[ 建築学部 ]教員紹介

学位:博士(工学) 大阪大学
資格:一級建築士、福祉住環境コーディネーター(二級)
自ら設計した自宅で、妻、娘、猫と暮らす
趣味は旧車の整備、エレキギター、カメラと写真
准教授
学生時代は建築人間工学研究室というゼミに所属し、建築計画学を中心とした研究を始めました。
大学院博士前期課程を修了後、博士後期課程に進学すると同時に建築設計事務所に就職し、日本有数の大病院での数年に渡る大規模増改築工事から、地域に根ざした老人保健施設まで、様々な医療施設、福祉施設の設計・監理の経験を積みました。
その後、出身研究室に戻り本格的に建築計画の研究を開始し、設計に関わった病院での調査等を元に博士論文をまとめました。
そして、2021年の建築学部開設と同時に関西学院大学に着任しました。
設計事務所時代に、増改築を繰り返す施設の設計に携わった経験から、今ある建物を使い続ける建築物の長寿命化に興味を持つようになり、建築計画学と共に研究テーマとしています。
建築計画学、建築人間工学、建築環境デザイン、建築物のライフサイクルデザイン

いずれも建築の計画・設計に関する学問領域です。 建築計画学は、あらゆる建築を対象として、使いやすく効率的な空間の配置計画や動線計画、高い快適性や安全性を持つ建築や空間デザインの計画手法を探る研究です。その一分野である建築人間工学は、特に人の特性や行動法則に着目し、人とその周りの建築空間との関係性を分析し、あるべき建築の形態を明らかにします。 建築環境デザインは、建築と周辺環境との調和だけではなく、光、熱、風といった自然エネルギーを有効に活用しながら、室内環境を効率的に制御し、省エネルギーで快適な建築空間を作り出すためのデザインを探求します。 それぞれ視点は異なりますが、人が安心して快適に過ごすことができ、なおかつ機能的で持続可能な建築のあり方を探求するという共通の目的を持ちます。 また、建築物のライフサイクルデザインとは、建築の計画、設計、施工、運用、維持管理、解体・再利用の各過程を通じて、環境負荷を最小限に抑え、効率的で持続可能な建築を目指す設計手法です。近年、持続可能な社会の構築に向けた重要なアプローチとして注目されています。
研究テーマ:(1)人の特性や行動法則、空間特性や環境からみた建築環境デザイン (2)リノベーションによる建築ストックの活用と長寿命化
(1)すぐれた建築は、美しいだけではなく、使いやすく快適で安心できるような空間を持つ必要があります。しかしその評価には、空間構成や室内環境、周辺環境等、建築を構成する多くの要素が影響し、感覚や特性も人それぞれで一様ではないため、そうした空間の実現は簡単ではありません。そこで、総合的に空間や環境の評価ができるように、空間構成の数値化、環境計測、行動観察調査、利用者の心理調査等、多面的な分析を行い、人と建築空間の関係性を明らかにする研究を行っています。
(2)建築物のライフサイクルデザイン手法の一つに、リノベーションによる建築物の長寿命化があります。既存建築物に大規模改修を行い、その性能や価値を向上させることです。CO2排出量の削減、空き家や空きビルの有効活用の可能性等、多くのメリットがありますが、古い建築物を使うことによるデメリットもあります。そこで、より効果的なリノベーション手法を探るために、施設運営、利用状況、法規制、経済性、環境等、ライフサイクルデザイン的な視点からだけではなく、環境デザインや建築計画学の視点からの評価も加えた研究を行っています。
keywords
空間デザイン、環境デザイン、ストック活用、リノベーション、コンバージョン教育目標
主に担当する環境・設備系の授業についても、自らの建築設計の経験や建築計画研究の成果を活かして、建築計画や設計との関連が見えるような解説を心がけています。
建築設計演習の課題において、建物のデザインだけではなく、環境や空間の快適性等についてもデザインすることが重要であり、さらに、これからの建築技術者には、様々な知見を融合させ最適解を導き出す能力がますます求められると考えているためです。
担当科目
1年次
統計学、データ解析、建築表現演習II、建築・都市デザイン概論(分担)、SDGs実践入門(分担)
2年次
建築設計演習I
3年次
建築環境工学、建築設備、建築施工、環境設備計画演習、建築士プログラム演習
4年次
建築学演習、卒業研究
博士課程前期課程
建築環境デザイン特論、環境・地域計画演習(分担)、建築実務実習A、B、文献演習、建築学特別演習
研究風景/授業風景


