[ 国際学部 ]連続講演会 講演録(2011年度)

第24回 外務省軍縮不拡散科学部長 宮川眞喜雄氏講演

2011年12月22日

宮川眞喜雄氏

宮川眞喜雄氏

外務省軍縮不拡散科学部長 宮川眞喜雄氏を講師に迎え、第24回国際学部連続講演会を12月22日(木)に開催し、学生ら約130名の参加がありました。なお、この講演会は法学部・総合政策学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「福島第一原発事故後の各国の原子力を巡る外交」と題した講演で宮川氏は、日本が世界中の国々とどのような原子力協力をしているかという事例を示し、また各国の原子力発電計画の詳細な資料を使って、現状を分かりやすく解説されました。また、原子力発電への依存度を低くするには、太陽光、風力、水力といった再生可能エネルギーや、実用化には50年かかると言われている核融合発電などを低コストで利用できるように若い力と知恵を注いでほしい、と学生にメッセージを送られました。

第23回 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー代表取締役講演

2011年11月21日

デイビッド・R・スミス氏

デイビッド・R・スミス氏

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー代表取締役 デイビッド・R・スミス氏を講師に迎え、11月21日(月)に国際学部連続講演会第23回を行いました。約190名の参加がありました。(司会:国際学部 ジェシー・オルセン准教授)

「Think "Local," Act "Global" -Working for a Global Corporation-」と題した講演のなかで、スミス氏は今後自分のキャリアを考えていく学生へのメッセージとして、グローバルな環境の中で求められる資質について、ユーモアを交えて語られました。また、講演後に学生から寄せられた多くの質問のひとつひとつに丁寧に答えられました。スミス氏のユーモアあふれるお話に講演中何度も会場から笑いが起こりました。

第22回 トヨタ自動車 相談役・前副会長 中川勝弘氏講演

2011年11年18日

中川勝弘氏

中川勝弘氏

トヨタ自動車 相談役・前副会長 中川勝弘氏を講師に迎え、第22回国際学部連続講演会を11月18日(金)に開催し、学生ら約60名の参加がありました。なお、この講演会は経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「グローバル時代を生きる」と題した講演で中川氏は、日本の高齢化社会、対米環境、新興国の経済成長、特に中国・インドの現状に触れつつ、世界経済の中の自動車産業について分かりやすく説明されました。また、一つの側面だけをみるのではなく、色々な面を見て物事を考えるようになってほしいと述べられ、英語力も大事だが人間としての魅力を高めることがもっと大事。日本のいい文化をきちんと勉強して海外に出て行ってほしい、と学生にメッセージを送られました。

また、学生とのディスカッションも行われ、トヨタグループの創業者である豊田佐吉の「そこの障子を開けてみよ。外は広いぞ。」という言葉を引用し、世界に目を向けることの大事さを訴えられました。

第21回 フォルカー・シュタンツェル駐日ドイツ大使講演

2011年10月28日

フォルカー・シュタンツェル駐日ドイツ大使

フォルカー・シュタンツェル駐日ドイツ大使

10月28日(金)、フォルカー・シュタンツェル駐日ドイツ大使をお迎えし、第21回目の国際学部連続講演会を開催しました。約180名の参加者がありました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「3.11後の東アジア情勢」と題した講演の中で、大使は、この出来事を切っ掛けに日本がどう変わるか、日本の対外イメージがどう変わり、それを日本がどう受け止めリカバリーしていくか、世界が注目していると指摘され、世界が激動している中、ドイツや日本のような中規模国が相互に協力し合う重要性を力説されました。アメリカや中国のような規模の大きな国は、世界の経済のシステムがおかしくなっても、自国内市場を使えばそれなりに危機を切り抜けられるが、中規模の国々は、それだけシステムに組み入れられ、また、そうしたシステムから裨益を受ける度合も高く、システムを健全に維持管理していくことに共通利益を見出せるはずで、そうした面でドイツと日本は協同していかなければならない、と主張されました。

第20回 ペーテリス・ヴァイヴァルス駐日ラトビア大使講演

2011年10月20日

ペーテリス・ヴァイヴァルス氏

ペーテリス・ヴァイヴァルス初代駐日ラトビア共和国大使を講師に迎え、国際学部連続講演会第20回を10月20日(木)に開催しました。学生や学外者など約200名の参加がありました。講演はラトビア語で行われ、ラトビア大使館職員のオレグス・オルロフス氏が流暢な日本語で通訳をされました。(司会:国際学部 伊藤正一教授・学部長)

ラトビアの歴史と文化についての映像上映ののち、ラトビア語の起源、「小さなパリ」ともよばれるラトビアの首都リガ旧市街の様子、旧ソ連とファシストドイツによる3度の支配を受けた後1991年に独立を勝ち得た激動の歴史、独立後のバルト3国のめざましい発展、それに続くバブル経済の破綻とそこからの脱却など、ラトビアの概要と歴史について紹介をされました。また、ラトビアの豊かな文化について、芸術(特に音楽)と食文化を中心に話をされました。

講演後には会場から多くの質問が寄せられました。「ラトビアに留学することの意義について教えてほしい」との質問に対して、大使は「3度の外国支配を受けながらも守り続けてきたラトビアの独自の文化に触れられること、ラトビアは人口の約4割が外国人という多文化国家であり、その多文化に触れられること」などメリットとして挙げられました。また「留学は素晴らしい経験になるので、是非積極的に留学してほしい」と会場の学生に呼びかけられました。
最後に2012年度に関学から初めてラトビア大学に交換留学することが決定している国際学部生にラトビアに関する資料などをプレゼントされました。

第19回 三菱商事 執行役員 藤山知彦氏が講演

2011年7月1日

藤山知彦氏

藤山知彦氏

三菱商事執行役員 藤山知彦氏を講師に迎え、第19回国際学部連続講演会を7月1日(金)に開催しました。学生ら約220名の参加がありました。なお、この講演会は経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「総合商社は世界情勢をどのように読んでいるか」と題した講演で藤山氏は、日本の社会は空気を読みすぎているために突出した考えが出てこない。少なくとも自分の考えは出すべきで、批判を恐れて最初から発言しないのは問題だ、という考えを述べられました。

また、学生とのディスカッションも行われ、ジャンルを問わず読書して得た知識が思いもよらない時に役立ったという自身の経験を披露し、学生のうちに日本の大きな課題である少子化・財政問題を自分に引きつけて考える、ということをしてほしい、と学生にメッセージを送られました。

第18回 ディビッド・ウォレン駐日英国大使講演

2011年6月30日

ディビッド・ウォレン駐日英国大使

ディビッド・ウォレン駐日英国大使

駐日英国大使ディビッド・ウォレン氏を迎え、第18回国際学部連続講演会が6月30日(木)に開催され、学生ら170名が参加しました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

冒頭、大使は、福島原発の事故後、放射能が危険だとの風評で東京在住の外国人が次々と日本から離れる状況が現出した時、英国大使館はいち早く、本国の原子力専門家の「現状、東京などでは放射能の心配はない」との分析を大使館のホームページで公表した事実を紹介されました。と同時に、日本人が震災や原発事故に関して、実に落ち着いた対応をとっていると、日本社会の安定ぶりに高い賛辞を述べられました。しかし、そうした日本も、社会が余りに安定していたが故に、これまでは、ともすればリスクをとる姿勢に乏しかった。しかし、今後は、否応なく、そうしたリスクをとる姿勢が必要になるだろう、との観測も付言されました。Britain and Japan, similarities and differencesと題する講演の中で、日本とイギリスは、お互い知っているように思っているが、あまり知り合っていない実相が多いのも事実と指摘、若い人たちが相互に交流を進めていく必要性を強調されました。講演ならびにその後の質疑は英語で行われ、関学の学生たちも積極的に英語での討論に参加していました。

第17回 日本イーライリリー株式会社 代表執行役社長講演

2011年6月28日

アルフォンゾ G ズルエッタ氏

アルフォンゾ G ズルエッタ氏

日本イーライリリー株式会社代表執行役社長 アルフォンゾ G ズルエッタ氏を講師に迎え、第17回国際学部連続講演会を6月28日(火)に開催しました。学生ら約100名の参加がありました。なお、この講演会は英語で行われました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

『Keys to Success for Japanese Talents in A Foreign Global Company』と題した講演でズルエッタ氏は、ご自身の経験から見える日本人の強みと、今後伸ばすべき点を挙げられました。「日本人には、高いチームワーク力や実行力、強い責任感がある。才能ある人々が成功するためには、こういった素晴らしい資質に加え、失敗を恐れずに自らの意見を述べる力、柔軟性、コミュニケーション能力などを高めることが鍵となる」と述べられました。

また、学生とのディスカッションも行われ、「自分はできる・実行する、というポジティブな姿勢こそが成功の決め手。自身を知り、目指す自分を明確にイメージすること、また、感謝の気持ちを常に忘れず、何ごとも楽しむ。ポジティブな姿勢はそういった心がけから生まれる。
すべてを可能にできるかどうかは、皆さんの日々の決意次第だ」と学生にメッセージを送られました。

第16回 衆議院議員 小泉進次郎氏講演

2011年6月27日

小泉進次郎氏

小泉進次郎氏

衆議院議員 小泉進次郎氏を講師に迎え、第16回国際学部連続講演会を6月27日(月)に開催しました。学生ら約600名の参加がありました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「3.11後の日本」と題した講演で小泉氏は、自助自律の社会を目指したいと考えていることや、東日本大震災の被災地を訪れた話を披露し、「みなさんには阪神淡路大震災の被害にあった地域として東北を支援してほしい。現地にもぜひ一度足を運んでほしい。」と述べられました。

また、学生とのディスカッションも行われ、小泉氏は自身の大学生活を振り返り「大学時代にできた仲間は一生もの。みなさんも大学時代に本当の仲間を築いてほしい」と述べ、アメリカの大学院で学んだ際に「自分よりも頑張っている人がたくさんいることを学んだ。どんなに苦しいときにも、必ず自分以上に頑張っている人がいることを思い出し、頑張ってきた。みなさんにも大学時代にしかできないことを精一杯やってほしい。」と学生にメッセージを送られました。

第15回 元 富士ゼロックス 会長 小林陽太郎氏講演

2011年5月24日

小林陽太郎氏

小林陽太郎氏

元 富士ゼロックス会長 小林陽太郎氏を講師に迎え、第15回国際学部連続講演会を5月24日(火)に開催しました。学生ら約170名の参加がありました。なお、この講演会は経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「人間的魅力をつくろう」と題した講演で小林氏は、日本の学生や若手社員は内向きだと言われているが、ITだけに頼るのではなく、海外に出るリスクを負った上で1レベル・2レベル上がった役割を世界という舞台で果たしていくべきだ、という考えを述べられました。

また、学生とのディスカッションも行われ、自分の世界から思い切って出て行くという気持ちを持って、社会でも活躍してほしい、と学生にメッセージを送られました。

第14回 森喜朗元首相講演

2011年5月9日

森喜朗元首相

森喜朗元首相

森喜朗元首相を講師に迎え、第14回国際学部連続講演会を5月9日(月)に開催しました。学生ら約200名の参加がありました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「楽苦美(ラグビー)人生」と題した講演で森元首相は、文明と文化のバランスを取ることが大事であるという考えを述べられました。

また、学生とのディスカッションも行われ、どこに転がるか分からないラグビーボールを人生にたとえ、常に大きな目標を遠くに置き、努力を続ければ必ず結果がついてくる、と学生にメッセージを送られました。

講演会終了後には、関西学院大学および高等部のラグビー部員との交流の場を持ち、選手を激励されました。

第13回 作家 石川好氏講演

2011年4月20日

石川好氏

石川好氏

作家の石川好氏を講師に迎え、第13回国際学部連続講演会を4月20日(水)に開催しました。学生ら約50名の参加がありました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「日本が輝くとき」と題した講演で石川氏は、これからの高齢化社会、また震災を受けた日本が再度輝きを放つときであるという考えを述べられました。

また、学生とのディスカッションも行われ、震災の援助が100ヶ国以上の国々から寄せられたことを例にあげ、アメリカやヨーロッパ・中国といった大国だけではなく、世界のあらゆる国との交流を視野に入れなければ国際化とはいえない、と学生にメッセージを送られました。