2011.11.16.
【前田ゼミ】甲東環境活動作品展で研究成果を報告
前田ゼミ(研究演習Ⅰ)では「地域政策」をメインテーマとし、ゼミが数グループに分かれて研究を進めている。現在は、12月に予定している最終報告会(於:宝塚市男女共同参画センター)に向けて、それぞれのグループが最も関心のあるテーマを見つけ研究を進めている。
このたび、「西宮市のゴミ問題」をテーマに研究を進めるグループが、中間報告として、甲東環境活動作品展で報告を行いました。この作品展は、小学生からお年寄りまでの地域の方々が対象。研究内容をより分りやすく発表することが求められました。
発表するグループの代表は甲山 敬悟(こうざん けいご)さん(経3)で、そのサポート役の湯浅 美穂(ゆあさ みほ)さん(経3)です。代表の甲山さんの中間報告会までのルポをお届けします。
地域環境活動を研究するにあたり、「水質汚染」「地域の緑化政策」など、さまざまなテーマがある中、私がなぜ「ゴミ袋」を研究テーマにしたのか。それは、西宮市民である私自身が、小さなころから持っていた「他の市や地域では“半透明ゴミ袋”や“指定ゴミ袋”の使用を推奨しているのに、西宮市は未だに何も規制がないのだろう」という疑問が発端です。
ただ、“半透明ゴミ袋”や“指定ゴミ袋”にすることだけで、本当にゴミが減少するのだろうか…これは最近感じる第2の疑問です。
調べていく中で、生活系のゴミ排出量が少ない地域は、ゴミ袋指定制を採用していることが多いということがわかりました。
西宮市にその結果を報告し「ゴミ袋指定制を採用しない理由」を質問したところ、「ゴミ袋指定制を採用するより先に、ゴミ分別をさらに意識付けることの方が先決」という回答がありました。
では、西宮市は、ゴミ分別を市民に意識付けるために、何か特別な活動をしているのか…
実際、西宮市は、市のホームページで分別を促すのみで、その他には特に何も実施していないようでした。
私達のグループはその後、関学西宮上ケ原キャンパスの地区を管轄している甲東エココミュニティ会議(行政主体ではない地域の団体)への取材、ゴミ収集業者への取材も行いました。
甲東地域は、関学のほか神戸女学院大もあり、多くの学生が居住する地区です。甲東エココミュニティ会議の意見としては「この地域でゴミの分別を促すのは難しいのではないのか、透明のゴミ袋にすることで少しでも意識が変わるのではないか」と西宮市とは意見が異なりました。
また、ゴミ収集業者の意見は「学生ワンルームマンションからのゴミの排出量の多さや、ゴミの質(分別ができているかどうか)もとても悪い」というものでした。
上記の内容を中間研究結果として報告しました。今後、私達のグループは「学生の生活系ゴミ排出量への意識調査」を甲東地域に住む学生に実施。どうすれば、学生達がより分別しやすく、また、ゴミ排出量への関心を持てるかなどを調べています。これらの最終の結果は、12月にある最終報告会に出そうと現在も研究を進めています。