体的な取り組みを今回聞くことができたのは大きな学びとなりました。特に印象に残っているのは脱炭素ポイント付与制度の話です。環境負荷の低い商品にポイントを付与し消費行動を促すといったものですが、これが目に見えた成果を得られており、非常に効果的な政策であったように思います。これに対して府庁の方々は「我々が提供するのはあくまでプラットフォームであり各企業で自立化してほしい」とおっしゃっていたのが印象的でした。今後具体的な政策を考えていくことがあれば、こういった効果的な成果が得られるような内容の政策を立案してみたいと思いました。

【奥野 聡一郎さん】 ほとんどゼロの知識から始まり1ヶ月でこのような機会を頂いたことに驚きました。政策の現場で仕事をされている方の話を聞いたことで、知らなかった政策や、実際に直面されている課題・問題点を直接聞くことができたことは大きな収穫でした。また、進捗発表についても、内容が少し弱いかなと思って臨むことになりましたが、的確なアドバイスを頂き、今後の研究に大きく活かせるものでした。これからの研究でさらに深堀りしていくことになりますが、今回学んだことを最大限に活かして良いものにしたいと思います。

【船谷 亜未さん】 政策を現場で作っている方のお話を聞き、私たちがこれまで考えていなかった視点を知ることができました。それと同時に、生の声を聞かせて頂き、現実的に燃料電池自動車の普及を進めていくことがどれだけ難しいことなのかを実感することもできました。燃料電池自動車の購入に対して補助金を出すことは、個人資産を増やすことの手助けをすることにもなるというお話はとても印象に残り、補助金を出せばよいということでもないのだと実感させられました。聞かせて頂いたお話を基にこれからの研究を深めていきたいと思います。

【増山 弥紘さん】 実際に政策を立ち上げられている方々の生の声を聴き、疑問をぶつけることが出来、非常に良い経験になりました。質疑応答では、2021年度~2030年度にかけてZEV販売台数目標がかなり挑戦的で、非現実的な目標だと思っていて、それを職員の方々にぶつけたところ、職員の方々も私と同じように捉えていた事が分かりました。職員の方々も目標実現の為、脱炭素ポイントの付与企画など様々な事業を考えていて、私達の視点からも脱炭素に繋がる政策を提案するのも面白いのではないかと考えられました。また、バス事業でFCバスよりEVバスを使用した政策に焦点を当てられていたが、水素技術が6年生技術課題により企業側のニーズが低いという理由が存在し、社会の現実を見つめられていると感じました。発表のFDでは、JHYMが水素ステーションの適正配置を分析している為参考にすべきであるという事・どれだけ使えば脱炭素に繋がるのかという事・運輸だけでなく電気や産業分野においても分析を行うべきである事等、良い助言を沢山聞くことが出来ました。私は当日に発表してはいないのですが、この助言を参考にし、より良い研究に繋げて行ければなと思います。

【竹田 花菜さん】 政策を実際につくり、実行している現場に訪問させていただくのが初めの機会でとても貴重な経験になったと思います。正直、府庁がどのようなことをやっているのかあまり想像がつかない部分が大きかったですが、社会をよりよくするため、綿密な情報収集・分析のもと民間企業などとも連携して、様々な働きかけをしていること、また職員の方々の活動に対する情熱をとても実感することができました。燃料電池自動車に関しても、普及に対し課題が多くあると改めて感じましたが、ヒアリングの際紹介いただいた大阪府の取り組みなども参考に、今後の研究をより深めたものにしたいと思います。貴重な機会を本当にありがとうございました。

【大橋 来和さん】 今回大阪府庁に訪問させていただいて、私たちが自分で調べていただけでは分からなかった、知らなかったことを知ることができました。特に、FCバスとEVバスに関して、事業者が負担する額はどちらも同じであるのに事業者はEVバスを選ぶ傾向があり、FCバスが6年しか使えないことが大きな理由であるということは、大阪府庁にヒアリングに行かなければ知ることができなかったことだと思います。また、私たちがこれからやろうとしていることをプレゼンしてみて、現在設置されている水素ステーションがどのようなところにあるのかなど、もっと詳しく調べる必要があることが分かりました。今回初めてヒアリングに行きましたが、本当に貴重な経験をさせていただき、これからも様々な場所にヒアリングをさせていただきに行きたくなりました。

【森 満梨奈さん】 大阪府庁の方のお話を直接伺うことは初めてだったのでとても貴重な経験となりました。お話をしてくださった方々は、みなさん環境問題について取り組まれている方々でしたが、それぞれ電気自動車やFCV、脱炭素の政策など違う立場で重点を置き、課題の解決に取り組んでおられ、それぞれの立場のお話を詳しく伺うことができたので私たちが研究しているFCV普及による解決方法以外の方法との相互関係や問題点などを知ることもでき、より理解を深めることができました。私たちのプレゼンテーションも真剣にきいてくださり、沢山ご指摘いただいたので、私たちもより良い課題解決方法を導くことができるように頑張りたいと思います。