[ 建築学部 ]教員紹介

原 哲也
教授

1987年京都大学大学院工学研究科建築学専攻修了。同年(株)竹中工務店入社。
2017年まで30年間、大阪本店設計部にて建築設計業務に従事。展示施設、商業施設、ホテル、事務所などを中心に、大規模・都市型建築から小規模建築まで幅広く担当。主要作品は、大阪木材仲買会館、NIFREL、EXPOCITY、琵琶湖ホテル&浜大津アーカス、ピオレ姫路、大正製薬関西支社、京阪電車京橋駅&京阪モール、京都中央信用金庫御池ビルなど。技術開発では、三層構造の燃え止まり耐火集成材(燃エンウッド)の開発、Web wall structure(開口部を斜め格子状に多数配置した耐力壁)の開発など。
2017年、関西学院大学総合政策学部教授。
2021年より関西学院大学建築学部教授。

【連絡先】
hara.tetsuya(at)kwansei.ac.jp
※ (at) は @ に置き換えて下さい。

専門領域:建築設計、建築デザイン、アーバンスケープデザイン

建築という行為は広く深く社会的であり、そこでは設計者と様々な分野の人々が一緒になって都市課題の解決に取り組んでいます。私自身これまで、自然エネルギーの有効利用によるサスティナブルな商業建築、生物多様性とアートの融合による新しいスタイルの水族館、耐火木造技術の新規開発による都心での国産木材利用の促進と森林保護、駅と街を行き交う人々とをつなぐ都市型メディア建築、といった社会性の高い多くの建築プロジェクトに取り組んできました。私はそこで生み出された新しい建築の価値を都市へと還元することで、新たな「アーバンスケープ=都市の様相」の獲得を目指してきました。常に変わりゆく建築・都市とそれらを生み出す背景である社会動向や社会的要請との関係を読み解きながら、最新の知識やテクノロジーにより生み出される建築空間の可能性と、それらが私たちに呈するアーバンスケープの未来について模索していきたいと、私は考えています。

研究テーマ:建築デザイン/アーバンスケープデザイン

現代都市が呈するさまざまな様相について、建築群によって形成されてきた都市が、時代や社会の変化を受容しながらも自らのアイデンティティを築き上げてきたことを読み解きながら、新たな時代に求められる建築と都市の姿を探求しています。建築設計において私が重視するのは「アーバンスケープ=都市の様相」です。都市にはその場所が持つ様々な特性があります。この特性が⽣み出す都市の様相に着⽬し、そこに潜む歴史的特性の可視化、都市的文脈の解読と場の持つ意味の発掘、視覚的な空間特性の構成要素の分析を行なった上で、そこに課題解決のための最適なテクノロジーと幅広い知見を組み込んだ新たな建築空間を挿入していくことにより新たなアーバンスケープを獲得していくことを⽬指しています。

keywords

建築、アート、テクノロジー、アーバンスケープ

教育目標

都市の様々なアーバンスケープを時間・空間的視点から分析し、新たな建築・都市空間を構築し具体的に提案できる能力の獲得を目指します。また建築論をはじめとする様々な建築思想、都市解読、アート、最新のテクノロジーに関し、文献や建築・アート作品視察を通した視野の拡大と知識の深化をはかります。建築、都市への問題意識を醸成し現代都市に課題を見つけその解決に向けて独⾃のアプローチができるよう、総合的な設計力の向上をはかります。

担当科目

建築設計演習Ⅰ、建築設計演習Ⅱ、建築設計演習Ⅴ、アーバンスケープデザイン論、アーバンスケープデザイン演習、建築学演習、卒業研究、建築・都市デザイン概論
(以下総合政策研究科科目)
建築設計特別演習A、建築設計特別演習C、建築デザイン論A、マスターセミナー

研究風景/授業風景