2019.06.04.
EUフィールドスタディー 吉本 茉佑子(よしもと まゆこ)さん

吉本 茉佑子 (よしもと まゆこ)

【参加地】
 ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス

プログラムへの参加動機

夏休みは留学などで海外に行きたいなあとぼやっと考えていたところ、たまたまこのEUフィールドスタディーの張り紙を見つけ、説明会に行きました。EUの機関や企業などを視察し、EUの動向や経済政策等を実践的に学べるということに魅力を感じ、参加を決めました。

研修先での様子

(左上)BMW     (右上)ステッドラーの最初の鉛筆     (下)バイオリン工房

(左上)BMW     (右上)ステッドラーの最初の鉛筆     (下)バイオリン工房

EUフィールドスタディーではドイツ、オランダ、ベルギー、フランスの4か国を訪問しました。
〈ドイツ〉
1日目:夕方にニュルンベルクに到着し、この日は町を観光して終わりました。
2日目:電車でミュンヘンへ移動し、BMWの博物館や工場を見学しました。工場見学ツアーでは2時間ほどかけて、プレスや溶接、塗装、インテリアやエンジンの組み立てなど様々な工程をじっくり見ることができました。工程のほとんどが自動化されており、最先端の技術に驚いたのを覚えています。午後はミュンヘンの町を観光し、ヒトラーらが起こしたミュンヘン一揆で銃撃戦となった場所でもあるオデオン広場へも行きました。
3日目:関学の協定校であるエアランゲン・ニュルンベルク大学を訪問し、講義を受けました。その後、エアランゲン・ニュルンベルク大学の学生たちと共に高精密機器メーカーであるシェフラーへ行き、工場を見学しました。BMWの工場では、少し離れた場所からしか作業の様子を見ることができなかったのですが、シェフラーでは至近距離まで近づいて見学することができました。
4日目:ステッドラーへ行きました。現代のように削って使用する鉛筆を最初に作ったのはステッドラーの社の創業者の祖先であるフリードリヒ・ステッドラーであり、その世界最初の鉛筆を作る様子を見せていただきました。その後、現在使用されている鉛筆の生産ライン等も見学しました。午後は、ブーベンロイトのバイオリンなど弦楽器を作る工房を訪問し、目の前で実際にバイオリンやチェロを作る様子を見せていただきました。完成品を見ることはあっても、製造途中の楽器を見る機会はめったにないので貴重な瞬間に立ち会えて感動しました。
5日目:ドイツ最終日でした。午前中は博物館へ行き、ニュルンベルクの産業や商業などの歴史について学ぶことができました。非常に興味深い展示が多く、もっと長い時間滞在したかったです。午後はニュルンベルクの町を観光し、オランダへ移動しました。

〈オランダ〉
6日目:朝少し早起きをしてアムステルダムの町を観光した後、アンネの家へ行きました。日本語の音声ガイドもあったため、より理解を深められました。その後はゴッホ美術館へ行き、多くの絵画を鑑賞しました。
7日目:ヨーロッパ・ヤクルトを訪問し、生産ラインの見学や講義をしていただきました。また、日本では販売されていないヨーロッパ限定のヤクルトライトの試飲もさせていただきました。その後、ロイヤルデルフトの工房を訪れ、絵付け作業などの作業の様子の見学や、講義をしていただきました。デルフトブルーは本当にきれいで美しかったです。
8日目:朝4時に起床して世界最大の花市場へ行きました。午後はチーズ工房を訪問し、ゴーダチーズの製造工程を見学しました。様々な種類のゴーダチーズを試食させていただき、気に入った味のゴーダチーズを購入しました。生まれて初めてゴーダチーズを食べたのですが、とてもおいしく感動しました。

(左)ロイヤルデルフト (右上)花市場 (右下)チーズ工房

ロイヤルデルフト            (上)花市場     (下)チーズ工房

〈ベルギー〉
9日目:欧州委員会、欧州地域委員会、欧州議会の3つのEUの機関を訪問し、それぞれで講義を受けました。イギリスのEU離脱に関するEU関係諸機関の職員の意見や、EUが抱える問題やそれに対する取り組みなど様々なことを聞くことができ、非常に貴重な経験でした。しかし、専門用語など難しい単語が多く、事前にEUに関する勉強をしていたもののまだまだ知識が足りないことや、英語力の足りなさを痛感しました。たくさん資料をいただいたので、それらを読み込んでいこうと思います。
〈フランス〉
10日目:ベルギーからフランスに移動しました。第一次世界大戦の戦没者のお墓を訪れ、その後シャンパンメーカーへ行きました。地下の貯蔵施設は圧巻で、またシャンパンの製造工程に関する解説は非常にわかりやすく興味深いものでした。
11日目:JETROのパリオフィスを訪問し、JETROのスタッフと、みずほ銀行パリ支店のスタッフによる講義を受けました。フランスの経済状況や、日本企業のフランス進出の状況などについて知ることができました。その後、イヴサンローラン美術館や凱旋門、エッフェル塔を訪れパリ観光を楽しみました。
12日目:朝からルーヴル美術館へ行きました。時間の関係もあり全てを見ることはできなかったのですが、ナポレオンの戴冠やミロのヴィーナスなど有名なものを生で見ることができて感動しました。まだまだ見たいものがあるのでいつかもう一度訪れたいです。その後は自由行動となり、ギャラリーラファイエットやパッサージュ・ギャラリー・ヴィヴィエンヌ、ノートルダム大聖堂などへ行き、最後の観光を楽しみました。

(左)欧州委員会    (右)エッフェル塔

欧州委員会                    エッフェル塔

参加する為に必要な準備は?

やはりEUに関する勉強はしっかりしておくべきです。現地では英語で講義を受けるため、できれば英語でEUの勉強をした方がいいと思います。また、訪問する国々の歴史や、簡単な挨拶表現を覚えておくとよいと思います。あとは体力です。毎日2万歩を超えるぐらいたくさん歩いたのですが、体力のない私はすぐ疲れてしまいました。

現地での生活

宿泊先はホテルでした。パリのホテルはシャワーが壊れていたり、夜中に突然電話が鳴り響いたり、勝手にテレビが付いたり、タオルが交換されなかったりと色々大変でしたが、ドイツとオランダとベルギーのホテルは特に問題もなく快適に過ごせました。
食事は、基本的に朝食はホテルで、昼食と夕食は外食でした。私は小食なのであまり食事はとっていませんでしたが、食べたご飯の中では、個人的にドイツのご飯が一番好きでした。
言葉に関していうと、フランスでは英語で話しかけてもフランス語でしか対応してくれない店員が多かったのですが、それ以外の国では英語で大丈夫でした。しかし「ありがとう」と言うときは「Thank you」ではなく、なるべく現地の言葉でお礼の気持ちを伝えるようにしていました。

さいごに(帰国後、経験を生かしてやりたいこと等)

初めてヨーロッパへ行き、それぞれの国の文化や産業、日本企業の国際ビジネス展開、EUの動向など多くのことを学ぶと同時に、自分の力不足を実感しました。EUに関しては訪問した機関で頂いた資料を参考に、知識を深めるとともに日ごろからヨーロッパ情勢に関する記事を読むなど学習を続けていきたいと思います。また、今回訪問した国だけでなく、様々な国の歴史や文化、言語に関する勉強もしていきたいです。

欧州議会での集合写真

欧州議会での集合写真