2015.06.19.
シスメックス株式会社 代表取締役会長兼社長 家次 恒 氏が講演

家次 恒 氏

家次 恒 氏

6月8日(月)、シスメックス株式会社 代表取締役会長兼社長 家次 恒氏を講師としてお迎えし、第64回国際学部連続講演会を開催しました。約130名の学生・一般の方々が参加しました。なお、この講演会は、グローバル人材育成推進事業の一環として、関西学院大学産業研究所の協力を得て実施いたしました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「グローバル時代に若者に期待すること」と題した講演の中で、家次氏は、まず、神戸を活動拠点として、医療機器分野でグローバル展開をしているシスメックス株式会社の経営の歴史についてご説明されました。グローバル展開において、同社が、1989年ベルリンの壁崩壊、1990年代のIT革命、2003年のゲノム解読、IPS細胞の発見等、時代の流れ、社会・医療環境の変化に伴って、積極的に海外に事業展開を進め、着実に成長を続けてきた実績を紹介されました。ライフサイエンスの劇的な変化に、企業がどう対応していくかが鍵であり、環境の変化に応じた戦略が必要だと強調されました。

また、これからの医療環境についてもお話されました。先進国では高齢化や医療ニーズの多様化、新興国では人口の増加や医療インフラの整備が急速に進み、病気の予防や治療における検査の重要性が高まり、世界中で検査市場が拡大していくことが予想され、今後は、一人ひとりに合ったオーダーメイド医療の実現が求められていること等をお話されました。

さらに、グローバルな視点、外から日本をみること、違いを認め受け入れる重要性等をお話され、学生に期待する事として、次の3つを挙げられました。(1)Face to Face~積極的に関わり人脈を持つ、(2)情報に頼らない~好奇心を持って自分の目で見て考える、(3)外国語~コミュニケーション能力を高め自ら発信する。結論として、自分はどうなりたいか、何をしたいか、という志(目標)をしっかり持つことを強調され、「意あらば通ず Where there is the vision & the will, there is a way.」というメッセージを学生達に残されました。

講演会後半は、家次氏と学生とのディスカッションおよびフロアーとの質疑応答が行われました。グローバル企業の経営者として意識していることは何か、社員に人として大事にしてほしいことは何か、女性や留学生の雇用について、同社のグローバル人材育成への取り組み、企業業績を高めるため心がけていること、戦後の急成長をリードしてきた秘訣等、特に経営戦略に関する質問が寄せられました。

講演会終了後、学生達から、「神戸からメイドインジャパンを発信し、グローバルマーケットを開拓していることに非常に関心をもった」、「経営戦略を学んでいるため、社会、顧客、従業員に対してどのようなアプローチをとっているのか興味をひかれた」等、多数の感想がありました。

【ポスター】国際学部連続講演会20150608_シスメックス株式会社代表取締役会長兼社長 PDFファイル   [ 256.70KB ]PDFリンク

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