[ 建築学部 ]学部長メッセージ

角野 幸博(かどの ゆきひろ) 教授

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京都大学工学部建築学科卒業、同大学大学院工学研究科建築学修士課程修了、大阪大学大学院工学研究科環境工学博士課程修了。工学博士。
武庫川女子大学教授などを経て現職。
人口減少社会の都心と郊外の共生を研究。

建築学部のビジョン ー国内にとどまらず世界のために貢献するー

常に時代の先端を行く領域という意識で

歴史的な視点から見ると、建築は常に各時代の先端技術の集合体でした。建築家は古代ローマ帝国の時代にはすでに存在し、その技術は時代の変化に伴って進化を遂げてきました。建築を志す人は、建築という領域がそういう性格を持つことを理解して欲しいと思います。依頼主や市民と一緒に生活空間の最適な解を導き出すのが建築家の使命です。「強(強度)・用(機能)・美(美しさ)」が建築の原則ですが、近年では空間の快適性や地球環境との調和も重要視されるようになってきました。無駄がなく効率のよいエネルギーシステムになっているのか、快適性を確保する仕組みをどのように創ればよいのか、将来改修や建て替えを行う際に地球環境に負担になるようなことはないかなど、時代の変遷につれ、配慮しなければならないことが増えています。このように、その時代の社会から求められる要望に応えるとともに未来を先取りすることが建築には求められているのです。また、一つの空間をつくりだすためには、建築家だけでなく、さまざまな専門家の協力を得る必要があります。建築にかかわるチームをまとめ、率いていく力も建築家に欠かせないものといえるでしょう。

次世代の建築士をめざす人に向けて

いくつもの大学に建築を学べる学科がありますが、その多くは工学部の一学科とされています。しかし、建築にはその国・地域の文化や伝統、美しさなど、工学ではカバーしきれない知見が必要です。そこから考えると工学部の一学科ではなく、建築学部として独立するのが本来の姿。近年、私たちのように建築学部を設ける大学が増加しているのは、その表れといえるでしょう。今回新設する建築学部は、「建築・都市のデザインを一つのものと考える」ことを基本としています。単に建物を建てるのではなく、建築や空間、都市・まちづくりなど、広がりのある建築の世界を学べるようにしています。具体的には、一級建築士をめざす人に向けた教育を基本としながら、都市デザインや都市計画についての科目を設置し、充実した学びができるようにしました。一級建築士資格取得の道のりは、まず大学4年間で建築を学ぶことで受験資格を得られます。その後に資格試験に合格し、2年間の実務経験を経ることで、免許を取得できます。そのため、資格取得に必要な科目を徹底的に学修し、合格するための実力を養います。
 

建築は将来の可能性を数多く持つ学問

私たちは、都市の成熟化が進む日本の中で新たな課題に挑戦することはもちろん、建築を通して世界を舞台に活躍できる人材の育成をめざしています。世界の国・地域は、それぞれ文化や考え方が異なります。そこで国内外のフィールドワークを充実させ、その国・地域の現場を理解するとともに、課題を発見し、解決する訓練を行う考えです。さらにごく近い将来には、建築にかかわる国際機関や民間企業と連携し、実践をしながら学ぶ機会を設けようと、その方法を検討しているところです。建築は奥が深く、幅が広い学問領域です。建築に関する知識と技能を武器にすればゼネコンや都市計画コンサルタント、建材・住宅設備メーカー、地域開発に積極的な鉄道会社など、活躍の場は数多くあります。建築は、将来の可能性を数多く持った学問領域であるといえるでしょう。それを手にするには「建築を好きになれるかどうか」にかかっています。私たちは建築の面白さ、奥深さを皆さんに伝えます。建築に興味のある人は、ぜひ本学の建築学部で私たちと一緒に学びましょう。