2013.11.29.
シティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役会長 田中達郎氏が講演
第47回国際学部連続講演会は、シティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役会長田中達郎氏を講師にお迎えし、11月14日(木)に開催されました(協力:関西学院大学産業研究所)。今回の講演会には、学生・教員・一般参加者約130名が参加しました。なお、本講演会はグローバル人材育成推進事業の特別講演会として、経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)
演題は、「今求められるグローバル人材」でした。最近、話題になっている「グローバル人材」について、田中氏は、これまでのビジネスマンとしてのご経験から、グローバル化の流れのなかで、これからどのような人材が求められるのかについてお話をされました。田中氏は、「まず、社会やマーケットから『求められる人材』、『選ばれる人材』になることが大切です。明るさ、責任感が強い、誠実であるといった人間性や人間力が、選ばれる人材の基本になります。」と述べられました。次に、企業が求める人材とは何かについて、「1.先が読める、場が読めるといった企業人にとって、今、何が求められているのかということに感度・感性が高いこと。2.上司・部下とのコミュニケーション能力が高く、人に強い人であること。」と2つのポイントを挙げられました。そして、世界が一体となり、オープン化されているグローバル化の流れのなかで、グローバル人材になるには、「1.コミュニケーションの手段として、英語能力が高いこと、2.文化の多様性を認めることができるカルチュアル・バイリンガルであること、3.政治、経済、外交、文化・社会等、幅広い勉強をすること、4.ロジカルに考えることができること、が必要である。」とお話ししてくださいました。
最後に、田中氏は、「世の中は、思い通りにいかない。その中で、自分で様々な決断と選択をし、相手から選択され、失敗を繰り返しながら生きるのが人生だとすれば、そういうものに対する耐性を強くしていくことが必要です。そのために、様々な勉強をすること、幅広い経験を積むこと、いろいろな壁を作らず、実行すること、自分で考えて、悩んで、結論を出すこと、常に自分は、こういうことをしていきたいのだという夢を追いかけていくことが大切です。人生を生き生きと生きるために、ポジティブに考えて行動し、常に自分らしさを作りながら、これから様々なことに挑戦していってください。」と学生の皆さんにメッセージをくださいました。
講演会後半は、田中氏と学生とのディスカッションおよびフロアーとの質疑応答が行われました。「金融リテラシー」、「中国のシャドーバンキング」、「アメリカのデフォルト危機について」、「日本と欧米企業の違い」「日本企業の強みは何か」などの金融や企業に関する質問をはじめ、「グローバル人材に必要な英語力」、「グローバル人材を育成するための大学教育改革について」、「勉強、経験の積み方」「感性の磨き方」など、グローバル人材になるためにどのような努力が求められているかについても多くの質問が寄せられました。
講演会終了後、学生からは、「これから社会に求められる人材、グローバル人材になるために、チャレンジ精神や学習意欲が湧いた。」など、多くの感想があり、田中氏のメッセージが多くの学生たちに響いた大変有意義な講演会となりました。
【ポスター】国際学部連続講演会2013/11/14シティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役会長田中達郎氏 PDFファイル [ 220.13KB ]PDFリンク