留学中の学生インタビュー 御子柴 嵩さん

[ 編集者:経済学部・経済学研究科       2011年4月20日   更新  ]

友人と食事を楽しむ御子柴さん(写真右から2人目)


   御子柴 嵩
   (ミコシバ タカシ)   
   (経済学部3年生)
   
 【留学先】 
  バーサ大学(フィンランド)
 【プログラム】
  交換留学
 (2010年8月末~2011年6月初旬)

留学中の喜怒哀楽や困ったことは?

「喜」やはり震災の折、現地の方から温かいご支援があったこと。たったの10日で1万ユーロもの支援が集まった。バーサの方々にあらためて感謝。「怒」留学に出る2日前に飛行機のチケットを手配した会社が倒産していたことが判明。失った金額以上に、騙されたことに腹が立った。「哀」 バーサに無事について、生涯初のルームメイトはイタリア人ですごくいいやつ。彼が国に帰る時、もう明日からは「やぁミコ(留学先でのあだ名)、調子どう?」と聞けなくなるかと考えると、ものすごく哀しかった。「楽」、、、と思っていたら、そのイタリア人は奨学金をもらい修士論文を書くためだけにバーサに戻ってきた。「ミコ、お金もらって、ちゃっかりバーサに帰ってきちゃった」とニコニコしていた。また会えたのがすごく嬉しかった。「困」フィンランド人は質問には、ズバッと的確に答える民族。でもたまに的確過ぎることもある。ある日、スーパーで「トイレはありますか?」と質問すると「あります。」とだけズバッと答えてくれた。フィンランドでは、トイレに行きたければ、「トイレはどこにありますか?」と聞いたほうがよさそう。

留学先でできた友人とどのようなコミュニケーションをとっていますか?

アイススイミングを楽しむ御子柴さん

国が違えば文化や考え方はもちろん、住んでいる社会のシステムが違う。それをお互いに話すだけで話題にこと欠くことはまずない。学生同士お互いの将来について話したりするのは、日本とはまた違った価値観に出会えとても面白い。それも、お酒が入るとまた格別だ。みんな楽しいことやパーティーが大好きなので、自分の国の料理を作っては友達を招待したり、みんなでわざと変な格好(たとえば女性は男装、男性は女装)をしてバーやクラブに繰り出してバカ騒ぎをする。そこで起こった面白おかしいことを次のパーティーで話のネタにする。そしてヨーロッパ人の特に男性が何よりも盛り上がるのは、やはりみんなでサッカーをすること。やるときはみんな本気。そして忘れてはいけないのがフィンランド発祥のサウナにみんなで入ることだ。どれもこれもイベントの企画は基本的にフェイスブックとメールで行われるので、こまめにチェックするといい。

1週間の生活を簡単に教えてください。

週末は友人とのパーティーがほとんどでたまに旅行。平日はいつも同じような生活。朝は8時から授業があるときもある。朝食はシリアルとフルーツなどで簡単に済ませ、自転車で大学へ向かう。基本的に日中は大学で授業や自習をして過ごすので、平日のお昼御飯は大学でとる。学生料金だと一食3ユーロもあればお腹いっぱい。サラダーバー込みの料金なので、身体にうれしい。必要があれば夕飯の買い出し。木曜日から日曜にかけて毎週セールがあるのでチラシ片手にまとめ買い。バーサでの学生の足は自転車。坂がきつくないのでどこへでもスイスイ行けるし、湖畔の林など豊かな自然の中を走るのはサイクリング気分。夕飯は自炊。夜は誰かのパーティーに呼ばれることも。大抵はメールやフェイスブックをチェックし、このときに週末の予定を立てる。

留学をするために大切な準備は?

書くのと読むのに必要な語学力はもちろんだけれども、やはり日本人として現地でできる何かを最低1つは用意しておくこと(私の場合は魚をさばいて、そこから寿司が作れること)。そして旅行でもなんでも、日本ではできないこの留学中にしかできないことをたくさん計画すること。海外にいると友人と必ず文化の話になるし、寿司なんかは外国人の間でも人気なので作れるととても喜ばれる。日本から遠く離れて勉強が忙しくなってくると、気分も滅入りさびしくもなるだろう。そんな中で、自分が立てた計画をひとつまたひとつと達成していくのは、自分の留学生活に潤いを与え、留学をより実りのあるものにしてくれると思う。

留学で得たものは?帰国後は、その経験をどういかしたいですか?

犬ぞりを楽しむ御子柴さん

「自分を大切にすること」「日本ではできない様々な経験」「新しい価値観」の3つだと思う。
「自分を大切にすること」自分の健康はもちろんのこと、自分の考えや意見も大事にし、時にはいい意味で少しくらいわがままになるべきで、そして様々なことに自らを挑戦させ成長させる機会を積極的に持つべきだという意識が芽生えた。
「日本ではできない様々な経験」日本とは全く違う環境で、外国人ばかりに囲まれることは、非日常が日常になるということ。日々の喜怒哀楽に、少しずつ変わっていく自分がいることに気づかされた。
「新しい価値観」ヨーロッパと日本とでは全く違う考えやシステムがあって、お互いにまだまだ学べるところがあり、その違いをお互いに認め会い尊重すべきだということを留学生との日々のやりとりの中で学んだ。

月並みではあるが、やはりヨーロッパと日本とをつなぐ組織や仕事などにつければ最高だと思う。そして日本のワーク&ライフバランスに対する意識をもっと高めていけるようにしたい。ここバーサでヨーロッパ各国からの学生とともに過ごしていると、欧州連合EUは真にひとつとなる日が間違いなく来るなということを感じる。自分の母語、祖国同士の関係や歴史など関係なくみんなで泣いたり笑ったりしているのを見ると、彼らの未来は明るいように感じる。そんなEUと日本がもっと深い絆で結ばれたら素敵だと思う。そして、仕事時間と休暇の制度や社会福祉システムなど、ワーク&ライフバランスにかかわること、日本がヨーロッパからまだまだ学ばなくてはいけないことを通じて、少しでも日本を明るくする役に立てたらと思う。