[ 建築学部 ]教員紹介

谷口真紀
准教授

関学建築の開設と同時に赴任しました。学部教員のうち、建築の専門家でないのはわたしだけです。わたしは言語コミュニケーション文化学の専門家です。無形の建造物である人間文化の架け橋を築いた人物を研究しています。これまで新渡戸稲造(1862-1933)やジーン・シャープ(1928-2018)などの人物研究に取り組んできました。現在はもっぱら、キリスト教奉仕者であり建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)の人物史の研究に専心しています。ヴォーリズが残した図面だけでなく、図面の背後にある彼の思想や信仰のありようを、彼が書き残した英語の文献を手がかりに明らかにしようと奮闘中です。ヴォーリズ研究に加えて、登山とヨガもわたしの大事なライフワークです。
【連絡先】
Maki-Taniguchi(at)kwansei.ac.jp
※ (at) は @ に置き換えて下さい。

専門領域:言語コミュニケーション文化学

言語コミュニケーション文化学は、人間のありかたを探求する土台です。人が内側に築く豊かな世界は、その人がどんな言語を使い、どのようにコミュニケーションを図り、どういった文化を抱えているかに映し出されます。その意味で、言語・コミュニケーション・文化はひとりひとりの人間存在のかなめといえます。どれかひとつに注目するだけでは、誰かを十分に理解しきれません。そこで、異なる領域を横断しながら、人間存在の表現媒体を広く深くとらえ、人の生きざまに迫るのが私にとっての言語コミュニケーション文化学です。

研究テーマ:ヴォーリズ研究

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)は関西学院の西宮キャンパスを設計した建築家です。建築家にとどまらず、伝道者・社会活動家・実業家・教育者の務めも果たしながら、国内外を奔走しました。そうしたヴォーリズの足跡のうち、人物史の観点から、ミッショナリー・アーキテクトとしてのヴォーリズの歩みをたどり、彼の信仰と建築に対する姿勢を明らかにすることを目指しています。わたしが関心をもっているのは、彼が何を成し遂げたのかという実績だけでなく、彼がどのように生きたのかという生きざまです。何より注目するのは、彼が書き残したことばです。彼のことばを手がかりに、彼の建築理念を解明しようとしています。

keywords

ヴォーリズ、ミッショナリー・アーキテクト、ことば

教育目標

関学建築で学んだ学生さんが世界のどこで仕事をしようとも、誰かのことば、そして、その人の存在を大切にできるようにと願って、今日も教室に向かっています。英語は語学科目ではありません。コミュニケーションの実技です。相手と協力や信頼の関係を結ぶために、ことばを用いる力をともに養っていきたいです。

担当科目

英語リーディングIA・IB

研究風景/授業風景