2024.07.25.
【原田ゼミ】名古屋合宿の報告
西田光輝
はじめに
7月13~14日、名古屋市で一泊二日のゼミ合宿を行なった。名古屋大学の福澤直樹教授のゼミとの合同ゼミ・合同コンパ、そして貨幣・浮世絵ミュージアムでの調査である。
初日、先にゼミ生だけで名古屋まで行って名古屋大学のキャンパスを歩いて回り、名古屋大学内の有名なジェンダー・リサーチ・ライブラリ(GRL)に併設されているCAFÉ BLANC(カフェブラン)を訪れた。読書や勉強、会話も可能なここで、ゼミ生同士で合同ゼミについて打ち合わせた。そのあと原田先生と落ち合って最終調整をして、全員で会場の経済学部棟に行って、合同ゼミに臨んだ。
初日、先にゼミ生だけで名古屋まで行って名古屋大学のキャンパスを歩いて回り、名古屋大学内の有名なジェンダー・リサーチ・ライブラリ(GRL)に併設されているCAFÉ BLANC(カフェブラン)を訪れた。読書や勉強、会話も可能なここで、ゼミ生同士で合同ゼミについて打ち合わせた。そのあと原田先生と落ち合って最終調整をして、全員で会場の経済学部棟に行って、合同ゼミに臨んだ。

名古屋大学経済学部の校舎の入り口で
1 名古屋大学での福澤ゼミとの合同ゼミと合同コンパ
合同ゼミ
まず原田ゼミから、アダム・スミスの『道徳感情論』(1759年)と『国富論』(1776年)およびカール・マルクスの『資本論』第1巻(1867年)のそれぞれ初版本(関学図書館所蔵)を閲覧して考察したことを3つに分けて報告した。報告タイトルは「社会・経済思想史の古典の初版本を読む――アダム・スミスとカール・マルクス」である。
第1章(川嶋)はアダム・スミス『道徳感情論』での「公正な観察者」、「自愛心」、「富、名誉、出世を求める競争」について、第2章(本多)がアダム・スミス『国富論』での「年々の労働」、「自然価格」、「見えない手に導かれて」について、第3章(井上)はカール・マルクス『資本論』の「商品の分析」、「可変資本」、「剰余価値」について、論じた。
第1章(川嶋)はアダム・スミス『道徳感情論』での「公正な観察者」、「自愛心」、「富、名誉、出世を求める競争」について、第2章(本多)がアダム・スミス『国富論』での「年々の労働」、「自然価格」、「見えない手に導かれて」について、第3章(井上)はカール・マルクス『資本論』の「商品の分析」、「可変資本」、「剰余価値」について、論じた。

トップバッター川嶋の報告を聴かれている福澤教授
西洋経済史の福澤ゼミは、片岡遥輝さんによる「17世紀オランダの脆弱性と衰退要因の検証」と小林陽介さんによる「スペインの没落と植民地経営の失敗」という2つの報告がなされた。
原田ゼミではそれについて充分に予習ができていなかったが、資料が見やすく、それぞれのテーマに関する複数の研究を吟味した優れたものだったので、学ぶべきところが多かった。お2人は報告を英語にして、この夏にドイツでの国際インゼミで発表されるという。大いに刺激を受け取り、貴重な良い時間を過ごすことができた。
原田ゼミではそれについて充分に予習ができていなかったが、資料が見やすく、それぞれのテーマに関する複数の研究を吟味した優れたものだったので、学ぶべきところが多かった。お2人は報告を英語にして、この夏にドイツでの国際インゼミで発表されるという。大いに刺激を受け取り、貴重な良い時間を過ごすことができた。

オランダ経済史についての片岡さんの報告
合同コンパ
合同ゼミのあと、名古屋大学から地下鉄で少し行った塩釜口駅のお好み焼き・もんじゃ焼きの「鉄板焼ぱせポン」にて、食べ飲み放題で合同コンパを行なった。
福澤ゼミの方々とも会話で盛り上がり、大学で勉強している研究内容だけでなく、プライベートの話や関西と名古屋の違い、名古屋大学の内状なども知ることができて、楽しくかつ有意義な時間を過ごすことができた。
福澤ゼミの方々とも会話で盛り上がり、大学で勉強している研究内容だけでなく、プライベートの話や関西と名古屋の違い、名古屋大学の内状なども知ることができて、楽しくかつ有意義な時間を過ごすことができた。

安堵感とともに合同コンパ
2 貨幣・浮世絵ミュージアムへの訪問
あくる日、経済の歴史に関する調査として、三菱UFJ銀行名古屋支店――かつての東海銀行本店――にある「貨幣・浮世絵ミュージアム」(旧貨幣資料館)に行った。
まずビデオで貨幣の歴史や広重の東海道五十三次についての説明を受けたのち、これまでの日本や世界の貨幣を観覧した。そこには膨大な量の貨幣が過去から現在に至るまで展示されていたが、それのみならず、貨幣に携わった人々についての資料も豊富にあり、貨幣の仕組みについて理解を深めることができた。
また、歌川広重の東海道五十三次についても東海道の宿場を中心としたオリジナル版画が数多くあり、江戸時代のそれぞれの土地の習俗をより知ることができる機会をもてた。
個人的にであるが、ここで得た知識はアルバイトでやっている学習塾の授業でも使えそうで嬉しい。
まずビデオで貨幣の歴史や広重の東海道五十三次についての説明を受けたのち、これまでの日本や世界の貨幣を観覧した。そこには膨大な量の貨幣が過去から現在に至るまで展示されていたが、それのみならず、貨幣に携わった人々についての資料も豊富にあり、貨幣の仕組みについて理解を深めることができた。
また、歌川広重の東海道五十三次についても東海道の宿場を中心としたオリジナル版画が数多くあり、江戸時代のそれぞれの土地の習俗をより知ることができる機会をもてた。
個人的にであるが、ここで得た知識はアルバイトでやっている学習塾の授業でも使えそうで嬉しい。

スミスやマルクスの時代の貨幣もあった
まとめ
今回の名古屋大学福澤ゼミとの合同ゼミで、自分たちに足りなかった点や新たな発見などたくさんの経験を得ることができた。自分たちが取り組んできた以外の歴史系経済分野に触れる機会になり、これを次のステップにつなげられたらと思う。
最後に、この名古屋合宿のために様々な準備をしてくださり、本番でも貴重な時間を費やしてくださった福澤直樹先生と福澤ゼミの皆様にお礼申し上げたい。