2012.09.28.
【栗田ゼミ】フィールド調査から学ぶ開発経済学とカンボジアの現状(研究演習Ⅰ)

プログラム中、もっとも印象に残った出来事は何ですか。

調査1

◆カンボジアに行った最大の目的でもある農村調査です。テレビや映画で観ていた光景を、自分の目で実際に見て、思うことがたくさんありました。うまく言葉できないですが、特に印象に残っているのは、子どもたちのことです。調査では4つの村にいきました。村によって貧困差があり、学校に行きたくても行けない子ども、働いている子どももたくさんいました。調査したある家で、学校に行くことができない女の子と話をしました。「学校に行きたい。日本語を勉強したい。日本について勉強したい」と言われて、私は何を言ってあげればいいのかも分からず、英語でうまく自分の気持ちを伝えることもできませんでした。そんな自分に、そして自分の力ではどうすることもできないという無力さに、腹が立ちました。それでも、カンボジアの子どもたちはいつも笑顔でした。その笑顔に調査中は何度も助けられました。その女の子に、日本のお土産であげた折紙で鶴を作ってあげると、とても喜んでくれて、何度も「もっと作ってほしい!」と言われて、本当に嬉しかった。他の家では、女の子の似顔絵を描いたり、日本語で「ありがとう」と書いて意味を教えたりしてあげると、その子は照れながらも喜んでくれました。

お別れのときには、「ありがとう」と何度も言いながら抱きしめてくれて、私は泣きそうになりました。言葉なしに、コミュニケーションをとることには限界がありますが、言葉がなくても、子どもたちとわずかでも触れ合うことができ、こんな私でも、子どもたちを喜ばせることができて、本当に嬉しかったです。子どもたちの笑顔は、絶対に忘れません。そして、来年の夏休みに、必ずまたカンボジアに行こうと思いました。(ゆかこ/さとこ)

移動

◆カンボジアのシェムリアップで街を歩いたことです。栗田先生から「みんな1人で街に出て街の空気や音、匂いなどを感じてきなさい」というミッションを受けました。最初は1人で過ごすということが寂しくて怖くて乗り気ではありませんでした。が、マーケットで現地の人の生活を見ながら、観光客向けの店の店員さんとお話をしたりすることは、ハマってしまいそうなくらいの良い経験でした。一番感じたことは、現地の方の私に対する優しさです。知らない外国人に対して笑顔で優しくしてくれ、「気をつけて帰ってね」とお母さんのように感じました。1人で街に出るということが苦手な私にとって新たな良い経験ができました。私の夢の1つに外国へ一人旅へいくことが追加されました。(のぞみ)

◆カンボジアの学生が非常に真面目だった点が、特に印象的だった。初めて顔合わせをして、グループごとに農村調査で使用する調査票の説明をした際も、既に調査票を一通り読んでいて、説明がとてもスムーズに行うことができました。また、集中力が高く、私たちが休憩をとっている時間も、調査票を見たり、他のメンバーと話し合ったりしていて、私たちの調査に協力してくれているという嬉しさと、自分もしっかりしなければならないという良い意味での危機感も感じました。また、農村での調査では、クメール語と英語を使って私達と村人の仲介役を果たしてくれました。約1時間半の調査中、一度も筆を置かずに調査をしてくれて本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。(ゆっきー)

こどもたち

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