フィールドワーク「東京ツーリズム」-外国人観光客と東京のホスピタリティについて-(中川ゼミ)

[ 編集者:経済学部・経済学研究科      2017年2月16日   更新  ]

 東京に行くのも初めて、フィールドワークをするのも初めてという学生7名(うち1名は2日目に合流)と、東京ツーリズムを調べるために東京に向かった。ただし、全員で行動するのではなく、ポイントポイントで集合し、その前後の歩み、気づきなどを共有する。最初の現地集合は12月10日11時東京駅「動輪広場」(丸の内側)であった。2名が時間通りに到着したが、4名は東京駅でしばらく迷ったあと約15分間遅れでやってきた。ただし、東京駅までは前日からの夜行バス組と飛行機組に分かれて移動してきた。教員は早朝の新幹線である。それぞれが違うルートで行動すると観察範囲も広くなる。バス移動した1名は土曜日深夜発の便で到着したが、実質的には日曜日午前中のみのフィールドワーク参加となった。
 
 最初の集合の後、東京駅で約1時間程度3つのグループに分かれてフィールドワークし、すぐにミーティングを行った。東京駅の外国人観光客と外国人観光客に提供されている情報や資料の収集を行った。その後は、12時過ぎから3グループで違ったルートを辿りながら、ホテルのある新大久保を目指すことにした。「英語表示しか理解できない外国人観光客」になったつもりで、新大久保を目指すことにしたが、このチャンスを生かして、課題を丁寧に実施したグループは残念ながらいなかった。ここで与えたフィールドワークのポイントは、1)新大久保までは途中下車しながら行くこと、2)それぞれの途中下車した駅付近で、外国人観光客に関する情報収集を課題とし、3)交番、観光案内書、インフォメーションなどでは簡単な情報収集のための「聞き合わせ」(ミニインタビュー)を行うこととした。15時には新大久保のホテル・ハナビでミーティングを行う予定でグループに分かれた。

 ホテル・ハナビにはそれぞれのグループが時間までに無事到着した。新大久保までのルートを確認し、収集した情報を確認した。ミーティングの後は、15:30からホテル周辺の新大久保駅から大久保駅をそれぞれフィールドワークとして歩いた。この地域は東京の外国籍住民の集住地域の一つである。新大久保付近はコリアンが多いが、大久保駅付近は様々なエスニックグループが入り乱れている。また、大通りから一筋入るとこの地域の暮らしが観察できることなどを確認した。17時に再びホテルに集合して、ミーティング3回目、学生たちはどうもにぎやかな大通りの商店などに気を取られていて、なかなかフィールドワークの仕方が分からない様子。約40分間のミーティングでこの日の反省会も行い、この日のプログラムは17時40分ころに終了した。その後は自由時間とし、学生たちは休憩の後、夕食へ。

 教員は、宿泊が浅草であったために、浅草に移動した。11日日曜日は9:30浅草の観光文化センターで集合する予定だったが、学生から連絡があり、体調不良の学生が1名いたために、集合を変更し10時15分としたが、10時20分過ぎに集まった。浅草周辺でフィールドワークを開始した。浅草駅から浅草寺まで、また浅草寺周辺を12時までフィールドワークした。ようやく浅草に来て、大通りから路地に入って町の暮らしを観察することを始める学生が出てきた。12時にはミーティングを行い、浅草周辺の外国人観光客関連情報を確認した。この観光文化センターも情報発信の拠点である。12月最終の授業での発表の準備について懇談した。参加学生全員が、ゼミでのポスター発表を希望した。12時40分にプログラムを終了し、浅草観光文化センターで解散。その後は、午後の時間を各自で過ごして大阪方面へそれぞれ帰宅することにした。

 収集した情報については、駅、ターミナル、公共施設などの多言語表示が多く、外国人観光客に対する多言語での現実的な対応についてのインタビュー、浅草寺門前の仲見世での接客の観察、周辺での多言語の「禁止」表示などの観察であった。

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