栗田ゼミの学生がチュラロンコーン大学の学生に福祉ツアーを提供

[ 編集者:経済学部・経済学研究科       2019年6月14日   更新  ]

 5月22日にタイの東大とも呼ばれるチュラロンコーン大学の学生13名が来日し、栗田ゼミと国際学部の志甫ゼミの教員・学生でお出迎えしました。栗田ゼミからは17名の学生が参加し、Smilocal活動の障がい者介護班でいつもお世話になっているカウンターパート様を巡る福祉ツアーを開催しました。

栗田ゼミ①

 「タイ」という国名をきけば、象や仏教などのイメージがあると思います。そんな楽しそうなイメージがある中進国タイもまた、少子高齢化問題はとても深刻です。タイでは経済成長率は日本ほど悪くないにせよ、近年低下してきています。一方でタイでは日本の生活保護のような社会保障の仕組みはほとんど存在しません。加えて、タイの多くの世帯は未だに非課税であり、社会保障に充てる財源不足などの課題は日本よりもタイの方が深刻です。まだまだ国内の格差もひどく、貧しい層もいる中で、成長率が下がり、社会保障費に充てるお金は少なく、少子高齢化に突入しつつあるのが現在のタイといえるでしょう。
 明らかに20年、30年後はタイの福祉問題はもっと深刻になると思われますが、20年、30年後には今回訪問していただいたチュラロンコーン大学の学生さんたちはタイの国を背負って立つような存在になると思います。そんな方々に、少子高齢化が急速に進んでいる我が国日本の福祉状況をみていただき、先端技術や逆に日本の中でも高度経済成長に取り残された地域を見ていただき、感じ、少しでも何かをタイに持って帰ってもらおうと思い、今回のツアーを企画しました。

栗田ゼミ②

 まず初めに、本校の梅田キャンパスにてオープニングセレモニーを開催しました。2、3人で1組となるようにタイ人の学生と日本人学生でペア決めをし、顔合わせを行いました。オープニングセレモニーはもちろん、タイ人の学生とは英語でやり取りをします。カウンターパート様を訪問する際もペア同士で通訳をしました。

栗田ゼミ③

 1つ目のカウンターパート様は特別養護老人ホーム「ゆめパラティース」様を訪問させていただきました。こちらの施設は利用者様を介護するマシーンやAI、遠隔操作型アンドロイドを導入している最先端の施設です。4つのグループに分かれ、施設内をスタッフの方々にご案内していただきました。喋る遠隔操作型アンドロイドやAIの技術にはタイの学生様だけでなく、日本人学生も興味津々となり、魅了されていました。

栗田ゼミ④

 2つ目は大阪市西成区で訪問介護を行っている「プラス・ワン・ケアネット」の久々成様に大阪の西成地区を巡るツアーを開催していただきました。大阪市西成区は高度経済成長期に労働者の町として栄えましたが、近年では帰省する故郷を失ってしまった労働者の方々がたくさん住んでいらっしゃいます。彼らもまた高齢化しており、深刻な社会問題になっています。西成区内の公園にはたくさんのホームレスの方々が住んでおり、ドヤと呼ばれる超格安の住居が沢山あったのが印象的でした。近年では、このドヤを改装して外国人旅行客向けにホテルを営業するところも増えています。
 町中ではもちろん各ペア同士で通訳を行ってもらいましたが、慣れない内容の通訳は本当に難しかったです。でもペアの学生に自分が内容を伝えられなかったらタイ人の学生にとって何のためのツアーなのかわかりません。「喋れない」なんて言えない状況、「喋るしかない」状況があったことで、一人ひとりが必死になって英語でコミュニケーションを取りました。大変だったけれど、私たちにとってもよい勉強になりました。

栗田ゼミ⑤

 そして、その夜は西成区内の九々成様のおすすめの居酒屋で懇親会を行いました。プロジェクターでツアー中に撮影していただいた写真を投影し、全員に一言ずつその日の感想を話していただきました。中には出逢えたことの喜びとたった1日しか一緒に過ごせなかった寂しさから涙してしまう学生も。タイ人の学生も「今日のツアーは最高だった」と話してくれました。

 私たち栗田ゼミ7期生メンバーは、8月にタイを訪問し、チュラロンコーン大学の学生とバンコクで交流会を開催する予定です。次はタイで再会できることを楽しみに日々頑張っていきたいと思います。