2016.12.07.
西宮市長 今村岳司 氏が講演

2016年11月30日(水)に開催された第72回国際学部連続講演会では、西宮市長 今村岳司氏に「自治体経営~西宮市の場合~」と題してご講演いただき、200名を超える学生が参加しました。(司会:国際学部 木本圭一教授)

今村氏は、市長の仕事を、サッカーで例えれば監督、企業で例えれば経営者である、と説明を始められました。市長は物を作ったり、政策の判断をしたりするわけではないので、それらが出来る職員を適切に配置する人事が重要な仕事であること、また市長は、社長の経営方針に賛同する社員を採用するベンチャー企業の社長とは違い、歴史のある市制の中で4年という任期のある「中継ぎ投手」であることを理解し、4年後にその自治体をあるべき場所に導くことが仕事であることを詳しく説明されました。

そして、自治体ごとに状況が違う中で、西宮市の市長として、西宮がどのような歴史を持つまちで、今後どのようなまちにしていきたいのかを考えて伝えることがもうひとつの重要な仕事であることを、歴史や現状を具体的に示しながら説明されました。特に、1963年に西宮市が出した「文教住宅都市宣言」は、当時工業開発に日本中が盛り上がっていた中で、西宮市は工業都市ではなく住宅地を目指すことを明確にした重要なできごとでした。1995年の阪神淡路大震災被災により、その後10年余りにわたり復興優先の施策を避けられませんでしたが、復興施策が落ち着き、文化・スポーツ・教育等の分野の政策見直しを進めているとのことでした。

参加者は、市長の仕事、市制、また自分たちが学ぶキャンパスのある西宮市について、熱心に今村氏のお話をきき、理解を深めた様子でした。

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